犬にもある花粉症
花粉症は花粉にアレルギー反応を起こすことで発症します。
人間の花粉症は、くしゃみや鼻水などの症状がほとんどで、犬の場合も同じような症状がみられます。
しかし、犬の場合はそれに加えて皮膚のかゆみや炎症、外耳炎などの症状があります。
放っておくと全身に広がってしまい、皮膚を傷つけたり、毛が抜けたりしてしまいます。
花粉症の症状
犬の花粉症に気づいていない飼い主さんも多く、皮膚の炎症が出てようやく気づくということもあります。しかし、それでは犬に辛い思いをさせてしまいます。
花粉症になった場合に、どのような症状が出るかをあらかじめ知っておくと気づきやすくなります。
主な症状は以下のものになります。
- 鼻水やくしゃみ
- 顔をかく
- 体を床や壁にこすりつける
- 目の周りの毛が抜ける
- 皮膚が赤くなる
これらの症状がみられたときには、花粉症を疑った方がいいでしょう。
こんな症状に注意
花粉症の症状でも、長いくしゃみや連発するくしゃみは注意が必要です。 犬の体力を消耗してしまうため、犬が体調を崩してしまう恐れがあります。 鼻水やくしゃみがひどい場合は、花粉症だけではなく他のアレルギーが原因の鼻炎の可能性もあるので、一度病院を受診してみましょう。
花粉症を和らげる6つの方法
花粉が多い時間帯の散歩は避ける
犬によって、どの植物の花粉がアレルゲンになるのかは違います。
また、地域差や気象条件などでも花粉の飛来時間は変わります。
花粉が飛んでくる方向や場所なども特定することは難しいので、決まった時間に散歩をするのは難しくなるかもしれません。
花粉の飛来時間はインターネットで調べることができるので、一日の始めや散歩の前に調べてみるといいでしょう。
草むらには入らない
花粉症の原因となるブタクサやオオバコといった植物は、草むらに生えています。
犬が草むらに入りたがっても、できるだけ入れないようにしましょう。
体についてしまいかゆがったり、くしゃみをしたりするようになってしまいます。
草むらがあっても入れない、又は草むらが少ない道を散歩コースにするといいですね。
洋服を着せて散歩する
散歩のときには洋服を着せて、体に花粉がつかないように保護するのも有効な対策のひとつです。
普通の洋服のほかにも、全身を覆うような特殊な生地でできた、犬用のアレルギー対策ウェアなども販売されています。
散歩で使った洋服は家に入る前に脱がせて、花粉を家の中に持ち込まないようにしましょう。
散歩の後は花粉を落とす
散歩から帰ったら、濡れたタオルで全身をよく拭いて、その後ブラッシングをしてから家に入れてください。
使い捨てのウェットティッシュや、犬用のドライシートやウェットシートも花粉が飛び散らず、なおかつ手軽にできるのでおすすめです。
散歩のたびに行うことなので、手軽にできるものを選択するといいでしょう。
飼い主さんの負担が少なく、効果的なので良いですね。
シャンプーの回数を増やす
花粉は皮膚や毛についているため、こまめに落とすことも効果的です。 シャンプーの回数を増やして、花粉を落としましょう。 シャンプーはよく泡立てて、5分~10分以上かけて洗います。 そしてぬるめのお湯でよく流してください。 シャンプーが残っていると皮膚に炎症を起こしてしまう可能性があるので、時間をかけて流しましょう。 回数は1週間に1~2回程度がおすすめです。
室内をこまめに掃除する
一度室内に入ってきた花粉は、自然に外に出ることはありません。
空気清浄機を使ったり、掃除をしたりする必要があります。
空気清浄機は玄関に置いて、入ってきた花粉を玄関でキャッチするように使うのが効果的です。
掃除機でホコリと一緒に花粉を吸い込むのもいいでしょう。
また、加湿をすることで花粉の体への反応を抑えることができるので、室内の湿度を50~60%に保ってください。
湿度があると空気中にある花粉が床に落ちるので、掃除機や雑巾がけなどをして取り除いてあげるといいでしょう。
花粉症の症状が出たら病院へ!
人間も辛い花粉症ですが、犬はマスクをしたりメガネをかけたりといった花粉症対策が自分ではできないため、飼い主さんが気づいてあげることが大切です。
頻繁にかゆがっていたり、くしゃみや鼻水が頻繁に出たりする場合は、病院へ連れて行ってあげてください。
早めに気づくことで、少しの治療で治る可能性があります。
かゆがるときは皮膚病も考えられますが、いずれにしても早期発見できれば助かりますよね。
まとめ
人間と同じように、犬も辛い花粉症は飼い主さんが早めに気づいてあげて、治療を行うことが大切です。
辛い状態を長く続けてしまうとストレスが溜まるだけではなく、皮膚炎などの他の病気につながる恐れがあります。
症状が出たら、まずは病院へ連れて行って獣医さんに診てもらいましょう。
アレルギーなら、それに合わせた治療が行われます。
注射やお薬などで症状を和らげることができます。
早めの発見を心がけてください。