犬も不満を感じることがあります
毎日食べて、寝て、遊んで過ごしている愛犬を見ていると、何の不自由も不満もなく暮らしているように思えます。でも、犬も不満を感じることがあります。
飼い主さんがかまってくれない、雨で散歩へ行けない、嫌いな爪切りやシャンプーをされた、おやつをおねだりしたけどもらえなかった…こんなときに、犬は不満を感じます。そして時には、それをしぐさや行動で訴えることがあります。そこで今回は、犬が見せる『不満アピール』をいくつかご紹介したいと思います。
不満アピール①足先をなめる
愛犬が自分の足先をペロペロとなめることはありませんか?もしかするとそれは、不満アピールかもしれません。
犬はかゆいとき、眠いとき、ストレスを感じたときなどに足先をなめます。そして、足先をなめるのは、犬が退屈なときに見せるしぐさでもあります。「ヒマだな~。退屈だな~」という不満を感じながら、暇つぶしとして足先をなめるのです。
足先をずっとなめていたり、1日に何回もなめていたりするような場合は、「常同障害」という同じ行動を繰り返してしまう心の病気が疑われますので、獣医師に相談を。
不満アピール②吠える
言葉が話せない犬たちは、うれしいとき、怖いとき、警戒しているとき、要求しているときなどに吠えて自分の気持ちを伝えますが、欲求が満たされていないとき、つまり欲求不満のときに吠えることもあります。
特に、猟のサポートをしたり、家畜をまとめたり、害獣の駆除をしたりするために作出された犬種は運動欲求や作業欲求が高く、これらの欲求が満たされないと、有り余ったエネルギーやストレスを発散させるために吠えます。
犬の作業欲求を満たすためには、嗅覚を使った遊び(例:おやつやおもちゃを部屋のどこかに隠し、「探せ」の合図で探させる)をしたり、飼い主さんと一緒に楽しめるようなトレーニングに挑戦したり、知育玩具で遊ばせたりするのがおすすめです。
不満アピール③ため息をつく
愛犬のため息を聞いたことはありますか?犬も、「ふーっ」とため息をつくことがあります。犬がため息をつくのは、満足したとき、気持ちを落ち着かせたいときや切り替えたいとき、リラックスしているときなどです。
愛犬がお腹いっぱいのときやたっぷり散歩をしたあとなどに、「ふーっ」とため息をついたら、それは満足しているサインです。反対に、不満のサインとしてため息をつくこともあります。飼い主さんにかまってもらえないときなどに、ため息をついて不満アピールをするのです。上目遣いで飼い主さんを見ながら、これ見よがしにため息をつく犬もいるようです。
不満アピール④ふて寝をする
犬は、自分の要求が通らないなどして不満を感じたときに、ふて寝をすることもあります。
ふて寝のスタイルはいろいろありますが、横向きで四肢を投げ出すようにして寝転がる姿は、「ザ・ふて寝!」という感じがしますね。
ふて寝しているときの犬の顔は仏頂面で、呼んでも無視をしたりします。何となく、「ふんっ!」という声が聞こえてきそうです。
まとめ
犬も人と同じように、欲求や要求が満たされなかったり、嫌なことを強要されたりすれば、不満を感じます。そして、ご紹介したようなしぐさや行動を飼い主さんに見せて、不満を感じていることを伝えています。愛犬の不満アピールに気づいたら、不満の原因を探り、早めに対処してあげましょう。
とはいえ、不満アピ―ルをしているときに要求をかなえてしまうと、不満があるとすぐに不満アピールをして要求を通そうとするようになる可能性があります。不満アピールをしているときはそっとしておき、不満アピールをしていないときに要求をかなえてあげるようにしましょう。
かなえてあげられない要求については、諦めや我慢を教えることも大切です。
日頃から遊びや散歩を十分に行い、コミュニケーションやスキンシップもしっかりとって、愛犬には不満の少ない毎日を送らせてあげたいですね。