犬の「食べ過ぎ」がもたらすリスク5つ

犬の「食べ過ぎ」がもたらすリスク5つ

食べ過ぎがもたらすリスクをご紹介します。愛犬の寿命にも関わる恐ろしい病気が隠されているかもしれません。痩せて見えても、病気が隠れているワンちゃんもいるんです。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

食べ過ぎがもたらすリスク①「糖尿病」

フードと水と柴犬を上から撮った

犬の糖尿病ってどんな病気?

犬の糖尿病のほとんどは、インスリンが不足することで起こる「Ⅰ型糖尿病」だと言われています。なぜ糖尿病と言うのかといいますと、血液中に糖分が多くなりすぎてしまい、余分な糖分が尿と一緒に排出されるためです。Ⅰ型糖尿病以外にも「Ⅱ型糖尿病」があり、インスリンの分泌は正常なものの、インスリンが効かない状態が体の中に起きているものです。

糖尿病の症状とは?

糖尿病を発症すると、水を大量に飲む・大量の尿をする・食欲が増しているのに体重が減少するなどの症状がみられます。しっかり食事を与えているのに催促され、つい、おやつを与え過ぎてしまっていませんか?水を大量に飲むことで、おしっこの回数も増えます。最近食欲があるけど痩せてるから大丈夫と安心していませんか?その裏には糖尿病という恐ろしい病気が隠されているかもしれません。

食べ過ぎがもたらすリスク②「肥満による関節の病気」

診察台の上で手当を受ける犬

食べ過ぎによる肥満は、足や腰の関節に大きな負担がかかります。ソファーやベッドなどの高い場所から飛び降りたとき、走ったときなど、重くなりすぎてしまった体重に関節が耐えきれなくなってしまうと、大ケガの原因にもなってしまいます。とくに注意したいのは、股関節の脱臼・膝蓋骨の脱臼・十字靭帯の断裂です。発症すると強い痛みを伴いますので、歩くことさえ困難になってしまうこともあります。重度になると、手術も必要になるでしょう。

食べ過ぎがもたらすリスク③「肥満による心臓への負担」

心音検査を付けるポメラニアン

必要以上に身体が大きくなってしまうと、その分、血液を多く必要とします。心臓に大きな負担を与えなければならないということです。お散歩をするだけでも息が上がってしまったり、激しい運動をしたことで酸素が不足し、失神してしまうこともあります。

さらに、特に僧帽弁閉鎖不全症など心臓に持病を抱えているような子は痩せすぎもいけないですが、太りすぎていることで心臓に負担を与えてしまう場合もありますので注意しましょう。

食べ過ぎがもたらすリスク④「消化不良」

ベッドで休むダックス

食べ過ぎは消化不良を起こし、嘔吐や下痢の原因になることがあります。嘔吐が続く場合は病院にいってみてもらいましょう。下痢をした場合、回数や量を確認しましょう。普段よりも少しやわらかい程度であれば様子をみます。 水っぽい場合や血が混じっている場合には、すぐに病院へ連れて行きましょう。食べ過ぎによる嘔吐や下痢は、食後すぐに起こることも多いです。食べ過ぎ以外の原因がある可能性もありますので、可能な場合は便を持参し、検便を行ってもらうと良いです。

食べ過ぎがもたらすリスク⑤「ごはんを食べなくなってしまう」

ペロンしているチワワ

おやつの食べ過ぎによって、ごはんを全く食べなくなってしまうワンちゃんもいます。余分な栄養素の摂りすぎはもちろん、必要な栄養素を摂れなくなってしまいます。肥満や病気を発症する原因にもなり、大切な愛犬の寿命をうんと縮めてしまうかもしれません。おやつしか食べなくなってしまった、ごはんを食べてくれなくなった、と悩む飼い主さんが増えているようです。人間の食べ物を与えていませんか?

まとめ

FOODと書かれたお皿と子犬

私たち人間も“今日はちょっと食べ過ぎてしまった”という日、身体が重かったり、怠かったりしますよね。可愛くおねだりされるかたといって与え過ぎてしまった食事やおやつによって、ワンちゃんも身体がつらくて苦しんでいるかもしれません。犬が自ら食べ過ぎてしまうなんてことはないと思います。飼い主さんによる与え過ぎが原因なのです。

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