犬は散歩中に他人に興味を持つことも
犬にとって外の世界は、さまざまなにおいやものに出会える刺激的な場所。ですから、散歩は犬の運動欲求を満たすだけではなく、好奇心も満たしてくれる貴重な時間です。散歩中に出会う何に興味を持つかは、犬の性格などによって異なります。
わが家の柴犬女子は、電柱や草むらなどたくさんの犬がマーキングしていそうな場所のにおいや、空のお菓子の袋など道端に落ちているもののにおいを嗅ぎたがったり、他犬や猫、鳥を見つけると近づきたがったりします。そして時々ですが、道ですれ違う他人に興味を持つこともあります。さて、犬が散歩中に他人に興味を持つのはどのような心理からなのでしょうか?今回は、3つの心理をご紹介します。
心理①「かまってもらえるかも!」
わが家の愛犬は散歩中、通りすがりの人に「あら~お散歩いいわね~」などと声を掛けてもらっても、目も合わせず「ツーン」としていることが多いです。そして、不愛想な愛犬に代わり私が立ち止まって応えていると、遠い目をしながら「早く行こうよ…」という雰囲気を出したりします。
その一方で、たとえ声を掛けられていなくてもすれ違う人すれ違う人に興味を持ち、リードを引っ張ってそばへ行こうとしたり、立ち止まってキラキラした目で見つめたりする犬もいます。こうした人間大好きなフレンドリー犬は、「なでてもらえるかも」「かまってもらえるかも」といった期待感から他人に興味を持つようです。
人に対して友好的なのはいいことですが、愛犬が「かまって~」といきなり相手に飛びついたりしないように気をつけましょう。「うちの子はフレンドリーで、噛みつく心配はないから大丈夫」と飼い主さんは思うかもしれませんが、世の中の全ての人が犬好きというわけではありませんし、犬好きでも飛びつかれて服が汚れたりするのを快く思わない人もいます。
心理②「あの人に似ている!」
散歩中、あまり他人に興味を持たないわが家の愛犬ですが、例外もあります。その例外とは、私の主人や娘に似た背格好の人を見掛けたとき。犬は主に、優れた嗅覚や聴覚から情報を収集しますが、あまり視力はよくないながらも視覚からも情報を得ています。ですから、飼い主さんや家族など好きな人と同じような背格好の人、雰囲気が似ている人を見掛けると、「もしかして、あれは…!」と興味を持つのです。
わが家の愛犬は人見知りなのに、主人や娘に似た背格好の人を見ると近づきたがります。私はその人に愛犬を近づけないようにしてすれ違うのですが、すれ違ったあとも愛犬は「あれ?パパさん(娘ちゃん)じゃないの?」という感じで何度も振り返って見ています。
犬は散歩中に、例えば帽子を被った男の人におやつをもらったり、かまってもらったりした経験があると、帽子を被った男の人を見るたびに「あ!おいしいのをくれる(かまってくれる)あの人かも!」と反応することもあります。
心理③「なんか気になる!」
大きな荷物を抱えながら歩いている人、大きな声で歌いながら自転車をこいでいる人(ごくたまに遭遇します)、スーツケースをゴロゴロ引いている人、庭の木を剪定している人などを犬が耳をピンと立ててジーッと見つめているのなら、犬の好奇心をくすぐる行動をしているその人が気になって、興味を持っているのかもしれません。
気になるその人を遠巻きから観察する犬もいれば、近くまで行って至近距離から観察したがる犬もいます。
まとめ
外にはさまざまな刺激があります。その刺激の中のどんなものに好奇心をくすぐられ、興味を持つかは犬それぞれ違いますが、見ず知らずの他人に興味を持つこともあります。散歩中に愛犬が他人に興味を持つとき、あるいはよその犬があなたに興味を持つときは、ご紹介したような心理からかもしれません。
散歩中、愛犬が他人に興味を持ったときは、興味のままに行動して相手に迷惑を掛けることがないように、飼い主さんがしっかりコントロールしてくださいね。