育犬ノイローゼとは?
犬を飼うことに憧れを持ち、念願叶ってようやく愛犬との生活がスタートしたのもつかの間、トイレや留守番のしつけがうまくいかず家の中がぐちゃぐちゃ…。しつけをしようにも少しも言うことを聞いてくれず、体ばかり大きくなって大変なことが増えてしまう。次第に愛犬の待つ家に帰るのが嫌になってしまったり、犬と接することに精神的な負担を感じるようになったりすることもめずらしくないでしょう。
犬を飼ったことを強く後悔するようになったり、そのせいで気分がふさぎこんでしまったりすることもあり、うつ状態になってしまうことも。そうした飼い主さんの状態を「育犬ノイローゼ」と呼び、近年では非常に増えてきていると言われています。
育犬ノイローゼになりやすい人の傾向
「犬が好きで飼ったのだからノイローゼになんかなるはずない」と多くの飼い主さんが思っていることでしょう。しかし犬との生活というのは楽しいことばかりではありません。むしろ飼い始めの頃は苦労の方が多いかもしれません。
育犬ノイローゼに陥りやすいのは、何もかも初めての子犬の時期や介護が必要なシニア期に多いとされています。また、育犬ノイローゼにかかりやすい人の傾向として以下のような特徴が挙げられます。
- 犬と暮らすことに強い憧れを持っていた
- 家族の中で犬の世話をしているのが自分だけ
- しつけ本やネット情報を頼りにしつけを頑張っている
- 周囲に迷惑をかけることを極端に嫌う
- 完璧主義で何でも一生懸命になりがち
- 人に頼られるタイプで弱みを見せるのが苦手
また、しつけ本やインターネットサイトなど犬の飼育に関する情報は世の中にあふれています。中には明らかに間違っていると言える情報、古い情報などもそのまま残っていることも。育犬ノイローゼに陥る人はそうした情報に振り回され、八方ふさがり状態になってしまう人も多いので、一度情報を遮断して実際に愛犬のことを知っている人に相談することなどをおすすめします。
育犬ノイローゼにならないための対策
育犬ノイローゼに陥ってしまう人の多くは、その悩みをひとりで抱え込んでしまっています。しつけや病気など犬に関するさまざまなトラブルについて、自分なりに情報を集めて一生懸命対応しようとしたり周囲に悩みを見せず内心で比べたりしながら努力をしている人ほど育犬ノイローゼに陥りやすいのです。
周囲の人に話を聞いてもらう
育犬ノイローゼにかからないためには、原因となる問題(しつけや病気など)を解決することが必要ですがそう簡単に解決できないからこそ悩んでしまうものです。少しでも心の負担を軽くしてノイローゼを回避するためには、家族やお散歩仲間などに悩みを打ち明けて誰かと共有することが必要です。育犬ノイローゼの原因となる問題の大半は、多くの人が一度は抱えたことのある問題だとされています。
そのため、周囲にその悩みを打ち明けることで共感を得られたり、適切なアドバイスを受けることも可能です。即解決となるアドバイスを得られずとも、ノイローゼ回避のためには家族による協力や周囲の理解が大きな助けとなります。
プロに相談する
また、ドッグトレーナーや獣医師など“犬のプロ”に相談することもおすすめです。ちょっとした悩みでもプロに相談することで精神的に負担が少なくなりますし、適切な対応方法を学ぶこともできます。解決策のわからない悩みや不安をひとりで抱えるのではなく、具体的に取るべき対応を知ることで悩みから解放されることも少なくありません。
<まとめ>育犬ノイローゼについて
犬との生活に憧れ、一生懸命犬と関わろうとする人ほど育犬ノイローゼにかかりやすいものです。今ではネットを中心にさまざまなメディアによって犬に関する情報があふれ、真偽不明な情報などに振り回されて悩んでしまう飼い主さんも多くいるようです。また、SNSなどで充実したドッグライフをすごしている人について知り、つい比べてしまったり自分を卑下してしまったりすることもめずらしくありません。
愛犬との生活を楽しく充実したものにするためには愛犬と向き合うことも必要ですが、悩みや不安を抱えた場合はできるだけ早く周囲の人に相談するなどして“ガス抜き”をすることも大切です。アドバイスをもらう目的ではなく、悩みや不安に共感してもらうだけでも心がとても軽くなると思いますのでひとりで抱え込まずに周囲に頼ることを意識してくださいね。