①犬のストレスが溜まり問題行動につながる
犬にとって遊ぶということはとても大切です。遊びの中では「持ってくる」「噛む・噛みちぎる」「引っ張る」など犬の狩猟本能や動物としての欲求を満たすことができるからです。犬の本能や欲求が遊びなどの中で適切に発散されないと、噛んではいけないものを噛んだり破壊行動を起こしたりといったいたずらにつながってしまうことが多くあります。
また、家具を噛むなど本能に直結する行動以外にも、ストレスが溜まっているせいでやたらと吠えるようになってしまったり、飼い主の気を引くための自傷行為を起こしてしまったりすることがあります。
対処法
散歩のときの引っ張り癖や意味のない吠え、飼い主への攻撃行動などといった問題行動が、遊びや散歩を増やしてストレスと体力を発散させることで解決するということも多く見られます。
遊びの中でどのように本能や欲求を満たすかについては、犬種それぞれの特性をヒントにするといいと思います。害獣を捕まえて噛むという仕事をしていたテリア系犬種とはおもちゃを追いかけさせて捕まえさせる遊びをしたり、狩りの獲物を回収する仕事をしていたレトリバー系犬種とは「持ってこい」遊びをしたりするとより効果的です。
もちろんそれぞれの個体で好みもあると思うので、愛犬が喜ぶ遊びをしっかり見極めてあげるようにしましょう。
②犬が運動不足になり肥満や病気の原因に
犬にとって散歩を含めた遊びが大切なのは健康管理のためでもあります。犬は人間と違って会社や学校、買い物などで外出することはありません。飼い主が散歩などで連れ出さない限りは外で運動することはできないのです。散歩で外を歩いて肥満を防いだり、おもちゃの引っ張りっこやボール投げで自然な筋力をつけることは犬の健康維持にとって非常に大切なことです。
散歩のやり方を工夫するとより効果的
散歩もただ漫然と歩くのではなく、時々コースを変えてみたり、あえて坂道のあるところを歩いたり、数分おきにスピードを変えながら歩くなどの工夫をするとより運動としての効果がアップしますし、飼い主とのいいコミュニケーションにもなるのでおすすめです。
室内犬はどうしても肥満になりやすい条件が揃っているので、散歩を欠かさないようにしたり、散歩の時間が短くなってしまったときは家の中で色々な遊びを取り入れるなどするようにしてください。
③犬の小さな変化に気がつきにくい
毎日忙しく過ごしていたり、愛犬との生活がルーティーンになってしまっていると意外と愛犬のことをしっかりと見れていないということがあります。犬を毎日観察することは心身の健康管理において非常に重要なこと。しっかりと目を合わせたり、体のすみずみまでなでたり、遊びの中で色々な動きをさせることは愛犬を観察するためにとても有効です。
スキンシップで愛犬の変化を早期発見
スキンシップをすることで皮膚に傷や腫れなどはないか、目や耳の汚れはどうか、呼びかけにすぐに反応するかなど愛犬の体や仕草をきちんと見ることで病気の早期発見をすることも可能です。毎日の遊びやスキンシップの中で、愛犬の健康管理を行うよう意識するとよりよい関わりとなるでしょう。
<まとめ>犬との遊びやスキンシップは非常に重要
大好きな愛犬と遊ぶことはとても楽しいものです。それは犬にとっても同様で、飼い主との遊びやスキンシップが何よりの喜びという犬も少なくないでしょう。そして遊びには犬の持つ本能や欲求を満たしてストレスを発散させる効果や愛犬の健康管理に役立つというメリットもあります。心身ともに充実した生活を送らせてあげるために、しっかりと愛犬と向き合う時間をとってあげるようにしましょう。忙しくて時間が短くなってしまう場合でも、遊びの中身を熟考してより濃密な時間にしてあげてくださいね。