引っ張り合いとは?
犬が大好きな遊びのひとつに引っ張り合いというものがあります。引っ張り合いとはひとつのロープを両側から犬と犬、または犬と人間が持ちお互いに引っ張る遊びです。
犬の祖先であると言われているオオカミの本能的な行動の名残だと言われていて、オオカミは狩りでしとめた獲物を仲間と引っ張り合い食いちぎっていました。また獲物を仲間のもとに持ち帰り分け合うということもしていました。犬にとって引っ張り合い本能的な欲求を満たすことや、飼い主さんとのコミュニケーション手段でもあるのです。
引っ張り合いが役に立つこと
引っ張り合いは全身を使って体力使うことができるため、ストレス発散になります。また後ろへ引く動作は全身の筋肉を使うので筋肉の維持もできます。
また、引っ張り合いで使ったリープを最終的に飼い主さんが奪うことで、飼い主さんが主導権を握ることになります。飼い主さんが主導権を握るとしつけなども上手くいく傾向があるので大事なことです。そしてトレーニングの導入の遊びとしても役に立ちます。飼い主さんの言うことを聞いたらごほうびが出る、などを教えてあげるとトレーニングの確実性を上げることができます。
引っ張り合いに向いているおもちゃ
引っ張り合いにはロープなど引っ張り合い専用のおもちゃがあります。適当に作ったタオルをまるめたものでやる方もいますが、安全性を考えるとおすすめしません。引っ張り合い専用のおもちゃは丈夫で、すぐに千切れてしまったり壊れてしまったりはしません。
もし千切れたり壊れたりした場合は誤飲を防ぐためにすぐ捨てましょう。誤飲してしまうと運が良ければうんちと一緒にでてきますが、喉につまったり、お腹の中に残ってしまうことがあります。
引っ張り合いで意識する3つのポイント
犬をコントロールする
主導権は飼い主さんにあるのが絶対ルールです。最後に「ちょうだい」と声をかけたらやめるようにトレーニングしましょう。犬に渡してしまうと、犬は他人のものをとっても怒られないと思ってしまうので最後にはかならず飼い主さんがおもちゃをとるようにしましょう。
また興奮しすぎないように力をゆるめたり、休憩したりすることも大切です。飼い主さんがその場をコントロールできるように意識してください。
おもちゃが壊れそうならやめる
引っ張り合いはお互いに引っ張るため力がかかります。引っ張り合い専用のおもちゃは簡単には壊れませんが、長く使っていると壊れやすくなることもあります。力を入れて引っ張っているときに壊れてしまったら後ろに倒れてしまい、どこか体を痛めたり、怪我をしてしまう可能性があります。そのため少しでも壊れそうな気配があったら使うのはやめて、新しいものを準備するようにしてください。また万が一壊れたときのことも考えて、引っ張り合いは障害物があまりない場所でやると良いでしょう。
犬同士の場合は体格を考える
引っ張り合いは犬同士でも見られる遊びです。犬同士の場合は体格が違うと力の強さも全く違うので気をつけてください。犬同士で遊ぶ場合も主導権は飼い主さんが握ってください。「やめて」「はなして」「ストップ」などと声をかけたらすぐにやめるようにトレーニングしておきましょう。
また大きい犬と小さい犬の場合、大きい犬が遠慮して力を抜いてしまい、大きい犬にとっては物足りないこともあります。そんなときはその後褒めてあげたり、遊んであげたりすると良いですね。
他の遊びもやってみよう!
引っ張り合いの他にも犬は大好きな遊びがいっぱいあります。例えばボール投げや宝探しなどです。ボール投げは犬が思いっきり走れる場所でやると良い運動になります。また動いている物を追いかけたいという犬の本能を満たしてやることができます。
宝探しは飼い主さんが隠したおもちゃを犬が探す遊びです。おもちゃの匂いや、隠したときの音や気配などからおもちゃを探し当てるため犬の頭を使うことができます。犬がなかなか見つけられないときにはヒントを与えたりするとコミュニケーションがより密になるのでおすすめです。
他にも飼い主さんとのオリジナルの遊びを考えて犬と遊んでみてください。犬との絆が深まるとトレーニングもしやすくなります。単純に犬が喜ぶと飼い主さんも嬉しいですよね。
まとめ
犬と引っ張り合いをするときには基本的に主導権は飼い主さんが握るのがルールです。そして引っ張り合い専用のおもちゃを使ってください。安全に気をつけ、万が一おもちゃが壊れて犬や飼い主さんが転んでしまっても大丈夫な場所で遊ぶようにしましょう。おもちゃは壊れそうなものは使わず新しいものを用意してください。
犬同士の引っ張り合いの場合は犬の体格からバランスを考えてあげてください。引っ張り合いの他にもいろいろ犬が喜ぶ遊びはあるので、犬と遊んでコミュニケーションをとり、絆を深めていくと良いですね。