犬にとっての遊びとは?
犬は遊びを通してたくさんのことを学びます。
成犬でも学ぶことは多いのですが、特に子犬の時期は犬の社会性や性格の形成にとても重要なものです。
犬同士で遊ぶことや、人間と遊ぶことで相手への接し方や自分の立場を理解するようになります。
社会性が身につかなかった犬は、他の犬や人間との接し方がわからずに苦労してしまうことが多く、飼い主さんとしてもしつけがしにくく困ってしまいます。
成犬の場合でも健康維持やコミュニケーションをとる良い機会なので、しっかりと遊んであげましょう。
子犬の場合
犬は生後3~12週で社会化期を迎えます。自分以外の犬や人間との付き合い方や、安全なものと危険なものの区別をつけるようになる大事な時期です。
犬同士のルールを覚える時期なので、母犬や兄弟犬と一緒に遊びながら力加減や距離感などを学んでいきます。
このときにルールを覚えることができないと、加減がわからずトラブルを起こすようになってしまう可能性が高いです。子犬の頃に学んだことは成犬になっても覚えていることが多いため、子犬のうちからよく遊んでおくようにしましょう。
成犬の場合
遊びが必要なのは子犬だけではありません。成犬になってからの遊びは子犬の頃とはまた違う意味を持ち、同じように重要なことです。
運動不足の解消やストレス発散、健康維持などに役立ちます。そして飼い主さんとのコミュニケーションのためにも重要です。
成犬の遊びの場合は、追いかけっこやボール投げなどの身体を使ったものや、においを使っての宝探しや指示を聞いて動く遊びなどの頭を使ったものがあり、それを組み合わせて遊ぶのがオススメです。
しつけをしたから終わりではなく、しつけをしたものを組み合わせながら遊ぶと復習にもなり、とても良いでしょう。ボールを投げる前におすわりをさせたり、宝探しをする際に待てをしたり、いろいろ組み合わせ方はありますね。
また社交的な犬の場合は、ドッグランで遊ばせるのも良いかと思います。
犬が遊んでいるときに考えていること
犬は遊んでいるときには飼い主さんが自分が楽しいかということ以外にも、飼い主さんが喜んでいるか、次に何をしようかといろいろ考えているようです。
飼い主さんがつまらなさそうにすると遊びをやめて隣に座ったり、くわえていたおもちゃを落としてしまったりすることがあります。
犬にとって遊びはコミュニケーションのひとつで、相手も楽しんでいないと自分も楽しめないものだと思っているかもしれません。
犬と遊ぶときは飼い主さんも楽しんで遊ぶと、犬にとってとても充実した時間になります。
遊びたいときに見せる仕草や行動
お尻をあげる
プレイバウと呼ばれる行動で、犬が一緒に遊びたいと思ったときに見せるサインです。お尻をあげて、伏せをしたような状態で尻尾をふるのが特徴です。
このサインをみたら遊んであげてください。
しかし体調が悪く、何か違和感があるときにもこの姿勢をとるので、犬の日頃の行動などを見て様子がおかしいと思ったら病院へ連れていきましょう。
おもちゃを持ってくる
お気に入りのおもちゃを咥えて、飼い主さんのもとへ持ってくることがあれば「これで一緒に遊ぼうよ」というサインです。
一緒に遊んであげてもいいのですが、いつも犬から誘いがあり飼い主さんが乗っている状態であれば少し注意が必要です。犬の要求が常に通ると思い込む可能性があるので、たまには飼い主さんの方からおもちゃを持って遊びに誘いましょう。
鼻を押し付けてくる
犬が手や足に鼻を押し付けてきたり、つんつん突いたりするときは、遊んでというアピールかもしれません。遊んであげてもまだしてくる場合は、遊びの他に何か訴えたい原因があるので探してみましょう。
体調が悪い場合にも鼻や身体の一部を押し付けてくることがあるので、何か変わったことがないか確かめてみてください。
お腹を見せる
お腹を見せるのは服従のポーズですが、その他にも遊びたいというアピールでもあります。
遊びたりてないときにお腹を見せておねだりすることがあり、感情表現のひとつだと考えられています。
また、自分のお腹を見せると飼い主さんが喜ぶことを学習して見せてくる犬もいます。飼い主さんが喜ぶかどうかも、犬にとっては大事なポイントとなっているようです。
まとめ
犬にとって遊びはとても重要なもので、相手と接する際のルールやコミュニケーションのとり方を学ぶものです。
遊び相手がつまらなさそうにすると遊びをやめてしまうこともあり、相手のことをよく観察しながら遊んでいることがわかります。
犬と遊ぶときにはできるだけ楽しそうに遊んであげると良いですね。遊びたいときに見せる仕草や行動から、犬がどんなときに遊んでほしいのか知っておくとより仲が深まるかもしれません。
いっぱい遊んでコミュニケーションをとり、犬と良い関係を築いていけるといいですね。