紫外線とは
紫外線とは可視光線、赤外線と並び地上に届く太陽光線の成分のひとつ。UVとも呼ばれ「UV-A」「UV-B」「UV-C」の3種類の異なるものがあります。特に生物に悪影響を与えるのがUV-AとUV-B。春の初めから次第に強まり、8月頃までは紫外線が多い状態が続きます。
女性にとって紫外線は日焼けにシミや乾燥など、肌へのトラブルも多いため、初夏の頃から日焼け止めを塗ったり、日傘を差したりと紫外線対策を行う方が多いと思いますが、犬にとっても強い紫外線は体への影響があるようです。
犬の紫外線対策をするメリット3つ
白内障の予防
紫外線は人間の目に見えることはありませんが、なんと犬の目には紫外線が見えていると言う研究結果が出ているのをご存知でしょうか?人間の目は水晶体で紫外線をブロックしていますが、犬の水晶体は紫外線を目の奥まで通してしまうようです。何色で認識しているのかまでは研究結果が出ていないようですが、犬は紫外線を「色」として確認できている可能性があります。
そのことだけが理由ではないようですが、犬はもともと夜行性なので人間の目と比べると紫外線に弱いと言われています。白内障の原因もはっきりとしたことは解っていないのですが、遺伝や老化に並び、強い紫外線を浴びることも原因のひとつだと考えられています。
犬の目は人よりも紫外線に対してデリケートなので、日差しの強い日のお散歩では、紫外線よって充血してしまう事もあるそうです。少し気を配って紫外線対策してあげることで、愛犬の目の健康を守ってあげることが出来ます。
被毛のダメージを防ぐ
私達人間が紫外線によって日焼けするのと同様、犬も「毛焼け」してしまいます。状態としては被毛の色が変色し、元の色よりも薄くなることが多いようです。触り心地も毛艶がなく、バサバサとした感じになります。強い紫外線を浴びやすい背中の部分に多く見られる現象です。
紫外線対策としては洋服を着せたり、お散歩コースを日陰の多い場所を選んであげること。あまりにも日差しの強い日中は、お散歩はお休みしたほうがいいかもしれません。早朝や夕方以降の時間帯を選んであげてもいいですね。
皮膚トラブルを防ぐ
犬の皮膚は非常に薄く、とてもデリケートです。強い紫外線を浴びると皮膚炎を起してしま可能性も。紫外線を浴びる事で気をつけたい皮膚炎が日光過敏症という病気です。主に鼻の上部に皮膚炎がおき、脱毛や赤みが現れます。重症化してしまうと、ただれや潰瘍に進行してしまうケースもあり、治療せずに放置してしまうと、癌に進行してしまう恐れもあります。日光過敏症以外でも紫外線が皮膚癌に繋がる可能性は犬も人間と同じようにあります。
犬の紫外線対策はどうするの?
愛犬のお散歩は日課になっているご家庭も多いと思います。犬に対しての紫外線の影響は、もちろん悪い面もありますが、必ずしも悪影響だけではありません。適度な日光浴では、体内でビタミンが合成されたり、紫外線の殺菌効果によって皮膚病を予防することにも繋がります。
女性の場合、美容のために「少しでも焼きたくない!」と言う気持ちがあると思いますが、犬の紫外線対策については、そこまで神経質になる必要はないと思います。日差しの強い時間帯のお散歩を避けたり、洋服を着せるなど紫外線を避ける工夫をしてみましょう。
市販のグッズを利用する
犬の紫外線対策グッズで目にするのは、洋服とサングラスが多くあります。洋服はUVカット効果と清涼感のある生地を使用した商品が多く、暑い夏にはぴったりな洋服だと思います。またサングラスも白内障予防になりますが、性格によって嫌がる子も多いかもしれませんね。こちらもUVカット効果が高いサングラスやゴーグルが多く販売されています。ストレスに感じない子であればお勧めです。
日差しの強い時間帯の散歩を避ける
1日の中で1番紫外線が強くなるのがお昼頃です。その時間帯だと気温も上昇していることが多いので、紫外線対策と共に熱中症の予防のためにも、夏の間は日の高い時間帯のお散歩は出来るだけ避けましょう。理想的なのは早朝です。日が沈んだ夕方以降は気温は下がってはいるものの、アスファルトに日中の熱が残っているので早朝のお散歩がお勧めです。
まとめ
夏の紫外線は犬にとって適度であれば健康に良いものでもあります。日光浴をすることで、精神バランスを整えたり、運動能力を維持するセロトニンというホルモンが分泌されるので、お日様は健康の見方になってくれるのです。ただし過剰な紫外線はもちろん危険なものになってしまいます。愛犬と一緒に紫外線対策を行って夏を乗り切りましょう。