犬が睡眠中に動く理由①眠りが浅く夢を見ている
犬が睡眠中に足をバタバタと動かしたり、白目をむいたり、口をヒクヒクさせたりするときは眠りが浅いときだと言われています。まるで寝言のようにゴニョゴニョと何か言っていたり、突然ワンッ!!と吠えたりする犬も多くいます。
浅い眠りはレム睡眠、深い眠りはノンレム睡眠と呼ばれますが、危険察知能力に優れる犬は睡眠の約8割がレム睡眠だとされています。人間も同様ですが夢は浅い眠りのときに見るため、足を動かしているときは走っている夢を、口が動いているときは何かを食べている夢を見ているのかもしれませんね。
レム睡眠中に夢を見て体を動かしていているときなどは、声をかけたり体に触れたりするとパッと目を覚ますことが多いと思います。どうしても心配な場合は確認のために優しく声をかけて起こしてみてもいいと思いますが、基本的に犬が睡眠中に体を動かしているときは無理に起こすことなどはせずそっとしておいてあげましょう。
犬が睡眠中に動く理由②脳内の整理をしている
犬が睡眠中に体をピクピクとさせているとき、脳内では起きているときに受けた刺激を整理しているという説もあります。
はっきりと解明されていない部分も多いのですが、特に子犬など日々の中で覚えることがたくさんあったり、膨大な刺激を受けたときなどに脳内で情報を整理したり成長を促進するために脳に信号が送られ続けていると考えられているのです。脳がそのような働きをしているとき、体がピクピク動くことが多いようです。
眠っているときに脳内の情報や受けた刺激を整理するのは人間も同様ですよね。子犬やトレーニング中の犬などは特にこのような様子が多く見られるので、そのときにはゆっくりと休ませてあげましょう。
犬が睡眠中に動く理由③稀に痙攣の可能性も
犬が寝ているときにピクピク動いたり寝言を言ったりするのは、夢を見ているからだったり脳内整理が行われているからだったりします。これらは多くの犬に見られることで、特に対処などはせずそっとしておいて問題ありません。
しかし、中にはてんかんなど脳の異常などが原因で痙攣発作が起きていることもあります。痙攣発作の場合は体全体が大きく震えたり、数分に渡って震え・痙攣が続いていたり、声をかけても起きることなく意識がない、失禁しているなどの様子が見られます。こうした痙攣を起こす場合、命に関わる可能性も高いのでできるだけ早く動物病院を受診するようにしましょう。
ただし、痙攣発作と思われる様子が見られたときも無理やり起こそうとはせず自然に治まるのを待ってください。飼い主としては見ていてつらいと思いますが、犬の周囲にあるものを片付けてぶつけたりしてケガを引き起こす危険がないようにしたり、痙攣を起こしているときの様子や時間などを正確に記録しておくといいでしょう。後で動物病院を受診する際、診察・診断の大きな助けになります。可能であれば動画を撮っておくとより正確性が高まるでしょう。その際は、お顔に集中して動画をとってしまいがちになりますが、体全体が映るようにとっていただくとよりいいと思います。
<まとめ>犬が睡眠中にピクピクすることについて
犬が寝ているときに白目をむいたり、走っているように足を動かしたり、寝言を言っている様子は見ていてとてもかわいらしいですよね。静かに寝ているかと思ったら急に動き出したりするとびっくりすることもありますが、つい笑ってしまうこともあると思います。
睡眠中に犬がピクピク動いているときは夢の中で楽しんでいたり、脳内を整理している可能性があるので、できるだけそっと眠らせておいてあげましょう。万が一病気による痙攣発作と思われるときは、犬の安全を確保した上でしっかりと様子を観察しておき迅速に動物病院を受診するようにしてください。