犬が鼻を掻く理由①「鼻腔内腫瘍の可能性がある」
鼻の中にできてしまう腫瘍のことを鼻腔内腫瘍と言いますが、悪性であることも多く、診断や治療が難しいものでもあります。
鼻腔内腫瘍には「扁平上皮癌」「軟骨肉腫」「腺癌」「リンパ腫」などがあります。マズルの長い犬種に発症しやすいとされています。
鼻腔内腫瘍の症状
- しきりに鼻を掻く・気にする
- くしゃみ
- 鼻水
- 鼻血
鼻を掻く、くしゃみ、鼻水は健康な犬にもよくみられますが、鼻血を出すことはとても稀なことです。鼻血が出てしまったら、鼻の中に何らかの異常がある証拠です。鼻血が出てしまったら、すぐに精密検査を受けることをおすすめします。鼻の中で腫瘍が大きくなると、鼻の周りや目元などが腫れて見えるようになります。その場合かなり腫瘍が大きくなっていることが考えられます。
鼻腔内腫瘍の治療法
鼻の周りには重要な器官があるため、手術によって腫瘍を切除することがとても難しいです。そのため、抗がん剤や放射線療法によって、腫瘍を小さくする治療が用いられることがほとんどです。
犬が鼻を掻く理由②「皮膚病の可能性がある」
わんちゃんが鼻の周りを掻いている場合、皮膚病で痒みや違和感を感じている可能性もあります。
顔まわりだけでなく、体全体の皮膚の状態を確認していただいて、もし執拗に気にしている様子がみられた場合はすぐに病院に連れていきましょう。。
犬が鼻を掻く理由③「異物が入ってしまった可能性がある」
クンクンとニオイを嗅いでいるときなどに、鼻の中に何らかの異物が入ってしまった可能性があります。室内では、ホコリや抜け毛が入ってしまうことがあります。公園やドッグランなどの室外では、芝生や砂が入ってしまうこともあります。フンッ!と鼻から勢いよく息を吐くことで取り除こうとしますが、それでも取り除けない場合、鼻をしきりに掻く仕草をすることがあります。
鼻の入り口の付近であれば、ティッシュや綿棒を使って取り除いてあげることができます。無理に取り除こうとすると、鼻の粘膜を傷つけてしまうかもしれません。鼻の奥に異物が入ってしまっている様子であれば、獣医さんに取り除いてもらいましょう。
犬が鼻を掻く理由④「甘えている」
手を器用に使って鼻を掻いている仕草、かわいいですよね。鼻を掻く仕草をしたとき、飼い主さんが喜んでくれたり、褒めてくれたりした経験があり、“鼻を掻くと良いことが起きる”というふうに学習したのかもしれません。飼い主さんに甘えたいとき、構ってほしいとき、鼻を掻く仕草をすることで、飼い主さんの気を惹こうとしているのかも…。
犬が鼻を掻く理由⑤「満足している」
お散歩や食事を終えてくつろいでいるとき、鼻を掻く仕草をすることがあります。お散歩や食事に満足し、“嬉しい”という意味が込められているのではないかと思います。鼻を掻く仕草をしながら飼い主さんのことを見つめているときは、“ありがとう”という気持ちを伝えているのではないでしょうか。
また、鼻を気にしているわけではなく、目や口、耳に違和感を感じて鼻をかいているように見えることもあります。 なので、執拗に鼻周りをきにしている際は、なるべく鼻の状態はもちろんですが、目や口、耳もチェックしてみてください。
まとめ
犬が鼻を掻く理由を5つご紹介しました。しきりに鼻を掻いていたり、激しく掻きむしってしまったりするようであれば、鼻の中に異常がある可能性も考えられます。鼻の周りの皮膚の状態などをチェックしてみましょう。