目は口ほどに
私たち人間も、自分に好意を持ってくれている人と敵意を持っている人については、口を利かずとも感じるものです。それは相手の態度だったり、表情だったり、行動だったりと様々ですが、言語外に表されたものをお互いに感じることで成立するコミュニケーションを「非言語的コミュニケーション」といいます。人間同士、言葉は伝わらない外国の人と接したときも、好意的かそうでないかが分かるのは、こういったコミュニケーション方法を人が取得しているからです。
言葉を話す人間同士であっても、相手を見てその人の感情を読もうとするのですから、明確な言語をもたない犬たちは、もっと敏感に相手の感情を読むことができると思いませんか?犬は他者をよく観察する動物ですから、たとえ初対面でも目線や表情、仕草をよく観察し、この人が敵か味方かを判別しているといわれています。このため、犬は犬好きな人と会うと好意的な態度をとることが多いのです。
態度の違い
犬が好きな人に会ったとき
犬好きな人は散歩の途中の犬に会ったときなど、無意識に笑顔になっていたり目の表情が和らいだりした状態になります。犬たちはその表情やしぐさを観察し、敵意がないことを知ると挨拶をするために近寄ろうとしたり、特に興味を持たないで素通りをしたりします。
無視を決めこむ犬は、そもそも飼い主以外とのコミュニケーションを必要と感じていないので、無理に挨拶をしたり触ろうとしたりしないほうがいいでしょう。挨拶をしに近寄ってきてくれる犬には、飼い主さんに一言断ってから挨拶を返しましょう。手のにおいをかいでもらって自己紹介をした後に首やお腹を触らせてもらうと、犬たちも安心して触らせてくれますよ。
犬嫌いの人に会ったとき
犬が嫌い、怖いと感じている人は、散歩途中の犬に出会いそうになると道を変えて歩いたり、あるいは通り過ぎるまで表情がこわばったりします。そういった態度を見た犬は自分に対する敵意を読み取り、唸ったり吠えたりといった威嚇行動をとることがあります。
犬好きなのに吠えられる
これは、犬に会ったときにテンションが上がってしまいがちな人に見られる傾向です。犬は出会い頭に相手を観察して、自分に好意を持ってくれていることは理解しますが、その近寄り方に不安を感じると吠えることがあるのです。「かわいい!」と大きな声を出したり、真正面から目を凝視しながら近づいたり、触りたさのあまり犬の頭の上から手を伸ばしたりといった行動は、犬を警戒させることにつながるのでやめましょう。
また、犬種によっては飼い主以外との触れ合いを好まない場合もあります。チワワやポメラニアン、柴犬などは飼い主がいれば他の人はいらない!という性質の子も多く、フレンドリーにしっぽを振っているように見えて、実は警戒(威嚇)している場合もあるので、飼い主さんに聞いてみるのが良いかもしれません。
まとめ
犬たちは人の仕草や目線、表情をよく観察しています。自分に向けられた好意や悪意にはとても敏感です。よそのおうちの犬と仲良くなりたいと思ったときは、犬の性質をよく考え、彼らに警戒されたり不安にさせたりしない行動を心がけるとよいですね。
ユーザーのコメント
30代 女性 しろわんこ
でも、今のところに越してきて、毎日毎日、声をかけて下さった方がいるのです。
ある日、毎日声をかけてるの!名前を知らないから教えてください!と言われました。
その日から、名前を呼んで下さり、声を覚えたようです。あれから約10年経ちますが、久しぶりにあってもうちの、人見知りが尻尾を振って走って近寄ります。
あの子のおかげでわんこ友達が沢山そこら辺に出来ました。ありがとう。