散歩中に他の犬を撫でようとしたらヤキモチを妬かれた、新しいペットを迎えたら愛犬が嫉妬するのではないかと心配だという方に向けて、この記事では犬が嫉妬するとき、他にどのような原因があるのか、その対処法をお伝えしていきます。
犬でも嫉妬ってするの?
犬が嫉妬?と不思議に思う方がいらっしゃるかもしれませんが、実は犬は嫉妬する動物なのです。
犬は野生の頃、群れを作って生活していました。その中には群れを引っ張っていくリーダーがいて、そのリーダーは群れに危険が迫ったときなどに仲間を守る頼れる存在でした。
犬たちはそんなリーダーを尊敬し、誰もがリーダーに好かれたいと思っていたため、リーダーと仲良くしている犬に嫉妬してケンカすることがありました。
現在は群れのリーダーが飼い主さんになって、犬は飼い主さんの注目を集めたい、飼い主さんに構ってもらいたいと思っています。
そのため、飼い主さんを取られると感じた時に犬は嫉妬します。
犬が嫉妬する原因とはどのようなこと?
飼い主さんが知らない犬を可愛がっている!
大好きな飼い主さんが散歩中に知らない犬を撫でると嫉妬する犬がいます。ほかの犬が飼い主さんのところへ寄ってくることに対しても嫉妬してしまう場合もあります。
新しいペットが我が家にやってきた!
それまで飼い主さんを独り占めしていたのに、見たこともない小さいやつがやってきた!飼い主さんがその小さいやつのお世話をしているぞ、許せないという気持ちで嫉妬する犬がいます。
子犬や子猫など小さな存在がくることで、飼い主さんがどうしても新しいペット世話に時間を取られがちになってしまいます。
今までは自分のお世話だけをしていた飼い主さんが自分以外のペットに笑顔を見せたり、撫でている姿を見ることは犬にとって嫉妬の原因になります。
誰か来て飼い主さんと仲良くしている!
来客があり飼い主さんと親しくしているのを見て、来客に嫉妬することがあります。
たまに家の中に家族以外の人が入ってきた時に吠えてしまう犬がいますが、この行動は自分のテリトリーの中に部外者が入ってきたことに対しての警戒以外に、嫉妬による気持ちによるものである場合が考えられます。
普段は自分と飼い主さんだけがいる空間に知らない人がやってきて、しかも大好きな飼い主さんと仲良くしている!それが犬にとってはやきもちの原因になります。
飼い主さんが小さな人間を抱いているぞ!
飼い主さんに赤ちゃんが生まれた時に嫉妬する犬もいます。赤ちゃんが生まれるまでは自分だけが飼い主さんの愛情を独り占めしていたのに、赤ちゃんが来てからは自分だけに愛情を注いでくれなくなった。寂しいような悔しいような気持ちで赤ちゃんに嫉妬してしまうのです。
愛犬が嫉妬した時の行動
飼い主さんと嫉妬対象の間に身体を入れる
散歩中に飼い主さんが他の犬を撫で始めたら、その犬との間に自分の身体を入れてきて「他の犬をかわいがったらだめ」と吠えることがあります。
また、夫婦でくっついて座っているとその間に身体をねじ込んで来る子もいます。こんな行動をされたら可愛くて笑ってしまいますね。
普段はしないトイレの失敗をする
新しいペットの世話で構ってあげられなかったときなど、飼い主さんの気を引こうとして粗相することがあります。気を引く理由以外に他のペットに飼い主さんを取られてしまうのではないかという不安感やストレスからトイレの失敗をしてしまうこともあるのです。
食欲がなくなる・指示を聞かない
体調が悪いわけではないのに、急にご飯を食べなくなり、飼い主さんの指示を聞かなくなったときは嫉妬が原因かもしれません。
飼い主さんのことは大好きなのだけれど、嫉妬心からおへそを曲げてしまっていると考えられます。
愛犬が嫉妬しているときの対処法
決して叱らない
愛犬の嫉妬には犬なりの理由があり、それを飼い主さんに分かってほしくて吠えたりすねたりするのです。それを飼い主さんが叱って抑えつけようとすると、嫉妬心がたまっていくばかりでストレスがたまることになってしまいます。
そうなった場合、飼い主さんが見ていない時にいたずらをするようになる場合や、新しく来たペットを攻撃してしまう恐れがあります。そうならないようにするためには、愛犬の嫉妬をしっかり理解して対処することが重要なのです。
先に先住犬の相手をしてあげる
飼い主さんに赤ちゃんが生まれたときや、新しいペットが来たことで愛犬は飼い主さんを取られるかもしれないと不安になっています。犬にとっては急な環境の変化は戸惑いでしかありません。
それがストレスになって病気になってしまうことがあるので、飼い主さんが愛犬の心をしっかりケアしてあげることが大切です。
新しいペットを可愛がる前は必ず先に先住犬を可愛がります。「あなたのことが大好きだよ。」と優しい声で話しかけて撫でてあげましょう。飼い主さんは自分のことを愛してくれているのだと分かれば嫉妬して問題行動を起こすことはなくなります。
赤ちゃんの世話をするときも同じです。人間の赤ちゃんの場合、赤ちゃんのほうを先に対応しなければならないケースがあるでしょう。そんなときは、家族で分担して愛犬のケアをしてあげることをおすすめします。ママが赤ちゃんのお世話をしているときは、パパが愛犬と遊んであげるなど愛犬を放っておかないようにするのです。
また、一人の場合は「いい子ね、赤ちゃんのおむつを替えたら遊ぼうね。」などと声をかけてあげましょう。
毅然とした態度で対応する
犬の嫉妬がわがままや度が過ぎる場合は、毅然とした態度で対処しましょう。
お客様が来ているのに、いつまでもお客様に吠え続けている場合などは低い声で「静かにしなさい。」などと制止します。
また、完全に無視する方法も効果的です。愛犬が吠えているときは無視して、吠えるのをやめたら大袈裟なくらい高い声で褒めて、撫でてあげるのです。
こうすると、吠えるのをやめれば飼い主さんが褒めて相手をしてくれると理解します。
まとめ
このように、犬の嫉妬は飼い主さんへの愛情があるからこそだということが分かります。それだけ飼い主さんが愛されている証拠なのですね。
ですから、犬が嫉妬して普段と違った行動をしているときはその原因を探って、嫉妬しなくてもいいんだよ、と安心させてあげることが大切です。
飼い犬からの愛情の表現をしっかり受け止めて対処してあげてくださいね。