愛犬がトイレに頻繁に行く理由とは
愛犬がいつもよりも頻繁にトイレに行くと心配になりますよね。人間でも頻尿で困っている方がいますが、犬にもそういったことがあるのでしょうか。
トイレに行っても全くおしっこが出ない場合もあれば、行くたびにおしっこが出ているというケースもあるでしょう。もし、皆さんの愛犬が頻繁にトイレに行くようであれば、その原因は何なのか一緒に見ていきましょう。
膀胱に何かしら異常がある
実は犬も膀胱炎になることがあり、それが原因で頻尿となっている場合が考えられます。膀胱炎となる原因は、犬の場合細菌感染や結晶が原因のことが多くあります。細菌が膀胱内に侵入し、そこでさらに増殖することで炎症反応が生じて、頻尿や血尿などの症状を引き起こします。
膀胱炎の症状
症状としては頻尿以外に、血尿が出る、おしっこをするときに痛がる、排尿の体制に入ってもおしっこが出ない、トイレ以外の場所でおしっこをしてしまうなどが挙げられます。しかし、細菌性膀胱炎にかかったわんちゃんの中には症状を示さないこともあるようです。そのため、飼い主さんが愛犬の膀胱炎に気がつかず過ごしてしまうことがあるようです。
膀胱炎の治療方法
尿検査などで詳しく原因を調べ、適切な抗菌薬を服用させて一定期間様子を見ます。また、水をこまめに交換したり、ウェットフードなどを与えたりして水分を多く摂取させてあげます。そうすることで、膀胱内の細菌をおしっことともに排出させてこれ以上増殖しないように防ぐことができます。結晶が原因の場合は、専用のフードに切り替えたりすることもありますので、膀胱炎になった場合はその原因をしっかり診断してもらい適切な治療を行いましょう。
水をよく飲む(多飲)が原因
水を飲む回数が増えて、それに比例し、トイレの回数が増えることがあります。1日の水の摂取量が体重1kgあたり100mlを超えることを「多飲」と言います。
多飲になる原因
多飲になる原因としては、「生理的な要因」と「病気的な要因」の2種類に分けられます。「生理的な要因」では、気温の上昇などによるもので脱水症状にならないように飲む水分量が増加したり、味の濃いドッグフードやおやつを食べたりすることで水分を欲することが挙げられます。ほかには、クッシング症候群や糖尿病なども病的に多飲になることがあります。
「病的な要因」となると、誤って中毒性のあるものを食べてしまった場合や、腎臓に何かしら疾患があると腎機能が低下してしまい、おしっこの濃縮が不十分となりバランスを保つために飲水量が増加する傾向があります。
多飲の対処法
気温の上昇などが原因であれば、愛犬が快適に過ごせるように環境を整えてあげましょう。また、何か誤飲してしまった可能性を考えて部屋の中や散歩中などに、誤食した心当たりがないか確認してください。なかなか解消しない場合は、おしっこを取って動物病院で検査してもらいましょう。
下痢
トイレの回数が増えるのは、おしっこだけでなくうんちの場合もありますよね。もし、うんちの回数が増えているようであれば、下痢になっている可能性も考えられます。その場合は、トイレに行く回数が増えることはもちろん、そわそわと落ち着きがなくなるという行動にも表れます。
下痢になる原因
下痢になる原因として主に挙げられるのは、寄生虫や細菌による感染症、誤飲・誤食、ストレスなどです。また、若い犬~中年の犬の場合は副腎皮質機能低下症(アジソン病)、膵臓の異常などの病気の可能性もありますし、中年の犬~高齢の犬の場合は腫瘍や炎症性腸疾患なども下痢の原因となっていることがあります。
下痢の症状
うんちの回数が増えるだけでなく、元気がなくなったり食欲不振になったりすることもあります。また、下痢とともに嘔吐の症状が現れる、体重減少、脱水症状なども見られます。下痢は「大腸性」と「小腸性」の2種類に分けられ、どちらかによって対処方法や処方される薬も異なってくるので、様子をきちんと記録してグッタリしているようであればすぐに病院で診てもらいましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は愛犬のトイレの回数が増えた場合の原因とその対処法などをご紹介しました。
頻尿や下痢などでトイレの回数が増えた場合、様々な原因が隠れているので、原因を特定するためにはしっかりと愛犬の様子を見ることが重要になっきます。飼い主さんが留守中の間にトイレに何度も行っているとなると、なかなか気づきにくいかもしれませんが、トイレシートの汚れ具合などで判断できるはずです。
これからの時期、気温の上昇に伴い飲水量が増えたり、気温の著しい変化や雨でなかなか散歩に行けないことによってストレスが溜まったりすることもあるでしょう。あらかじめ対策を考えておくのも良いかもしれませんね。