注意!犬は食べ過ぎになってしまいがちな生き物
数回分のごはんを一気に与え、好きなときに好きなだけ食べさせる方法を自由採食といいます。猫の場合には少しずつ分けて食べるため、食べ過ぎを防ぐ効果があるとされていますが、犬の場合は与えたら与えただけ一気に食べてしまうため、かえって食べ過ぎてしまう傾向があるといわれています。
猫と犬で、どうしてこうも違うのでしょうか?答えは、自然界における狩りのスタイルの違いです。猫の場合は単独で小さな獲物を狩って食べていたため、食糧は割と入手しやすく、小さな獲物を少しずつ狩っては食べていました。
一方、犬の祖先である狼は集団で大きな獲物を狩って分け合って食べていました。そのため、獲物はいつでも手に入るわけではなく、手に入ったときに食べられるだけ食べるというスタイルになったのです。
犬にもこの習性が受け継がれていると考えられていて、飼い主さんがごはんやおやつをたくさん与えれば、与えられただけ全部食べてしまいがちです。「可愛いからついつい」「どんどん食べるからついつい」といった食べさせすぎには注意が必要です。
1.下痢
わんこの便の量が急激に増えたり、下痢をしている場合には、食べ過ぎが疑われます。特に人間の食事のおすそわけで消化の悪いものを与えてしまったり、水分の多い野菜や果物を与えすぎてしまった場合などには、下痢を起こすことがあります。
2.嘔吐
わんこは人間に比べて吐きやすい動物です。それだけに、わんこの嘔吐にはさまざまな原因がありますが、食べ過ぎもその1つです。ただし、あまりに何度もくり返す場合や元気もない場合、嘔吐物が赤や黒といった色をしている場合には、何らかの疾患が原因の可能性があるので看過せずに動物病院を受診してください。
3.草を食べる
また、草を食べているのも食べ過ぎのサインの場合があります。わんこが草を食べる理由についてはまだ解明されていない部分もありますが、一説として、食べ過ぎて胸焼けを起こしている場合にそれを解消するためや、食べ過ぎた胃の不快感を解消するためにわざと嘔吐しようとして食べていることがあるといわれています。
4.肥満
食べ過ぎ傾向が続くと、人間と同様、それは肥満という最もわかりやすい症状で現れます。わんこの肥満チェックには、人間でいうところのBMI指数のような数値的なものはなく、見た目と触感による判断をボディ・コンディション・スコア(BCS)という基準に当てはめて考えます。簡単にいうと、上から見たときに腰のくびれがあるか、胸の辺りを触ったときにあばらに触ることができるかが判断基準となります。気になる方はチェックしてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?時々の食べ過ぎはそれほど大きな問題ではありませんが、慢性的な食べ過ぎは肥満やさまざまな病気を引き起こすことがあるので注意するに越したことはありません。また、糖尿病などの病気が原因となって食べ過ぎを誘発していることもあります。愛犬の摂食傾向が突然変わった場合など、不安な場合には動物病院を受診しましょう。