健康第一!犬の骨を丈夫にする方法2つ

健康第一!犬の骨を丈夫にする方法2つ

体を作る基礎として骨や歯はとても大切な組織ですよね。犬も同様に骨がもろいと病気やケガの元になります。今回は、愛犬の骨を丈夫にする方法をご紹介していきます。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

愛犬の骨を丈夫にする栄養素を知ろう

骨を思い浮かべている犬

愛犬といつまでも健康で過ごしていたいですよね。健康な体作りの基礎として骨が丈夫かどうかが重要になってきます。骨がもろいと骨粗しょう症などの病気や、転倒などによって骨折しやすくなったりといったリスクが高くなるでしょう。では、どのようにすれば愛犬の骨を丈夫に保つことができるのでしょうか。

愛犬の丈夫な骨は食事から

ドッグフードの前に座る犬

骨を丈夫にするためには、栄養素を考えた食事が大切になってきます。特に丈夫な骨を作るために必要な栄養素は、

①カルシウム
②コンドロイチン
③グルコサミン
④リン
⑤マグネシウム

です。
それぞれの栄養素の働きを見ていきましょう。

①カルシウム

カルシウムは骨を作る栄養素ということは多くの方がご存じだと思います。骨を形成するために欠かせない栄養素であり、血液が固まらないように働いたり、筋肉の収縮やホルモン分泌の補助をしたり、または細胞の増殖を助ける働きなどを行っています。ただし、過剰な摂取は高カルシウム血症を引き起こしたり、結石の原因となったりすることがありますので、十分注意しましょう。

カルシウムが多く含まれている食材は煮干しや小松菜です。

煮干し1尾あたり約22mgのカルシウム、小松菜100gに約170mgのカルシウムが含まれています。小松菜は生よりも茹でて与えることで消化にも良く、胃に負担がかからないのでオススメですよ。

②コンドロイチン

コンドロイチンは骨と骨の間にある軟骨に多く含まれており、柔らかいクッションの役割を果たしてくれています。このコンドロイチンが不足してしまうと、軟骨が削れて骨同士がぶつかってしまい痛みを伴うようになります。また、骨のクッションの役割以外にも高血圧や動脈硬化を防ぐ働きや、ドライアイの予防と改善、細胞を正常にする働きなどがあります。

コンドロイチンは鶏の軟骨や、牛肉、豚肉に多く含まれているので、茹でたり火を通したものを与えたりすると摂取することが可能です。これらの食材は犬のおやつとしても売られていることがあるので、自宅で調理することが難しくても手軽に与えることができるので嬉しいですね。

③グルコサミン

グルコサミンはコンドロイチンと多少似ている部分があり、骨と骨の間にある軟骨を生成する栄養素です。関節の炎症を抑えたり、傷ついた軟骨の修復をしたりしています。

コンドロイチンと同様に牛肉や豚肉、鶏の軟骨などから摂取することが可能です。また、グルコサミンはコンドロイチンと一緒に摂取することで相乗効果を得られるといわれています。

④リン

カルシウムと同様に骨や歯の組織を作る大切な栄養素の一つです。また、ビタミンB1と補酵素として糖質の代謝にも関わっています。リンを過剰摂取してしまうと、腎機能や副甲状腺機能障害を引き起こす可能性があるので、十分注意しましょう。

リンを多く含む食材としては、いわし類などの魚全般、大豆などが挙げられます。大豆はそのまま与えてしまうと消化に悪いので、おからやきな粉などを潰したり加工されたりしているものをオススメします。その際は、きな粉はあらかじめ砂糖が含まれていることがあるので、含まれていないものを選ぶようにしましょう。

⑤マグネシウム

最後の栄養素はマグネシウムです。マグネシウムは様々な酵素の働きを助ける作用があり、タンパク質の合成や歯や骨の形成、また神経情報の伝達、体温や血圧の調整などが挙げられます。マグネシウムは豆類や魚介類に多く含まれており、その中でも豆腐やあおさなどの含有量が高いといわれています。

今回ご紹介したこの5つの栄養素をバランス良く摂取することで、丈夫な骨を作ることができるでしょう。直接、栄養素を含んだ食材を愛犬へ与えることが難しい場合は、犬用のサプリメントなども市販されているので、活用してみてください。
また、大量に与えると過剰摂取により様々な病気を引き起こす可能性がありますし、適量を少しずつ与えることで、継続的な効果を得ることができるでしょう。ただし、基本的にプレミアムフードおいわれるごはんをたべていれば必要な栄養素は含まれていますので無理に追加で摂取する必要はありません。余計にあげることで過剰摂取を引き起こしてしまいますので、気をつけましょう。

愛犬の骨を丈夫にするためには適度な運動が大切

飼い主と散歩をしている犬

骨を丈夫にするためには、食事だけに気を付けていれば良いという訳ではありません。日頃から足腰を使うことで、骨を支える筋肉がつき比例して骨も丈夫になります。また、関節の周りの筋肉を鍛えることで骨への直接の衝撃を和らげることができます。

しかし、急に激しい運動をさせてしまうと骨を痛めてしまうなど、逆効果になる可能性がありますので、まずは散歩をしっかりとするなど無理のない範囲で行うようにしましょう。

また、犬がいるスペースでは床の素材にもこだわることで足に負担をかけない環境を作ることができます。フローリングなど滑りやすい素材だとどうしても足や腰に負担がかかりますが、コルク素材だと爪がしっかりと食い込むので力も入れやすく、足腰への負担を減らすことが期待できます。

まとめ

草原を飛び跳ねている犬

いかがでしたでしょうか。
愛犬の丈夫な骨を作るためには飼い主である私たちが日頃から気を付けてあげる必要があります。食事管理や適度な運動習慣をつけてあげる以外にも、足腰に負担のかかる環境ではないかどうかを見直すのも大切なことです。日頃から気を付けることで、若いうちから健康な体を維持できるように心がけてあげましょう。

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