歴史が浅い犬種は?
犬は人間が歴史の中で1番最初に家畜とした動物であると考えられており、その歴史は旧石器時代まで遡ります。そこから長い歴史を経て、家畜から家族、パートナーへと変化し、今のような関係を築いてきたのです。
そんな人間との歴史が長い犬の中には犬種として浅い犬種も存在します。今回は歴史が浅い犬種の歴史や特徴をご紹介します。
秋田犬
秋田犬は日本の固有犬種として有名な犬種です。近年、テレビなどで度々注目されることの多い秋田犬は、一見歴史の長い犬種のように感じますが、実は比較的歴史の浅い新しい犬種として認知されているのです。
祖先であるマタギ犬の歴史は長いものの、秋田犬はそのマタギ犬と他の狩猟犬や闘犬を交配し、改良して生まれた犬種です。実際に愛好家によって秋田犬の基準が定められ、秋田犬を改良・保存するために活動した関係者により、1931年にようやく天然記念物として認められました。
その後、戦争によって秋田犬の数は20頭にまで減少してしまいましたが、努力の甲斐あって現在では少しずつその数は回復、そして発展を遂げ、近年日本だけでなく世界中でも人気の県主となりました。
特徴
秋田犬はがっしりとした体型が特徴的な犬種で、寒い地方でも元気に過ごせるように短毛のダブルコート犬種です。秋田犬の体高は60cmを超えるため、大型犬種に定められます。
性格は「忠犬ハチ公」でもお馴染みの通り、飼い主に対する信頼感と忠誠心は他の犬種と比べても非常に厚いです。しかしその反面、飼い主以外の人や飼い主であっても信頼できないと感じた相手に対しては警戒心や嫌悪感を剥き出しにする一面も持っています。
ジャーマンシェパード
世界的にも警察犬や警備犬として知られているジャーマンシェパードも実は比較的新しい犬種です。体高は60cm以上、体重も30~40kgの間とスリムながらも筋肉質な大型犬です。
新しい犬種として紹介するジャーマンシェパードの祖先はオールドシェパードというシェパード犬種です。このオールドシェパードの歴史は長く、牧羊犬として非常に優秀で働き屋なオールドシェパードが軍用犬の交配に選ばれたのが始まりです。
1899年に最初のジャーマンシェパードが誕生し、そこから様々な基準を設け、現在のジャーマンシェパードの外見、特徴が誕生しました。そのため、ジャーマンシェパードとして公式に活動し始めたのは、第一次世界大戦以降となるため、比較的新しい犬種に分類されます。
軍用犬として誕生したジャーマンシェパードは、ご紹介したとおり筋肉質な体型が特徴的です。しかし、他の大型犬と比べると細身のため、比較的大型犬の中では小柄に見られる犬種です。
特徴
運動能力の高さはもちろんですが、学習能力や精神力も高い犬種です。そのため、軍用犬、警察犬、警備犬など勇敢さや賢さ、責任感の強さが求められる犬種としてジャーマンシェパードの人気が高いです。
学習能力も高く、洞察力や積極性も優れているため、しっかりしつけることで素晴らしいパートナーに成長します。一度命令されたことは最後までやり遂げる忍耐力・精神力を持つ犬種でもあります。
シーズー
長い毛がふさふさと揺れる様子が上品で愛らしいシーズーは、中国で生まれた犬種です。実は今回、歴史の浅い犬種として紹介していますが、シーズー自体の存在は16世紀の中国で既に確認されているほど古い犬種です。
なぜ今回歴史の浅い犬種としてご紹介しているのかと言いますと、シーズーが正式な犬種として登録されたのは1935年だからです。イギリスで認定された後、1963年に日本で、そして1969年にアメリカで認定されました。
なぜこんなにも認識に時間がかかってしまったのでしょう。それは19世紀に起きた第二次アヘン戦争により、王宮でのみ飼育されていたシーズーたちのほとんどが殺害されるなど、悲劇的な最期を遂げたからです。
その後、長い時間を経て再度シーズーを計画的に繁殖しようという話が出たことをきっかけに、1920年以降繁殖に成功し、犬種として認定されるに至りました。
特徴
シーズーはぺちゃっとつぶれた鼻とくりっとした目が愛らしいと人気です。長い被毛も特徴的ですが、カットによっては短く可愛らしい形にすることも可能です。
活発で遊ぶことが大好きなシーズーは、基本的に穏やかで犬・人問わず社交的に接することができます。そのため、家庭犬として日本国内では人気が高いです。しかし、飼い方によっては家族への愛情が強すぎてしまい、家族以外の人へ警戒心を高めることもあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した犬種以外にも歴史的に新しい犬種と呼ばれる犬種は多く存在します。特に近年人気の高い改良された小型犬種(トイプードルなど)は、時代に合わせて改良された犬種ですので新しいと言えるでしょう。犬好きとしてぜひ今回の豆知識は1つの知識として頭の片隅に入れておいてくださいね!