極小犬種の市場価値とトラブル
チワワ、トイ・プードル、ヨークシャテリア、柴犬、カニーヘン・ダックスフント、ポメラニアン、キャバリアなど人気の小型~中型犬種です。さらにこれらの小型~中型犬種を掛け合わせたMIX犬も流行っています。
それぞれ、犬種スタンダードによる体重は次の通りです。
犬種 | スタンダードによる体重 |
---|---|
チワワ | 1.5kg~3kg |
トイプードル | 3kg~4kg |
ヨークシャテリア | ~3.1kg |
柴犬 | 7kg~11kg |
カニーヘンダックスフント | ~3.5kg |
ポメラニアン | 1.8kg~2.3kg |
キャバリア | 5.4kg~8kg |
これらの犬種スタンダードに定められている体重や、体高、胸囲、体長などはそれぞれの犬種が作られた経緯、見た目の美しさ、健康的な体、引き継がれた犬種の特徴を最も活かせる【適切なサイズ】として定められています。
スタンダードはショードッグや交配犬、種の保存のために定められたものですが、一般家庭での飼育においても【個体の健康】を守るために参考にするべき値です。そして、犬にも個体差や体質差はあり同じ犬種であっても全く同じ体格になるわけではありません。スタンダードの値に当てはまらなくても、個体として健康体であることが最良です。
個体の健康状態を無視した小型化
それぞれの犬種には、犬種が作出された歴史を見ると小型化された意味が分かります。小さな獲物を追うために作られた犬種や、巣穴の中にいる獲物を捕まえるために作られた犬種、人間とともに犬猟に行く際に適した体のサイズや性格。愛玩動物として見た目の美しさや人の腕に抱きかかえるのに適したサイズや性格。どの犬種にも古い歴史があり、わけもなく体を小さく作られスタンダードが定められているわけではないのです。
ですが近年、【小さければ小さいほど可愛い】という市場価値が高まり、犬種の特徴や体質、健康状態を無視して、犬がどんどん小型化されています。特に日本では、小型犬種のさらに小型化が流行っています。JKCやAKCで認められていない極小犬種は、スタンダードの小型犬種の販売価格が倍になることも珍しくありません。
先日都内のペットショップでは〝両親犬とも極小タイニータイププードル!!成犬時には2kgの極小サイズ!希少犬種です!″というトイ・プードルが120万円で販売されていました。このように、犬種認定されていない極小犬にもかかわらず、プレミアム!や希少犬種!とうたわれ店頭に並びます。極小犬種を巡っては、トラブルもとても多いので最近では表記の仕方が変わってきました。
- タイニープードル → タイニータイプ
- 極小カニーヘンダックス → 極小サイズ、極小タイプ
- 豆シバ→小型タイプ柴犬、極小サイズ柴犬 など
【極小】という表記の他にも、両親犬の体重を表記して〝この子の両親は極小タイプなので、この子も成犬時には、〇kgにしかなりません″などという何の根拠も確証もない、保障もできないことをセールストークにして販売しているペットショップが多くあります。
そして届いた血統証には【極小】の文字はなく犬種は、【トイ・プードル】、【ミニチュアダックスフント】、【柴犬】と表記されているのを見て、詐欺じゃないか!とトラブルに発展するケースが多くあるのです。
さらに売買契約書や生体保障の項目に成犬時の犬の大きさを保障、お約束するものではありません。などという文言が書かれています。販売者は、あくまでも【タイプ】であって極小犬種ではないことは承知しています。それなのに、あたかも小さいサイズが確約され、【希少犬種】という価値をつけて販売しているのです。
極小犬は発育不全・栄養失調である認識
犬の体の大きさには、【遺伝】、【体質】、【骨格】が大きく影響します。遺伝は、両親犬から受け継ぐものだけでなく、何代も前から受け継がれてきたものです。そして両親犬が持つ特徴を必ず受け継ぎ、同じ特徴になるというわけではありません。犬の体の大きさは、産まれたときにほぼ決まっています。
適量の食事と適量の運動、健康管理のもと適正飼育されている犬は、産まれたときに決められた体の大きさまで自然と成長します。【食事を少なくすれば小さいまま体は大きくならない】というのは誤った認識です。そして両親ともに成犬時2kgだとしても、その子供は5kgに成長するかもしれませんし、3kgに成長するかもしれません。
人間に置きかえてみても同じことです。日本人だからといって、身長は172cmと決まっているでしょうか?両親ともに180cmの身長だから、子供も180cmに成長するでしょうか?祖父がオリンピック金メダリストだから、孫も同じ、種目の金メダリストになるでしょうか?考えてみれば、すぐに分かることです。絶対に望む特徴を引き継ぐという保証など、どこにもないのです。
もっとも許されないのは、両親犬に【極小】という価値をつけていることです。極小とは体重や体格がスタンダードより小さいことを指しています。しかし極小という言葉には注意が必要です。
健康体でも、もともと骨格が小さい個体でも、あまりに小さすぎる個体を交配犬として利用することじたい虐待ともいえるでしょう。小さな体では出産による命の危険は高まり、胎児への栄養の供給も十分届けることが難しいのです。
【種の保存・個体の素晴らしさを最大限に引き出すことができる交配をしなければならない】という、動物の交配の基本からは大きくかけ離れています。もしも、体重だけを基準にして繁殖場やブリーダーのもと小さな犬を求め、食事量を制限しているなどという事態があれば、それは由々しき事態です。
遺伝でも体質でもなく、ただ体重を少なく表示するためにお腹を空かせている両親犬を【極小タイプ】といって、子供にも体の小ささが遺伝するというアピールは、【飢餓状態の両親犬から産ませた、栄養失調の仔犬です!】と言っているのと同じであることに、購入者は気が付かなければいけません。
販売価値を高めるために作られた極小タイプの両親からは、栄養失調、発育不全、脳疾患、心疾患、神経疾患、攻撃性などを持つ子犬が産まれる可能性もあります。親が小さくても小さな体格という形質が遺伝するとは限らないので、適量の食事を与えて育てると【極小タイプ】ではなく、認定されたスタンダードの大きさまで育つ場合があります。
望んでいた大きさを超えて育ってしまった愛犬が、さらに遺伝性の重大な病気を持っていると分かると、飼い主の愛犬に対しての思いが大きく下がってしまうことも珍しくないのです。【こんなはずじゃなかったのに】と言って愛犬を捨てる飼い主の中でも、【希少価値の高い極小犬ではなかったこと】が愛情さえも冷めさせてしまっているケースがとても多いのです。
【実話】産まれてから一度も満腹を知らずに亡くなった子
私が勤める動物病院はペットショップ提携病院です。ペットショップで動物を販売する際に、提携病院で診察を受けられる無料チケットがセットされています。
ショップ内の動物に関わることはありませんが、飼い主さんが決まった仔犬や初めて犬を飼う飼い主さんと関わることがとても多いです。家族に迎えて数日で初診に来る飼い主さんもいれば、購入後ペットショップから直ぐに初診にくる飼い主さんもいらっしゃいます。
今回は生後85日で家族に迎えられ、生後180日というあまりにも短い生涯を終えた〝ミッキー″(仮名)のことをお話します。
初診 生後90日
初診時の体重は900gでした。犬種は【トイ・プードル(タイニータイプ)】の男の子です。嘔吐、下痢、食欲不振があり受診されました。おうちに来て5日目で環境にも慣れず、体重も900gしかないとても小さな子です。
元気はありましたがご飯を食べないし、夜泣きがひどいという飼い主さんの主訴をうけて、仔犬用のフードを院内で食べさせて様子をみました。すると、今まで何も口にしていなかったかと思うほど勢いよくフードを食べ、物足りず催促をしていました。獣医師は次のことを飼い主さんにお願いしました。
- おうちに慣れて、嘔吐や下痢がおさまるまではケージの中で生活をさせてください。
- 体力がないので遊びの後、ご飯をあげてもぐったり眠ってしまい、食べられないことがあります。今は【構いすぎず、成長を第一に考えて】ください。
- ご飯の時間は飼い主さんの時間ではなく、仔犬の生活時間に合わせてあげてください。
- 目が覚めて排泄をした後や、ミッキーが自然と目を覚ましたタイミングで、1日3回~4回に分けて一回量は少なくても良いので、十分な食事量を与えてください。
しかし飼い主さんは、ペットショップから次のような指示をうけて食事を与えていました。
1、タイニープードルなので、成犬時は2kgになります。食事量は1日30gです。
2、慣れるまでは、お腹の調子が落ち着かないこともあるが心配はいらない。
3、食事が多すぎると下痢や嘔吐があるので、減らしても良い。
4、早くおうちに慣れるように、たくさん遊んであげてください。
とんでもない指示です。この通りに育てていたら死んでしまいます。栄養失調状態であることを告げて、飼い主さんの反応をみて命を守るために入院を勧めるか?どうするか?ギリギリのところでした。
通常、生後90日トイ・プードルの成犬時予想体重3kg~4kgを考えれば給与量は80g~90g(1日)のご飯が必要です。様々なフードに表示されている給与目安を見ると、10kg未満の小型犬種の幼齢期給与量が成犬時より多くなっています。
これはおよそ10か月で成犬体格が固定される小型犬種は幼齢期の成長スピードが速く、多くの栄養が必要なためです。ミッキーは1日に必要な給与量の1/3量の食事しか与えられず、飼い主による〝構いすぎ″で健康に成長するための基本生活が全くできていない状態でした。
初めて犬を飼うという飼い主さんに、十分に仔犬との暮らし方や栄養や成長についてご説明し、改善してくださる姿勢がみえたので、入院ではなく通院で体調を整えていくことになりました。
生後120日 誤飲とイタズラ
体重1.4kg、体重の増加はあるが、背骨、肋骨が浮き出ている状態。元気はあり、ご飯もよく食べるようになり下痢や嘔吐もなくなったとのこと。だがこの日は、咳が出ているのとペットシートを飲み込んでしまいそうになると受診され、イタズラがひどく何でも口に入れてしまうとご相談をうけました。
診察中、飼い主さんがいう咳がみられましたが、空腹による〝嗚咽〟でした。仔犬の時期は、何でも口に入れてみて興味津々、誤飲のリスクは高まります。ですがミッキーの体をみれば、その誤飲やイタズラは【空腹】によるあさり行動である可能性が高いと思われました。
飼い主さんからはミッキーの様子を次のようにうかがいました。
- 食事は1日食べても50g ご飯はぜんぜん食べない
- オヤツは食べる
- ケージの中だと吠えてうるさい
- 出すとイタズラして何でも飲み込みそうになる
- 食事は、いつも適当な時間に与えている
- トイレシートをちぎってしまう
獣医師はこの飼い主さんに、次のことを理解して生活をさせるようお願いをしました。
1、 ご飯を食べないからと言ってオヤツをあげない
2、 体を動かしたあとに食事をさせるのではなく、疲れていないときに食事を与える
3、 食事のあとは、静かに休ませる
4、 フリーにする時間よりも睡眠時間が重要
5、 目を離すときにはケージに入ってもらう(誤飲防止)
6、 給与量が少なすぎるので、1日3回~4回に分けて1回量は少なくても必要量を食べさせる工夫が必要。
7、 人間の都合で、構ったり生活時間を乱したりせずに、まずは規則正しい生活をさせてあげる
すると、飼い主さんは【もう1.4kgにも増えちゃって、2kg以上になったら太り過ぎでしょ?タイニープードルなのに大丈夫なのか?】と質問されました。
この子は【トイ・プードル】でタイニータイプなのかもしれませんが、2kgにしか育たない骨格の子ではありません。2kg以下に育てなければいけないというのは人間だけの都合で、この子はしっかりと成長させてあげなければ栄養失調状態がずっと続いてしまいます。骨も浮いている状態でガリガリです。
どうかしっかりとご飯を食べさせてあげてください。このようにお話しました。このときは、ご納得されミッキーが病院に来るたびに喜んで食べてくれていた、仔犬専用フードを買われていきました。
生後150日 お散歩・トリミングデビュー
ワクチン予防接種が済み、トリミングデビュー、お散歩デビューをしたミッキーがフィラリア予防薬の購入と体重測定で受診されました。体重は1.9kgまだまだ、ガリガリの状態ではありますが、ご飯もよく食べるようになり気になる症状や行動もないので、一安心していると飼い主さんの表情も明るいものでした。
ですが生後150日の仔犬です。骨が浮いている状態というのは正常な栄養が摂れていません。幸い小さな変化や気づきにも直ぐに病院へ連れてきてくださる飼い主さんだったのですが、検査の結果などで異状は見つからず、やはり食事量が気になっていました。このとき、食事は1日3回で1日50g~80g。
食べむらがあって食べないときの方が多いけれど、食べるときは早食いであっという間に食べてしまって催促してくる。とのことでした。現状をみれば、食べたいといって催促してくれるときにおかわりをあげて食べさせてほしいと伝えましたが、【躾】として良くないとトレーナーに言われているので、ミッキーの要求には応じないようにしている、とのことでした。
躾は飼い主さんそれぞれの考え方があるので、強制することはできませんが、今はどんなことよりも適正体重を目指して、体に十分な栄養が摂れることが重要で最優先であることをお伝えしました。ですが【タイニープードルだから小さくて当たり前】という飼い主さんには、ミッキーの体を触って浮き出ている骨が異常であることは、どうしても伝わりませんでした。
このとき、獣医師も私も【このままでは死んでしまう】という最初に感じた危険を強く感じていました。これまでにも何度か、おうちでの食事が難しいようでしたら数日病院でお預かりして、食事のコントロールをさせていただけませんか?という提案はしてきましたが、何とかおうちで頑張ってみます。という飼い主さんの言葉を信じて、ミッキーが元気に成長できるようたくさんのお話をしてきました。
ですが【タイニープードル】という飼い主さんの固定概念に跳ね返され、私たちの言葉は届くことはありませんでした。
生後180日
体重1.4kg、体中どこを触っても痛がるし、ぐったりしておかしいといって受診。もうすぐ2kgに届きそうな体重まで成長していたミッキーは、生後180日にもかかわらず体重が減ってしまっていました。そして家の中で飼い主さんが走り回るミッキーに足をとられて、ちょっとぶつかってしまったら、異変が出たと慌てて来院されました。両後脚骨折でした。
このときミッキーの体の中で一番太い骨は3㎜もありませんでした。体重減少の理由を聞き、獣医師は初めて、この飼い主さんを叱りました。体重減少の理由は、【2kgを超えないようにダイエットさせた】ことでした。太っているわけでも、病気があって痩せてしまうわけでもなく、生後180日の仔犬の体重が減るというのは、【死】に直結するとても危険な状態です。
さらにミッキーは成犬時体重予想が3kg~4kgの小型犬種で1.9kgの時点でミッキーにとっては痩せすぎ体型であるにも関わらず全体重の26%が1カ月ほどで失われたことになります。
成長期には多くの栄養が必要で、消費スピードも速く摂取した栄養や食べ物は体内にも胃内にも蓄積されません。体内水分量、たんぱく質、カルシウム、血液量全てが不足し、体の成長に追い付かず、体は自らの組織を壊しながら何とか命を繋いでいる状態で1か月を過ごしてきたことが分かります。
人間に置きかえてみると、身長145cm、体重30kgの痩せすぎで小柄な人が一か月で7,8kgの減量をして22.2kgになったということです。【飢餓状態】【重度栄養失調】であることが明らかです。
ミッキーの治療
低体重、栄養失調のミッキーの状態で、骨膜剥離や骨折となると手術をしなければ骨が修復してつくことができません。ですがこの状態のミッキーに手術を受けさせることは、通常の手術の何十倍もリスクは高まります。私の勤める病院では、ミッキーの手術に対応できる設備と人手がなく近隣で設備と整形専門の獣医師がいる病院へ転院の相談をしました。
すると全ての動物病院が【対応不可能】、ここでは対応できないので、大学病院へ紹介することになります、という回答でした。直ぐに大学病院へ問合せをし、幸い翌日の予約を取ることができ、ミッキーは治療を受けられることになりました。
しかし極限の栄養失調状態の体はボロボロで体力も気力もありません。大学病院でミッキーへ適切な治療が始まりましたが、残念ながらミッキーは手術をうける前に亡くなってしまいました。
骨折が死因ではありません。【タイニープードルは2kg未満】にこだわった飼い主による虐待死だと私は思っています。
体が小さいというリスクの認識
体が小さいということは、体の全てが小さい=少ない=弱いという正しい認識を持たなければならないと思います。
- 骨が細いということは、骨折のリスクが高い
- 臓器が小さいということは臓器機能力も少ないということ
- 無理に体を小さくするということは、体全体に大きな負担を強いるということ
- 体が小さいということは、体力、回復力、修復力が小さいということ
- 小さな体は十分な栄養とパワーが備わっていなければ直ぐに命の危険に繋がるということ
体が小さいということに、無意味な付加価値を持たせているのは人間です。犬にとって、必要以上に体を小さくされることは死に追いかけられている状態です。しかも小さい=栄養失調であるということに、多くの飼い主さんは気が付いていません。
お肉がついていなくても、適度な筋肉がなくても、骨が浮き出て触れる状態であっても、【この子は極小犬種だから】と体が悲鳴をあげていることよりも、小さい犬を飼っているというステイタスや特別感が優先されてしまうのです。
小さくて可愛いね。赤ちゃんや、幼児の頃には、小ささや幼さが可愛い時期があります。しかし、いつまでも小さくいることが可愛さではないということに気が付くのに命の代償は大きすぎます。人間よりもはるかに短い犬の生涯に、毎日お腹いっぱい食べてぐっすり眠れる幸せを最優先に考えてあげてほしいと切に願います。
まとめ
今回、私が出会った極小犬と飼い主さんのケースは決して珍しくありません。ネット上でも、飼い主さんが【小さい】ことを自慢している【栄養失調状態】の犬の画像や動画があふれています。食べても太らないとよく耳にしますが、本当に食べても食べても、個体にみあった体重をキープできないのだとすれば、何らかの病気で治療が必要です。
犬にも個体差があり、背が高い子や筋肉質な子、痩せ気味の子や太りやすい子など様々です。ですがしっかりと栄養が摂れていれば、どんなに体が小さくても、適度な脂肪があり筋肉があり毛艶は良く、ガリガリにはならないのです。飼い主さんが、【極小犬】にするために食事を与えていないケースが目につきます。
短い生涯を終えることになったミッキーは、最期までお腹いっぱいでポカポカ温かい体でぐっすり眠れる幸せを味わうことはありませんでした。ペットショップでは、生命を維持できる最低限量のご飯。守ってくれるはずの飼い主さんからも、飼い主さんの理想の体重になるために最低限量のご飯。病院に来ると、痩せすぎだから食べさせてと50gのフードを無我夢中で食べていた姿がとても可哀そうでした。
命が犠牲になる前に、飼い主さんの意識を変えることができなかったこと、しっかり危険性が伝わっていなかったこと、とても後悔しています。
あなたは大丈夫ですか?必要な食事量をしっかり与えていますか?愛犬は栄養失調ではありませんか?愛犬を守れるのは、飼い主さんの愛情だけです。人間の価値観、市場価値は犬には関係ありません。犬を育てるということ、命に責任を持つということを改めて考えていただけるきっかけになれば幸いです。
ユーザーのコメント
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30代 女性 あてて
熱い記事、ありがとうございます。
ミッキーがお腹いっぱい満足で、ぽかぽかな体でぐっすり眠る、その幸せを知らずに亡くなってしまったこと、読みながら涙が止まりません。
私はチワワを飼っています。
ブリーダーさんから直接買い受けましたが、本当に街のペットショップでは、チワワの極小ぶりに対しての希少価値の押しつけが恐ろしいです。嫌悪します。
我が家のチワワは5ヶ月で1.9kg、もっと大きくなってほしいです。
遊び回った日はエネルギーを消費したのか体がほっそりします。
そういう日はご飯を多めにして、健やかに・長く永く、幸せに育ってほしいなあと常々思っています。
極小体重で生まれたように早めの帝王切開をするなどもおぞましいです。
ペットショップ制度が早く無くなれば良いなと思います。 -
50代以上 女性 匿名
この記事を読んで、体重=小さいと思われてる飼い主さんが多いのでは?っと思いました。
日本の住宅事情では、小型犬のほうが飼いやすいですが、命あるものなので、お迎え後でも良いので自ら勉強し、知識を得て欲しいです。
特に、トイプードルとチワワを飼っておられる飼い主さんに言いたいです。 -
女性 匿名
泣いてしまいました。 極小犬だからといっても、何がなんでも2キロを超えてはならないというわけではないと思います!
…一度も満腹を味わっていないまま一生を終えるなんてかわいそうです。しかも、1歳にもなっていないのに…。
骨が浮いてるのに、さらにダイエットって…考えられません。
なぜ、小さいほどかわいいと思うのでしょう?
なぜ、早く死んでしまうかもしれないくらい小さくしようと思うのでしょう?
私は、その子に、一度でいいから満腹を味わってほしかったです。
成長を、第1に考えてほしかったです。その子の健康を第1に考えてほしかったです。
ミッキーちゃんのような子が、たくさんいる=(イコール)虐待を受けている子が、たくさんいるということになると思います。
信じたくありませんが、これが現実なんですね………。
不幸な子がふえないように、生まれないように。そう願っています。
今回は、タイニープードルについてですが他にも小さなプードルとしてティーカッププードルと呼ばれるサイズのプードルがいます。
FCI(国際畜犬連盟の略。JKCなどの団体の国際的な統括団体)によるとプードルは、スタンダード、ミディアム、ミニチュア、トイの4つにサイズ分類されています。
ティーカッププードルもタイニープードルはいまだプードルのサイズとして規定がなく、トイに分類されています。そのため、血統書上ではトイプードルと表記されます。
体重や小ささだけで判断するのではなく、頭・足の長さ・体のバランスなどの構成比や基本的な性格などがトイプードルと同じなのでトイに分類されています。
タイニープードル、ティーカッププードルは一部ブリーダーが作出してから時間経過が短く、その体格が今後も無理せず維持できるのか今後も検討を重ねていく必要があるので、今だ「サイズ」として認められていないという事情もあります。
また、一般的にタイニープードルは「成犬体重が2~3㎏、体高が25㎝まで」、ティーカッププードルは「成犬体重が2㎏まで、体高が23㎝まで」とされています(みんなの犬図鑑参照)。
ティーカッププードルはアメリカのブリーダーが作出していますが、アメリカではティーカップは体重2.7㎏、体高23㎝までとしているブリーダーが多いようです。
体格が小さい犬種は、決して食べ物を制限して太らないようにして育てた結果ではなく、普通に食べ健康に育ち、それでもその体格以上にならない状態が本来の小さな犬種だと私は考えます。健康であることが私たち人、犬や猫などの動物にとって一番の幸せです。