犬の体臭が強いのはどうして?
「どうして犬って体臭が強いの?」と、疑問に思ったことはありませんか?その理由は、「アポクリン腺」という汗腺が全身に分布していることにあります。人の場合、アポクリン腺は脇の下など特定の場所にしか分布しておらず、「エクリン腺」という汗腺が全身に分布しています。エクリン腺から分泌される汗はさらっとしていて、成分のほとんどが水です。犬のエクリン腺は、肉球や鼻の先にしか分布していません。
一方、犬の全身に分布しているアポクリン腺から分泌される汗は、タンパク質や脂質、アンモニアなどを含み、ややべたついています。そして、アポクリン腺の汗は皮脂や角質にくっつくと、酸化するとともに雑菌が繁殖し、強いにおいを発します。そのため、犬は体臭が強いのです。とはいえ、全ての犬の体臭が強いというわけではありません。体臭の強さには個体差があり、犬種によっても差があるようです。今回は、体臭がしにくいとされる4犬種の特徴や性格などをご紹介したいと思います。
体臭がしにくい犬種①プードル
現在は愛玩犬のイメージが強いですが、元々は水鳥狩猟犬として活躍していた犬種です。サイズによって「スタンダード」「ミディアム」「ミニチュア」「トイ」の4種類に分けられ、日本で一番人気があるのは、最も小さいサイズのトイ・プードルです。
4つのタイプごとに性格が多少異なりますが、共通しているのは賢さです。物覚えがよく、飼い主の言うこともよく聞きます。賢い分、飼い主が甘やかしたり、態度に一貫性がなかったりすると、反抗的になることがあります。また、感覚が鋭く、興奮しやすい一面も持っています。どのタイプも美しい被毛を保つために、毎月のトリミングと毎日のブラッシングが必須になります。
体臭がしにくい犬種②マルチーズ
愛玩犬として古くから様々な国の王室や貴族に愛されてきた犬種で、起源は紀元前1500年頃までさかのぼることができます。性格は穏やかで賢く、甘えん坊です。甘えん坊だからといって過保護にすると、わがままになってしまうことがあります。
純白のシルクのような被毛を美しく保つお手入れが大変なため、忙しい人には向かない犬種と言われています。毎月のトリミングと毎日のブラッシングに加え、目の周りの涙やけや口元の汚れを防ぐため、こまめに顔周りを拭くことも大切です。被毛を短めにトリミングすると、お手入れが少し楽になります。
体臭がしにくい犬種③イタリアン・グレーハウンド
小さく華奢な外見と優美な身のこなしで、古代エジプトのファラオや中世ヨーロッパの王族たちを魅了した犬種です。抜け毛や体臭が少なく、無駄吠えも少ないため、室内飼いに適しています。
飼い主や家族に対しては愛情深く温厚ですが、見知らぬ人に対してはやや冷たく接します。体を動かすことが好きですが、四肢が細く骨折しやすいので注意が必要です。短毛のため、被毛のお手入れは簡単です。2~3日に1回程度、獣毛ブラシやラバーブラシでブラッシングしてあげると血行が促進され、毛づやもよくなります。
体臭がしにくい犬種④ミニチュア・シュナウザー
長い眉毛と口ひげが印象的な犬種です。犬種名のシュナウザーは、ドイツ語で「口ひげ」を意味します。現在は家庭犬として飼われていますが、かつては農場でネズミ捕りをしたり、家畜の番をしたりしていました。
性格はとても穏やかで、子供にも優しく接してくれます。また、賢くて命令に忠実に従います。食欲旺盛なので、肥満に要注意です。被毛は硬い針金状で、月1回程度のトリミングが必要になります。ブラッシングは毎日行います。
まとめ
今回は、体臭がしにくいとされる4犬種をご紹介しましたが、個体差があるため、ご紹介した犬種が必ずしも体臭がしにくいとは限りません。
また、体臭はあまりしなくても、多くの運動量が必要だったり、被毛のお手入れに手間がかかったりして、世話が大変な犬種であることもありますこれから犬を飼う人はこうしたことを十分理解し、体臭の少なさだけではなく、自分のライフスタイルや性格に合っているかという点にも目を向けて犬種選びをしてくださいね。
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40代 女性 匿名
50代以上 男性 かぶと