互いが幸せになれる生活を
私は今の愛犬が人生で初めて飼った犬ですが、こんなにも犬中心の生活になるとは思っていませんでした。私たち飼い主がご飯の用意や体のケアをしてあげないと、生きてすらいけない犬に、つい過保護になるのは悪いことだとは思っていません。
しかし、そのことで万が一飼い主さんがストレスを感じていたり、愛犬を甘やかしたりしているのなら、少し生活を見直した方が愛犬の幸せにも繋がるかもしれません。互いが幸せを感じられる行動を考えたいですね。
犬と飼い主「それぞれの幸せ」とは
外泊について
旅行はもちろんですが、お正月やお盆、長期連休中の実家への帰省などで、ご自宅を空ける機会もあると思います。旅行は愛犬のために行かない、またはペット可のお宿のみ限定で行かれている方もらっしゃいますよね。我が家の場合は旅行は基本的にほとんど行きませんが、お正月やお盆に実家に帰省しないわけにはいかず、そのときのみはペットホテルを利用しています。
ペットホテルへ預けるのは可哀想な気もするのですが、帰省の機会に「ペットホテルに預けられることもある」と言うことを頑張って学び、少しでも慣れてほしいと思っています。理由は夫婦2人で犬を飼っているので、どちらかが病気になり長期入院などがあった場合、必ず何日かは預けなければいけない日が出てくると思うからです。
全く1度もペットホテルに預けられたことがなく、突然数日のお泊まりをしなくてはいけなくなったとき、愛犬が強いストレスを感じないよう、また「捨てられた…」と感じないようにペットホテルに対して免疫をつけておく方が、愛犬のためにもなると思います。
近隣にいつでも快く手助けをしてくれる犬友達がいらっしゃる方には無縁の話かもしれませんが、自分自身に何かがあったとき、身近に頼れる人がいない場合は、気軽に預けられるペットホテルをひとつ確保しておくと良いと思います。一人暮らしで犬を飼い、旅行はずーっと我慢しているという方は、1度愛犬を信じてお泊まりを経験させてみるのも良いと思います。
甘やかしと愛情は違います
愛犬が可愛くてついつい要求に応えすぎたり、自由気ままに過ごさせたりしてはいませんか?愛情の気持ちを持って接することと、甘やかすことは全く異なる行動です。ご飯やオヤツの要求に応えすぎると、肥満につながり健康面に悪い影響を与えてしまう可能性も高くなります。
どんなに自分が忙しくても、お散歩を要求されるとすぐに行ってしまう、お散歩中も犬の行きたい方向にばかり歩いていくなど、犬のわがままな行動に応えすぎると噛み癖や要求吠えなどの問題行動に繋がってしまいます。
問題行動が多い犬は一見、その犬自身の性格のように感じる方もいるかもしれませんが、どちらかというと飼い主さんとの関係性により、わがままな性格の犬に育ってしまった可能性が高いです。問題行動を起こしているとき、犬はもちろんわがままな気持ちを主張しているのですが、例えばお散歩中に知らない犬や人に向かって吠えてしまうのは、恐怖心や不安などのストレスを感じて吠えていることがほとんどです。
私たち飼い主がしつけで「外の環境や人や犬は怖いものではない」と教えてあげないことが、愛犬の精神的自由や安らぎを奪ってしまうこともあるのです。犬の要求に応えすぎること、また自由気ままに過ごさせることも、じつは犬の幸せに繋がる行為ではないのです。
日常のお買物について
飼い主さんのことが大好きで、お留守番がちょっぴり苦手なワンちゃんもいますよね。出掛けようとすると必死に「一緒に連れてって」アピールが始まったり…。ペット同伴可のショップで一緒にお買物を楽しむのは、もちろん人にも愛犬にも幸せな時間だと思います。
しかし、近所のスーパーやコンビニエンスストアーにまで連れてきて、外で愛犬を待たせ、お買い物を済ませるのはどうでしょうか?もちろん犬が苦手な方もいるので、お店の前に犬がつながれているだけで少し嫌な気持ちになる人もいると思いますが、愛犬自身も外で待たされることに不安を感じていないのでしょうか?
犬が好きな人はつい、触ってしまうでしょうし、犬が食べてはいけない食品について知識がない人が、飼い主さんに許可なくおやつをあげてしまうかもしれません。愛犬の性格が人懐っこければ、さらわれてしまう危険性もゼロではありませんよね。そして多く目にするのが炎天下の中、買物中の飼い主さんをお店の外で待っているワンちゃんです。熱中症になる危険性が非常に高いので、すぐに止めてください。
「いつでもどこでも一緒にいる」ということが、お互いの幸せに繋がるわけではないと思います。最低限のお留守番は頑張ってしてもらいましょう。
まとめ
人間も人それぞれ性格が違うように、犬も個体差が大きく性格が様々なので、愛犬も飼い主も幸せになれる絶対的な正解はないのかもしれません。話すことができない愛犬のことが気にかかり、犬中心の生活になってしまうのは、とても理解できますし、むしろ普通の感覚のように思います。
しかし、もしかすると良かれと思って頑張って行っていた行動が、愛犬にとって幸せに繋がらないこともあるのかもしれません。1度肩の力を抜いて、愛犬と改めて向き合う時間を作るのも良いですね。