初めて犬を飼うけれど、どうすればいいの?
犬を始めて飼う方は、具体的になにをすればよいのか分からない方も多いのではないでしょうか。犬を迎え入れる前に準備すべきものはペットグッズだけでなく、環境整備や資金の計画も必要ですし、なにより「飼い主になる」という気持ちを整えることがとても大切です。
これから犬を迎え入れるという初心者の方は、事前にきちんと心構えをしておくことで、飼い始め時に思わぬ苦労をすることも少なくなるでしょう。
それでは、犬の飼い方のポイントを詳しくご紹介します。
まずは「犬を飼うことの大変さ」を知る
犬を飼おうと決めたとき、楽しみばかりが先行してしまいがちですが、大変なこともたくさんあります。「こんなはずじゃなかったのに」と犬の飼い方に悩み、気軽に飼い始めたことを後悔する方も少なくありません。犬を飼い始めると以下のことが日常的に必要になります。
- 毎日散歩に行く必要がある
- 定期的なシャンプーやトリミング
- ワクチンの接種や定期健診
- 根気よくしつける
- 近所トラブルに気をつける
- 遠出や旅行に行きづらくなる
- 老犬になったときの介護
- 医療費が高額になる
- 内装や家具が傷む
犬を飼うのは簡単ですが、実際に飼い始めるとたくさんの労力や経費がかかります。犬の飼い方を知る前に、犬を飼うことの大変さと、ひとつの命を育てることの責任の重さをきちんと知っておきましょう。
飼いたい犬種の特徴や気質を把握しておこう
犬のルーツ
犬のルーツを知ることで、その犬種がどのような用途で作出、生育され、何を得意として来たかがわかります。
例えばプードルは、もともとドイツで使役犬や水猟犬として飼われ、その後フランスでサーカス犬としても活躍した犬種です。運動能力の高さや芸を覚える賢さがある犬種であることがわかります。
犬のルーツを知ることが犬の特性を知ることにつながるのです。
犬の特徴
犬は犬種によってさまざまな特徴があります。特徴を知ることで、それぞれに合わせた犬の飼い方ができます。
例えば、超小型犬のチワワは、運動量はそれほど多くないので軽い散歩と室内での遊びで十分です。食事の量も他の犬種に比べ少なくて済みます。かかりやすい病気には低血糖症や膝蓋骨脱臼、白内障などがあるので注意が必要です。
飼いたい犬種の運動量や食事量、かかりやすい病気について知っておくことで、それぞれに合った犬の飼い方ができます。
犬の気質
気質によっても犬の飼い方やしつけの方法が変わります。
柴犬を例にあげてみましょう。柴犬は、勇敢で好奇心が旺盛な犬です。飼い主には忠実で賢くしつけやすい傾向にあります。しかし知らない人に対しては警戒心が強く、吠えることがありますので、吠えないようにするしつけが必要になります。
飼おうとしている犬種の性格や気質を把握しておくことは、犬の飼い方やしつけ方のヒントにもなります。
犬の選び方はどうすればいい?
性別
犬を選ぶときは、犬種の他に性別選びも大切です。一般的にオスはメスよりも体が大きくなり、性格はより活発でありながら甘えん坊という傾向があります。運動量も多いので、犬と一緒に体を動かして遊びたいと考えている方におすすめです。
メスは生後半年を過ぎた頃から年2回生理があります。オスに比べ体も小さめで、おとなしく穏やかな傾向があります。犬と寄り添って、穏やかな生活を送りたい方や、癒しを求める方にはメスがおすすめです。
犬の性別によっても犬の飼い方が変わります。犬との関わり方や自分たちの生活スタイルを考えて性別を選びましょう。
値段
犬はさまざまな要因によって金額が決まります。犬種自体が人気である場合や、容姿、毛色、血統、健康状態、月齢でも金額に差が出てきます。特に血統に関しては、親犬の血筋がいいと金額が高くなる傾向があります。ドッグショーでのお披露目を視野に入れている方は、血統を最大のポイントとて犬選びをするとよいでしょう。
犬自体の金額だけでなく、食費、医療費など、犬の飼い方次第でさまざまなコストがかかることを頭に入れ、無理のない計画を立てましょう。
犬をどこから迎え入れるか決めよう
ペットショップ
犬を初めて飼う方にとって一番身近なのが、ペットショップから迎え入れる方法です。犬種、値段、性別、ワクチンの有無など知りたい情報がしっかり公開されており、直接触れられる場合もあります。犬の飼い方を相談しながら、必要なグッズも同時に揃えることができるのもメリットです。一方で、親犬の情報がわかりにくいというデメリットがあります。
取り扱い犬種は多いですが、欲しい犬種が必ずいるとは限らないのでこまめに足を運んだり、入荷情報を聞いてみたりすると良いでしょう。
ブリーダー
飼いたい犬種が決まっている方は、ブリーダーからの購入がおすすめです。特定の犬種に関して深い専門知識を持っている繁殖のプロなので、犬の飼い方などアドバイスやサポートもしっかりしてくれます。中には悪徳ブリーダーも存在しますので、必ず現地に足を運んで購入を決めることが大切です。犬舎を見学をすることで、子犬の育った環境や親犬もわかるので将来の姿を想像しやすくなります。
里親
犬を迎え入れる方法に里親という選択肢もあります。地域の保健所や動物愛護団体から犬を譲り受けるので、ペットショップやブリーダーから購入するほど費用がかかりません。しかし、成犬の場合が多いことや過去の飼育環境から人間に警戒心を抱いていることが多く、飼い方に苦労することもあります。愛情をもって接し暖かい眼差しで歩み寄るという犬の飼い方を意識して迎え入れましょう。
犬を飼う前に必要な準備
トイレ
室内犬として犬を飼う場合、トイレが必要になります。犬の大きさに合わせて適正なサイズを選びましょう。片脚をあげておしっこをするオス犬に配慮したトイレも販売されています。犬の飼い方に合わせて、使いやすさや機能性を重視して選びましょう。
クリアレット トレー&メッシュセット
生活感が出がちなペット用トイレですが、こちらの商品はトレーが透明なので室内でも圧迫感がなく、インテリアに溶け込みます。トレーの汚れは簡単に洗い流せるのでいつでも衛生的に使えます。メッシュトレーの下にトイレシートを敷くので、犬がひっかいてもシートがボロボロになりません。
食器類
ご飯や水を入れるためのフードボウルやウォーターボウルも準備しておきましょう。毎日使う食器類は、犬に合わせた大きさや食べやすい高さなどを選ぶのが大切です。特に子犬期は、食べる量が変わるので成長に合わせて食器を買い換えましょう。
OPPO フードボウル
コロンとかわいいフォルムのフードボウルは、犬がゆっくりと食事ができるように考えられた商品です。形状が球体で不安定に揺れることと、内側に突起があることで早食いが抑えられます。食事中に耳の毛が器に入らないよう工夫がされており、分解して丸洗いができるので、衛生的に使うことができます。
ペットボウルハンガー
UEETEKのウォーターボウルは、ボウルとホルダーに分かれた2重構造になっています。置いて使うこともできますが、ホルダーをゲージに固定して使用することもできるので、お留守番をさせるときにも便利です。ボウルはステンレス製で、耐久性に優れ、食洗器にも対応しています。
ドックフード
毎日食べるドッグフードは犬の健康を配慮して、栄養バランスや品質を重視して選びましょう。犬種や年齢に合わせたドッグフードも多く、手軽に健康管理ができる商品を取り入れることができます。
飼い始めの犬は、慣れない環境で不安な気持ちから用意したドッグフードを食べないことがあります。そういった場合は、犬が購入する前に食べていたものと同じドッグフードを用意しておくと良いでしょう。
FISH4 DOGS コンプリートパピーフード
栄養価が高く、タンパク質である魚を主原料とした完全栄養食なので、成長期の子犬におすすめのドッグフードです。FISH4 DOGSシリーズはさまざまな商品がラインナップされているので、それぞれの成長レベルにあったドッグフードを取り入れることが可能です。
ケージやクレート
ケージはお留守番をさせるときの安全を確保するためにも用意しておきましょう。犬にお留守番をさせることが多くなりそうなら、トイレがおけるくらいの広さがある商品の購入をおすすめします。しかし、本来犬は狭いところの方が安心できて好きなため、ひとまわりできるくらいの広さで十分です。
病院やトリミングなど、犬を連れて外出するためにクレートを準備しておくと移動も楽にできるでしょう。ケージやクレートは目的にあったものを選びましょう。
折りたたみメタルケージ
簡単に組み立てができる頑丈なスチール製のペット用ケージです。3サイズ展開されていて、犬の大きさや用途によって選ぶことができます。コンパクトに畳むことができるので、収納スペースにも困りません。
リード、ハーネス
散歩は公共の場所を歩くので、リードやハーネスをつけて外出することがマナーとなります。サイズは犬の体型に合ったものを選び、成長に合わせて買い替えるようにしましょう。合わせて、散歩バッグやエチケット袋、水飲み用の携帯ボウルなども用意しておくと良いでしょう。
千鳥柄メッシュハーネス・リードセット
胸元のリボンがかわいい千鳥柄のハーネスとリードがセットになっている商品です。肉厚で肌当たりもよく、裏面はメッシュ素材でできており、通気性にも優れています。ハーネスの部分には反射材もついているので、夜の散歩も安心です。サイズは1号~5号まであり、カラーは赤と黒から選ぶことができます。
おもちゃ
犬のおもちゃには、ボール、ロープ、ぬいぐるみなどがあります。雨で散歩に行けない日に室内で一緒に遊ぶときや、お留守番中の暇つぶし用として準備しておきましょう。
万が一おもちゃが壊れてしまったときに、部品や欠片などを誤飲してしまうと危険です。素材や耐久性に配慮しておもちゃを選びましょう。
サンジョルディ たまごちゃん
この商品は、超小型犬から小型犬用の犬のおもちゃとして、口コミの数が多く高評価な商品です。天然ゴムでできた噛み応えのある素材とミルクのような甘い香りがすることが人気のポイントです。表情のかわいさやカラーバリエーションが豊富なことから、犬の飼い主でなくとも集めたくなり、収集心をくすぐられます。
部屋の環境も整えよう
犬を飼う前に室内の環境もしっかりと整えておきましょう。家具は犬にかじられないよう配置を変えておく、床がフローリングの場合は犬が滑らないようカーペットを敷いておくなど、犬の飼い方に合わせて、犬が過ごしやすい部屋にしておくとよいでしょう。
共働きの方は留守になりがちです。夏場と冬場は気温差があるため、エアコンを設備するなど室内の温度を一定に保つよう工夫をしましょう。マンションは気密性が高いので、より温度管理は慎重にする必要があります。カーテンは防音効果のあるものに取り換えることで、鳴き声を漏れにくくすすることができそうです。飼う前に、隣近所の方に犬を飼う旨を伝えておくことがトラブル回避につながります。
子犬が家に来た初日にすべきこと
犬の飼い方では子犬を迎え入れた初日が重要になります。まずは家の環境に慣れさせることが大切です。家の中を散策させ、安心な場所だということを認識させましょう。
家の中に慣れてきたら、トイレの位置を教えてあげトイレトレーニングを始めましょう。子犬の様子を見ながら食事も与えてみます。30分経っても食べないようなら出しっぱなしにせず片づけてしまいましょう。
夜は安心して寝られる場所を教えてあげ、夜泣きをする場合は同じ部屋に寝床を移してあげてください。
子犬への食事の与え方と注意点
食事は毎日決まった時間に与えましょう。子犬の時期は消化機能が未熟なので、1日分の食事量を3回~4回に分散させます。子犬の飼い方で大切なのは、バランスよく栄養を摂ることです。成長過程に合うよう栄養がバランスよく配合されたドッグフードを選び、決められた量を与えましょう。おやつの与えすぎにも注意してください。
犬に必要な「お手入れ」とは?
犬の飼い方に必要なお手入れ全般を「グルーミング」と言います。グルーミングの目的は単に犬を清潔にするだけでなく、スキンシップにもつながるので、より深い信頼関係を築くことに役立ちます。一般的なグルーミングについてご紹介します。
被毛のケア
犬を飼い始めたら日課になるが被毛のケアです。ケアを行わないと毛並みや毛艶が悪くなったり、皮膚トラブルにも繋がります。犬種にもよりますが、ブラッシングは毎日行い、シャンプーは月に1回程度を目安にしましょう。被毛が伸び続ける犬種は定期的なトリミングも必要になります。
被毛が眼に入ってしまうと犬が手で引っかき、眼球を傷つけケガにつながることもあります。犬の目の周りの被毛が伸びて邪魔なときはカットしてあげましょう。
歯磨き
歯磨きは毎日行いましょう。歯石が溜まると口臭や歯周病の原因にもなります。初めはガーゼを使ってこすりながら磨き、犬が口の中を触られるのに慣れてきたら歯ブラシに切り替えていきます。併せて犬用のデンタルグッズも取り入れると良いでしょう。
耳掃除
耳掃除は1週間に1回程度、コットンや綿棒をつかって優しく行いましょう。犬が嫌がって耳掃除ができない場合は獣医に連れていくことをおすすめします。中耳炎や外耳炎になりやすい犬種もいるので、耳掃除は定期的にしましょう。
爪切り
犬は、散歩や外遊びで爪が自然にすり減りますが、通常は月に1回程度爪切りをします。老犬や、病気やケガで外に出る機会が少ない犬は月に2回程度爪切りをしてあげましょう。犬の爪には血管や神経が通っているため切ってしまうと出血や痛みが生じます。切るときは十分に気をつけ、ピンク色になっている部分は避けて切るようにしましょう。
子犬の散歩はいつからできるの?
子犬の散歩はワクチン接種が終わる生後14週頃から始めましょう。犬種により必要な運動量が変わるので、それぞれの犬の飼い方に適した時間を目安に散歩をしてください。犬は体内時計で食事の時間や散歩の時間を記憶していくので、毎日決まった時間に散歩に出かけましょう。
犬の社会化期という視点から見ると、この時期の散歩デビューは遅く、警戒心が強い犬になってしまいます。ワクチン接種前は犬を抱っこして外の環境に触れさせてあげるなどして、社会性を養いましょう。
犬を飼ったらすべきしつけ
犬の飼い方を考える上では、しつけも重要です。しつけ方の基本は、できたらたくさん褒めてあげる、ということです。また、しつける家族の考えがバラバラだと犬も混乱してしまいしつけがうまくいきません。家族内でしつけのルールを共有してブレのないようにしましょう。
トイレ
トイレは犬の飼い方の中で重要なしつけです。最初のころは失敗することもありますが叱らず、成功したらたくさん褒めてあげましょう。失敗したらもう一度トイレの場所を教えてあげます。それを繰り返すと、だいたい1カ月くらいで覚えられるようになります。しつけがうまくいかない場合は、プロのドッグトレーナーに相談することもおすすめします。
社会化
犬の社会化とは家以外の場所に出て社会に順応する力を養うことです。特に生後3カ月半までに体験したことには順応しやすく、この時期を社会化期と呼びます。犬同士や家族以外の人、生活音などに触れさせて、徐々に外の環境にも慣れさせましょう。散歩は生後4カ月をすぎると社会化が難しくと言われているため、なるべく早めにデビューすることが大切です。
ハウス
家の中に「ハウス」と呼べる犬の居場所を作ってあげ、しっかり覚えさせましょう。定位置があることで、犬も安心して過ごせるようになります。しつけ方として、おもちゃやおやつをハウスで食べさせることで、ハウスに良いイメージを持たせます。犬がハウスに抵抗がなくなったら滞在することに慣れさせ、最終的には扉を閉めて飼い主が部屋を出ても良い状態を目指しましょう。
留守番
留守番もできるようにしつけをしましょう。しつけ方は、短時間の留守番から徐々に時間を延ばしていき、長時間の留守番も対応できるようにしていきます。特に一人暮らしの場合、留守番をさせる場面も増えるのでしっかりとしつけをすることが大切です。
犬の飼い初めによくあるトラブルと解決法
犬の飼い始めはいろいろなトラブルがおこります。よくあるトラブルや解決方法を知り、対処できるような犬の飼い方を考えておくと良いでしょう。
子犬の鳴き声
子犬は夜泣きや無駄吠えをすることがあります。犬の夜泣きで眠れなかったり、無駄吠えで近所から苦情がきたり、飼い主にとって鳴き声がストレスになることもあります。
夜泣きに対しては、犬を安心させることが大切です。犬の寝床を飼い主と同じ部屋に移して様子をみましょう。また、無駄吠えは癖になってしまうと直すのが大変ですので、子犬の時期にきちんとしつけをしましょう。
犬の誤飲
床に落ちているボタンやおもちゃの部品などは、犬が誤飲してしまう危険性があります。犬は人間よりもずっと目線が低いため、飼い主が気づかないものに目が行きます。特に留守にしがちな飼い主さんや子どもが小さい家庭では、誤飲するようなものが落ちていないか確認しましょう。
かまいすぎ
犬を飼い始めてうれしい気持ちから、かまいすぎてしまうことがあります。犬にとって疲れやストレスの原因になり、その後の性格にも影響します。信頼関係を築くために一緒に遊ぶことはよいのですが、過保護に扱うことやぬいぐるみ感覚で接することはやめましょう。
近くの動物病院を必ず探しておこう
犬を飼い始めたら、自宅の近くにある動物病院を探しておきましょう。定休日や診察時間、電話番号も控えておくと、いざというときに安心です。ワクチン接種や定期健診など、同じ病院に定期的に通うことで、獣医師も犬と飼い主の顔を覚えてくれるというメリットもあります。
一人暮らしの方で帰宅が遅い人は、夜遅くまでやっている病院を探しておくなど犬の飼い方に合わせて選ぶのもよいでしょう。
犬に必要な健康管理
犬の飼い方で必要なのは健康管理です。どのようなことに気をつければよいのか事前に把握しておくと安心です。
予防接種
犬は生後2カ月から3回の混合ワクチンを接種する必要があります。また、狂犬病予防のワクチンは年に一度、4月~6月に摂取することが義務付けられており、摂取しない場合は法律違反になるので必ず受けましょう。犬を飼い始めたら獣医に相談し、ワクチンや予防接種の計画を立てましょう。
散歩
犬の散歩も、日々の健康管理において大切です。犬種により必要な運動量に差がありますが、どの犬も毎日散歩をするようにしましょう。毎日決まった時間に散歩することで、生活にメリハリがつき、犬自身も散歩の時間をわかるようになります。
散歩中に外で排泄をさせる飼い方をする場合、同じ時間に散歩をすることで、犬が便意を我慢するというストレスもなくなります。犬のストレス解消や、飼い主との信頼関係を築く意味でも、犬の散歩は必ず行いましょう。
食事
食事も犬の健康管理において重要です。犬の成長や体調に合わせて食事内容を切り替えていきましょう。ドッグフードも年々改良され、無添加やグレインフリーなど原材料にこだわった商品や、年齢や犬種別の商品など、数多く販売されています。このようなドッグフードを取り入れることで手軽に犬の健康管理をすることができます。
毎日同じ食事が続くと犬も飽きて食べなくなることがあります。ウェットタイプの缶詰を少量加えると、味も変わり食べるようになります。また、老犬になるとドッグフードが固くて食べられないことがあるので、お湯でふやかすなどの工夫をして与えましょう。
肥満になると、足腰への負担や病気につながる恐れがあります。食事やおやつの内容や量をコントロールして与えすぎには注意をしましょう。
日々のチェック
体調、行動、体重、食欲、排泄物などを生活の中でチェックをしておきましょう。犬の普段の様子を把握しておくと、些細な体調の変化や不調に気づいてあげることができ、病気やケガの早期発見、早期治療ができます。
排泄物は回数、色、質、臭いに変化があると気づきやすく、健康状態のバロメーターになります。血便は消化器官の出血箇所により、鮮血の赤い血便や黒い血便など様子が変わります。特に黒い血便の場合、重大な病気を発症している恐れがあるので、すぐに受診しましょう。
犬がかかりやすい病気
犬の飼い方で気をつけたいのが病気です。犬がかりやすい病気について知識を持つことで、予防に繋げることができます。
感染症
感染症とは、ウイルスや細菌が犬の体内に入り込みあらゆる病気を引き起こすもので、フィラリアや狂犬病も感染症のひとつです。発症すると獣医師の診断と適切な処置が必要です。免疫力の弱い子犬や高齢犬が感染症になった場合、命に関わる危険性もあります。
感染症は、ワクチンや予防接種を行うことで予防ができます。犬に辛い思いをさせないためにも、計画を立て確実に予防対策をしましょう。
低血糖症
犬がかかりやすい病気に低血糖症があります。血液中の血糖値が低下してしまい、ふらついたり、元気がなくなったりし、重症になると全身性の痙攣発作や昏睡にまで陥る病気です。
特に子犬の場合、低血糖症になりやすいと言われています。1日の食事量を複数回に分けることで食事の間隔を短くし、糖分不足を起こさないようにしましょう。
骨折や脱臼
骨折や脱臼にも注意が必要です。特に、トイプードルやマルチーズ、チワワなどの体が小さい犬種はその分骨も細いので、骨折や脱臼になりやすい傾向があります。骨折や脱臼は痛みを伴い、普段の生活にも支障が出ます。
床にはカーペットやクッション材を敷く、家具や階段には登らせないようにしつけるなどの対策をとり、骨折や脱臼を予防しましょう。
犬は飼い方次第でお互いが幸せになれる
一般的な犬の飼い方をご紹介しましたが、他にも家族の状況や住環境により考えなければならない問題もあることでしょう。飼い主が犬に対して愛情を持ち、幸せに育ってほしいという気持ちで向き合うことが、幸せな子犬の育て方につながります。犬にかける時間や費用など、しっかりとした計画を立て、環境を整えてから犬を迎えましょう。