もしかして犬は時間を理解しているの?
皆さんは愛犬と過ごしている際、「もしかしてうちの子、時間を理解している?」と感じたことはありませんか?例えば散歩の時間になると、飼い主が声をかける前に興奮しながら駆け寄ってきたり、ごはんの時間になるとごはんのパッケージをジッと眺め始める…などです。
「いつもほとんど同じ時刻に同じ行動をしているけれど、もしかして時計が読めているんじゃ…」なんて思ってしまいますよね!しかし、もちろん犬は時計を読むことはできません。
しかし、時刻を読めないだけで犬は体感や洞察力によって「そろそろ散歩の時間だな」「ごはんはもうすぐだ」などと見極める事ができていると言われています。そのため、人間から見ると「時間がわかっている」と感じるのです。
犬が散歩やごはんの時間になると興奮する理由
先ほど例に挙げたように、散歩やごはんなど毎日の日課が行われる時間になると犬が興奮し出すことがあります。では、なぜ犬はこのような日課を時刻が読めないのに判断できているのでしょうか。その理由は大きく分けて2つあります。
飼い主がいつも同じ行動パターンをしている
まずは飼い主の行動を見て判断しているケースです。例えば散歩の時間が近づいてくると、飼い主が一度玄関の方へ行く、あるいは散歩に出掛けるためにいつも同じ上着を着るなど、決まった行動パターンをしている場合、それを目安に犬も判断していることがあります。
飼い主にとっては何気ない日常の無意識行動ですが、時計が読めない犬にとってはその小さな行動も重要な手がかりとなります。
散歩だけではなくごはんも同じです。飼い主が夕飯を食べた後に愛犬にドッグフードを与えている場合、「飼い主さんが食べ終わったから、次は僕の番だ!」というように飼い主の行動を観察し判断しているのです。
飼い主の行動だけではありません。いつも同じ時刻に他の犬が散歩をしている場合、外の音を聞き分け、「今日もあの犬が通った。だからもうすぐ僕も散歩のはず」というように音や匂いから判断していることもあります。
外の明るさ・暗さで散歩の時間を判断
野生として暮らしていた頃、犬は他の動物と同じように外の明るさや暗さで1日の行動パターンを決めていました。そのため、今もその習性がしっかりと残っており、外の明るさや暗さで時間の感覚を掴んでいる可能性も高いです。
例えば、外が暗くなってきたから夜のお散歩はもうすぐだな、とか、外が明るくなってきたから朝の散歩の時間かな、など、外の明るさを見て行動パターンを探る犬も多いです。
また、先ほどの飼い主の行動パターンと合わせて感覚を掴んでいる犬も多く、どちらかが普段とは違うと「あれ?今日は何だか違う」と違和感を感じる犬もいます。
雨の日に散歩へ連れて行かないというご家庭の場合は、外が暗くなってきても飼い主が散歩の準備をしません。そのため「あれ?今日はいつものように散歩に行こうとしていない…?」と様々な要素を考え合わせて判断しているのです。賢いですよね!
留守番時には分離不安症にも注意!
犬にとって楽しい散歩や嬉しいごはんの時には興奮しますが、これがもし寂しくなる前兆を感じ取っていた場合、様々な障害が生まれる可能性があります。最もよく聞く例が留守番です。
飼い主が外出する際、いつも同じ行動を取るため、犬は「今日も飼い主さん外に行っちゃうんだ」「寂しいな、嫌だな」と不安を煽られてしまい、ストレスが溜まってしまうことがあります。特に甘えんぼうすぎる分離不安症の犬の場合、感じ取り問題行動を起こすこともあります。
留守番時は犬にストレスを感じさせないためにも、なるべく同じルーティンを組まず、毎日違った行動を取るように心がけてください。例えばごはんを与える時間を毎日変える、あるいは準備の順番を変えてみるといった方法です。
ちょっとした違いですが、犬は飼い主をよく観察しているため、少しの変化にも気付き、「外出じゃないかも」と警戒心が緩くなることがあります。
まとめ
いかがでしたか。犬は時計を読むことはできませんが、その分洞察力に優れているため、普段からの観察力を頼りに時間を感じ取っています。「うちの子、時間を理解しているかも」と感じる事がある方は、ぜひ自分の行動を振り返ってみてくださいね!