トイレ失敗の理由①興奮しすぎて間に合わない
トイレトレーニングが完了して、トイレの場所も覚えているはずなのに、何度もトイレの失敗をして他の場所でおしっこやウンチをしてしまうことがあると思います。
その理由のひとつ目として考えられるのが、遊んでいて楽しいときやうれしいとき、怖いことや不安なことがあるときなど、ふだん以上に集中したり感情が高ぶったりしていると、トイレのことをすっかり忘れてしまうことがあるのです。
これは人間の小さな子供でも起こりうることで、感情が高ぶりすぎているとトイレに行きたいという体からの信号に気がつくことができず、その場で漏らしてしまう形になったり、トイレに行こうとしても間に合わないということになってしまったりするのです。
トイレ失敗の理由②トイレの環境が変わった
トイレトレーニングを行ってトイレを覚えさせたつもりでも、実は犬が完全に理解しきれていないということがあります。
犬が何をもって「ここがトイレである」と理解しているかが問題で、トイレシーツを見た目や足裏での感触で覚えていたり、トイレトレーをトイレと考えていたり、トイレシーツやトレーが置いてある場所そのものをトイレと思っているなど、犬によって様々です。
そのため、引っ越しや模様替えだけでなくトイレシーツやトレーの置き場所を変えたり、トイレシーツを別のメーカーのものに変えたりするだけで、トイレがわからなくなってしまうこともよく見られることです。
こうしたことは年齢や経験を重ねることで多少の変化にも対応できるようになっていきますが、トイレの場所や使用するものに変化があった場合には、できるだけ最初にトイレトレーニングを行ったときのように丁寧に誘導してあげるといいでしょう。
トイレ失敗の理由③飼い主の気を引きたい
トイレの失敗が特定の時間や状況で起こる場合などは、“わざと”失敗をしているということも考えられます。
青年期・反抗期に入った犬などが小さな反抗として、失敗を繰り返して飼い主の反応や対応を試していることがあります。
また、飼い主さんに構ってほしいという気持ちから気を引くために、トイレの失敗をすることもあります。
元々ポジティブな気質の犬や飼い主さんに構ってほしいという気持ちが強い犬は、叱られることすらうれしいと感じることがあります。
静かにおとなしくしていても忙しくしている飼い主さんはなかなか構ってくれないでしょう。
そのため、トイレの失敗やいたずらをすることで飼い主さんからの視線を受け、叱るためだとしても近づいてきてくれるのを待っているのです。
トイレ失敗の理由④病気や老化
トイレは完ぺきに覚えているはずで、環境にも変化はないのになぜかおしっこやウンチを漏らしてしまうことなどが増えてきた場合、それは病気や老化など犬自身にはどうすることもできない問題による影響かもしれません。
病気や老化によって頻尿・多尿になったりトイレが我慢できなくなったりするなど、身体的なトラブルが起こることもありますし、トイレがわからなくなってしまったり、ルールを間違えてしまったりすることもあります。
こうした場合は、犬自身も失敗したことにショックを受けていることが大半で、床にしてしまったおしっこを舐めとろうとしたり、飼い主さんに対して身を縮めるような態度を取ったりすることもあります。
このようなときには絶対に叱ることのないようにして、何事もなかったかのように対応してあげるようにしましょう。
<まとめ>犬がトイレを失敗する理由について
室内で犬を飼う場合、まずトイレトレーニングから始めるという人も多いと思います。
時間はかかりながらも、少しずつ犬はトイレを覚えていき、飼い主さんも「トイレトレーニング完了!」と安心していたのもつかの間、トイレの失敗が続き、あちこちにおしっこやウンチをしてしまうということも少なくありません。
しかし、トイレを失敗しても大声で叱ったり、粗相をした場所に連れていき昏々と説教をしたり、ましてや体罰などを行う必要は全くありません。
トイレに失敗があったときに必要なことは静かに淡々と片付けをすることと、失敗した理由を考えることです。
おしっこやウンチといった排泄行為は精神面と強いつながりを持っています。
そのため叱ることでさらに失敗が増えたり、飼い主さんに対して不信感を持ってしまったりすることもあるので、トイレ失敗の際の対応には十分気をつけましょう。