遺伝により決まる
犬は人間と共生するようになってから、人間の手で交配を繰り返してきました。犬は猫に比べて犬種によって体の大きさや得意なこと、毛質などが様々なのはこのためです。
交配の中で受け継いできた性格
それぞれの犬種には「獲物を見つける」「家畜を追いかける」「そりを引く」などの仕事に特化した性格や体つきの違いがあります。闘犬は「戦うこと」に特化しているので、性格が獰猛な子が多く、狩猟犬は作業を好む子が多いなど犬種によって大まかな性格の違いがあります。
競争心に関係のある遺伝子
IGF1とHMGA2という犬の遺伝子は競争心に関係のある遺伝子であることが研究されています。この2つの遺伝子は体を小さくすることにも関係のある遺伝子であると言われています。
恐怖心に関係のある遺伝子
犬の遺伝子の配置と恐怖心が関係しているということも分かっています。
社会化期に決まる
犬の赤ちゃんには「社会化期」と呼ばれる時期があり、犬の性格が後天的に決まるのに最も重要な時期であると言われています。
社会化期とは
犬の社会化期とは生後3週間~3か月半頃の時期にあたり、産まれてからこの期間中に他の犬とのコミュニケーション方法を学びます。本来は母犬や兄弟犬と過ごすことで噛む力の加減や仲間意識などを学ぶのですが、ペットショップなどで売られる子犬の中には、早期に母親や兄弟と引き離されてしまうこともあり問題視されています。
社会化期に意識したいこと
社会化期に積極的に外の世界に触れることで、物怖じしないフレンドリーな犬に育つと言われています。逆に社会化期に家族以外の人と触れ合わなかったり、外に連れ出すことが少なかったりした犬は、神経質であったり臆病だったりする犬に育ちやすいと言われています。社会化期には人間の社会に慣れておくことが重要です。
しつけや接し方で決まる
飼い主のしつけの方法や接し方でも犬の性格が左右されます。正しいしつけをトレーニングすることで、犬は自分の感情をコントロールできるようになり、飼い主さんとの関係性も良好になります。
叱られてこなかった犬
時には正しく叱ってあげることもしつけの一環です。悪いことをしても叱られず甘やかされて育った犬は、噛み癖や吠え癖などの問題行動が見られたり、わがままな性格になったりしてしまうこともあります。
体罰を受けた犬
犬を叱る際に暴力をふるってはいけません。体罰を受けて育った犬は警戒心が強く、臆病で神経質な性格になってしまうこともあります。
抱っこの仕方で決まるという意見も!
小型犬は抱っこされる機会が多いと思いますが、実はこの抱っこの仕方で性格が決まるという意見もあります。
正しい抱っこの仕方
片手でおしりを支え、もう片方の手で胸を支えるのが小型犬の正しい抱き方です。
甘えん坊になりやすい抱き方
胴体を包み込むように、腕の中で抱きしめるような抱き方は、臆病で甘えん坊になりやすいと言われています。
わがままになりやすい抱き方
犬の前足を飼い主さんの方に乗せるなど、犬を肩に乗せる抱き方はわがままな性格になりやすいと言われています。
まとめ
今回は犬の性格がどうやって決まるのかについてご紹介いたしました。
先祖代々受け継いだ遺伝子による先天的なものだけではなく、接し方やしつけ、抱っこの仕方などの後天的な事柄にも犬の性格が左右されるということが分かりました。
特に生後3週間~3か月半の社会化期は犬の性格を決定するのに最も大事な時期ですので、この社会化期に積極的に外の世界に触れさせるようにすると物怖じしないフレンドリーな性格の犬になりやすいです。ワクチン接種がまだの場合は、地面に降ろさず抱っこしてお散歩すると良いでしょう。