犬は散歩で通った道を覚えているのか?
犬が道を覚えていると感じることは、多くの飼い主さんが経験していることだと思います。
毎日通う公園や、大好きなドッグランに向かうときなどは、先頭を切ってうれしそうに進んだり、苦手な病院に続く道には行きたがらなかったり。
犬が興味や関心を持っている場所に関しては、その道の先に何があるかをしっかり覚えているのではないかと考えられています。
そもそも犬は記憶力がよくなく、10秒ほど前に叱られたことさえ忘れてしまうなどと言われています。
しかし、数秒から数分間のことを記憶する短期記憶は苦手ながら、嗅覚などの感覚と結びついて思い出すことのできる連想記憶(長期記憶・感覚記憶)は得意だと考えられています。
そのため、日常的に繰り返し歩き、様々な感覚と経験の記憶と結びついた場所や道についてはしっかりと覚えることができるのではないかと思われます。
実際、そのような科学的根拠は分からずとも、「犬が道を覚えている」ということを目の当たりにしている飼い主は多いことでしょう。
犬が道を覚えるときに目印にするもの
犬は数秒から数分単位で記憶する短期記憶はあまり得意ではなく、留守番中にしたいたずらを飼い主の帰宅後に叱られても、何のことだか理解できないなどと言われています。
しかし、過去に虐待を受けた犬が、死ぬまで特定の場所やものに対してトラウマを抱え続けることもありますし、散歩中に脱走してしまった犬が、自力で帰ってきたということもめずらしいことではありません。
犬が散歩で通った道をどのように覚えているかということについては、おそらく主に嗅覚や視覚などの感覚、その道で起きた出来事や経験といった体感したものと結び付けて覚えていると考えられます。
さらに犬は地磁気(方角)を感知することができるのではないかという研究も行われており、地磁気と太陽や星の位置を目印に道を覚えたり、帰巣本能が働いたりする犬がいるとも考えられています。
犬に自宅の場所を覚えさせる方法・コツ
犬が道を覚えることで最も大きなメリットは、自宅の場所がわかるということではないでしょうか。
散歩中に急にリードが外れてしまったり、玄関を開けた途端猫の姿を見つけて追いかけていってしまったりなど、犬が脱走してしまうということはどんな家庭でも起こりうることです。
そうしたときに犬を見失ってしまった場合、探し出すのはとても大変です。
しかし犬自身が自宅の場所、自宅への道順を覚えていれば、自力で帰宅することも可能です。
実際、筆者が子供の頃に飼っていた犬も、自宅から少し離れた公園で遊んでいるときに脱走してしまったのですが、数十分後に自宅に戻ってきたということがありました。
犬に自宅の場所を覚えさせるため、万が一脱走してしまったときに帰ってこられるようにするためには、日頃の散歩で様々な道を通ることが重要なポイントとなります。
同じ道順でしか歩いていない場合、その道でしか帰ることができない可能性がありますが、いろいろな道を通って、あらゆる方向から自宅に帰ることを経験させると、自宅の方向が感覚的にわかるようになってくると考えられています。
散歩ルートを日々変えることは、犬の散歩への満足感も高めることにつながるので、大変おすすめです。
<まとめ>犬は散歩で通った道を覚えることについて
記憶力があまり良くないと言われがちな犬ですが、感覚や経験に結び付いた記憶はしっかりと残ると考えられます。
そのため、日々たくさんのにおいを嗅いだり、様々な景色を眺めながら歩いたりしている道であれば、十分に覚えることができるでしょう。
特に自宅周辺の道をいろいろな方向から歩き、感覚値を高めることでよりしっかりと覚えられると思います。
万が一の脱走などに備えて、自宅への帰り道などを教えてあげるようにしながら歩いてみてはいかがでしょうか。
ユーザーのコメント
50代以上 女性 ちゅまむ
多少の迷子を覚悟の上で歩いていたので、さっさと角を曲がるちゅらに「え?ここだっけ?」と
半信半疑のままついていって大正解でした。
初めての場所だっただけに、私たちや自分の足跡をかぎ分けたのかも?と思いました。
犬ってすごいね!と感心しました。
30代 女性 ぽじ子
慌てて追いかけるも全く姿すら見えず。
すこし時間が経ち、あ!もしかして先に帰ってるなんてことはないか?と思い、自宅へ電話をしてみました。
すると、玄関前で早く入れて下さい!と吠えている愛犬がいたそうです。
焦りました。。