犬が突然ワガママになる理由①反抗期
犬が突然ワガママになったと感じられるようになる理由として最も多いのが自我の芽生えによるもので、一般的に「イヤイヤ期」や「反抗期」などと呼ばれることがあります。犬の「イヤヤイヤ期」「反抗期」は小型犬で生後6ヶ月前後、大型犬で8~12ヶ月前後が目安とされており、個体差はあるものの子犬期から青年期に差し掛かる若い犬に多く見られるものです。
犬の反抗期にはどんな行動が見られるの?
人間の反抗期をイメージするとわかりやすいと思いますが、犬も自分が大人に近づいていくときに群れの中でも自分の立ち位置を意識するようになったり、自分の力を試そうと考えたりして飼い主さんなど周囲の反応を確かめるように反抗心や敵意を見せることがあります。
また、これまでできていたしつけができなくなったり粗相をくり返すようになったりすることもあります。そのため、これまで素直でかわいかった愛犬が急に扱いにくくなった、性格が変わったなどと感じる飼い主さんが多いようです。
犬が突然ワガママになる理由②病気や老化
「イヤイヤ期」「反抗期」として犬の成長過程の中で見せる突然のワガママには当てはまらない場合、犬の心や体に異変が起きている可能性があります。体をなでたら怒って歯を剥くような仕草を見せたり、いつも食べている食事やおやつを受け付けなくなったり、名前を呼んでも無視するようになったり…。
そうした犬の変化に対してワガママになったと感じる飼い主さんは多いと思いますが、実はその理由として「触られると痛い場所がある」「口内や内臓に痛みがあり食べられない」「耳が聞こえなくなってしまった」など、病気や老化による体の異変が隠れていることがあるのです。
犬は苦痛や異変を言葉で伝えることができませんし、それを周囲に感じ取られないようにすることも多いと言われています。そのため、突然の行動・態度の変化がワガママに感じられることもめずらしくありません。
犬が突然ワガママになった場合の対処法
毅然とした態度で接する
犬が突然ワガママになったと感じられたとき、まずはその理由について考えてみましょう。もしもそれが生後半年~1年前後で「イヤイヤ期」「反抗期」によるものであるなら、飼い主さんは犬の態度に左右されることなく毅然とした態度で接することが大切です。それまでの間に行っていたしつけや接し方を変えず、うろたえた様子を愛犬に見せないこと。
あえて無視をする
理不尽とも言えるようなワガママな態度が見られるときはあえて無視して相手をしないことも効果的です。そうすることで『歯向かっても意味はない』『ワガママを言っても通用しない』ということを経験させるのです。そうしたことをくり返すことで次第にワガママは落ち着き、犬も精神的に一回り成長することでしょう。
原因を探る
そして月齢・年齢的に「イヤイヤ期」「反抗期」に当てはまらない場合は、体の異常や近い時期に強いストレスを感じるようなできごとはなかったかを確認しましょう。思い当たることがあればその原因を取り除いたり、ストレスを緩和してあげることが必要です。老化現象によるものであれば飼い主側が接し方を変える時期に来たと考え、コミュニケーションの取り方を見直すようにしましょう。
犬が突然ワガママになる理由と対処まとめ
ここまで愛犬が“突然”ワガママになる理由とその対処法について触れてきました。その理由には成長過程で避けて通れない「イヤイヤ期」「反抗期」であったり、老いや病気など犬自身でもどうにもならない要因が隠れていたりします。
「イヤイヤ期」「反抗期」に起こる飼い主さんの反応を確かめるためのワガママであれば、これまでと対応を変える必要はなく毅然とした態度で接すれば自然と落ち着いていくはず。しかし病気や老化が原因のワガママの場合、犬が感じている苦痛や不快感を取り除いてあげる必要があるのです。
もちろん、日頃から甘やかしすぎることで犬がワガママになっていくことは十分考えられます。しかしこの場合は“突然”というよりも徐々にワガママになっていくので、一緒に暮らしている飼い主さんは特に変化として感じることはない可能性が高いと思います。甘やかしによるワガママは改善することに時間がかかりますし、飼い主さん自身が接し方を変える必要があります。いずれの理由にしても、愛犬のワガママは何かしらのサインであると考え適切な対応を心がけましょう。