犬は「ペットシーツ」猫は「猫砂」なのは何故?
犬と猫のトイレの大きな違いと言えば、犬はペットシーツを使用し、猫は猫砂を使用するというところなのではないでしょうか。私は犬と猫と暮らしていますが、はじめて猫と暮らすとき、犬と猫のトイレの違いには戸惑うこともたくさんありました。猫砂はお手入れや片付けも大変だし、処分するときも面倒だなと感じることもあります。犬と猫のトイレの違いと、何故そのような違いがあるのか、ご紹介したいと思います。
猫には砂の上で排泄をするという本能が備わっている
猫には2つの本能が備わっています。ひとつは「砂の上で排泄をする」ということ。もうひとつは「砂で排泄物を隠す」ということです。このような行動様式が遺伝的に組み込まれているため、猫は自然と砂の上で排泄をし、砂で排泄物を隠すという行動をとります。これは、室外で暮らす野良猫も室内で暮らす飼い猫も同じです。室内のどこかに猫砂を置いておけば、そこをトイレだと認識してくれます。
猫が砂で排泄物を隠す行動は、排泄物の強烈なニオイを隠すためであるとされています。強烈なニオイを発する排泄物によって、自分の居場所を敵に知られてしまわないようにするためなのです。室内で暮らす猫にもその本能はしっかりとありますので、猫砂を置いてあげることで本能のままに行動することができ、ストレスの少ない生活を送ることができます。
砂で排泄物を隠さない猫もいるのは何故?
愛犬たちとお散歩をしていると、道路の真ん中に堂々と排泄をしている猫を見かけることがあります。砂で隠す様子もなく、排泄を済ませたら立ち去ってしまうんです。これは、オス猫によくある行動のようです。「ぼくはここにいるぞ!」「逃げも隠れもしないぞ!」「誰よりも強いんだ!」というアピールなのだそうです。
犬のトイレは猫砂じゃダメなの?
犬のトイレ問題で飼い主さんを悩ませるのが「ペットシーツを食べる」「ペットシーツを破いて散らかす」といったことがありますよね。犬は何でも口の中に入れて確かめたくなってしまうんです。
ペットシーツを誤飲してしまう犬はとても多いですが、そういったことも考えて設計されているのではないか、と私は考えます。もちろん、飲み込んでしまっても安全だというものではありません。一方、猫砂はどうでしょう。誤飲を考えた設計は全くされていないのではないでしょうか。
「地面を掘る」という犬の本能
犬には地面を掘るという本能が備わっています。野生で暮らしていた頃の名残りで、土や砂を掘って穴を作り、寝床作りをするのです。公園やドッグランや砂浜などで必死に穴掘りをする犬がいますよね。自分のベッドや毛布を必死に掘って寝る準備をする犬もいますね。
このようなことから、犬に猫砂を与えると、砂を掘って散らかしてしまうのではないでしょうか。犬が地面を掘るときの力って強いですよね。あの力で猫砂を掘られたら、部屋中が砂だらけになり、掃除も大変だと思います。オス犬によく見られる行動なのですが、排泄の後に後ろ足を蹴り上げるような行動をします。猫砂だけではなく、排泄物まで部屋中に飛び散ってしまいますよね。
まとめ
- 猫には砂の上に排泄するという本能が備わっている
- 猫には砂で排泄物を隠すという本能が備わっている
- 犬が猫砂を誤飲してしまう可能性
- 犬が猫砂を掘ったり蹴り上げたりして飛び散らしてしまう可能性
このようなことから、犬にはペットシーツ、猫には猫砂、といったトイレの違いがあるのではないでしょうか。
うちの愛猫のトイレにペットシーツを置いたことがあるのですが、砂ではなくても必死に隠そうとしていました。ペットシーツでは排泄物を隠すことができないため、イライラして様子でした。猫砂のお手入れや片付け、処分はとても面倒なのですが、猫の本能を邪魔することなく、ストレスを与えてしまわないためには猫砂を用意してあげるべきなのだと学びました。