犬を迎えるなら季節は「秋」がおすすめ
日本には春夏秋冬と四季がありますが、その中でも秋はとくに過ごしやすい季節です。
冷房や暖房を使用することなく過ごすことができる日も多くなりますよね。冷房や暖房を使用することなく過ごせる秋は、犬にとっても快適な季節です。
また、秋は発情期になりやすい季節とされ、子犬が母犬の元を離れる時期でもあります。秋に産まれた子犬は、寒さの厳しい冬を母犬と過ごします。
秋は犬にとって誕生と親離れの季節でもあります。このようなことから、犬を迎えるなら秋がおすすめなんです。
秋は蚊やノミやマダニの繁殖力が弱まる
春や夏に繁殖力を高める蚊やノミやマダニも、秋には繁殖力が弱まります。予防することは必要ですが、繁殖力が弱まる分、お散歩やお出掛けもしやすくなります。
予防薬によって蚊が媒介するフィラリア症に感染することを予防することができますが、蚊に刺されて痒い思いをさせるのは可哀想ですよね。
予防薬によってノミやマダニの寄生を予防することができますが、繁殖力の高い春や夏は、お散歩やお出掛けのときに自宅へ連れ帰ってしまうことがあります。
寒暖の差に注意!
秋は寒暖の差に注意が必要です。成犬で健康に全く問題のない犬でも、寒暖の差によって体調を崩す犬が増えます。まだ新しい環境に慣れていない迎えられたばかりの犬であれば、より体調を崩しやすくなります。また、体温調節が苦手でデリケートな子犬はとくに注意してあげなければなりません。
鈴木桂子
犬の発情は個体差もありますが、6か月ごとくらいというのが一般的。つまり年に2回の発情期を迎えることになります。
繁殖は種を残すためですから、発情も気候の良い春と秋に多くなります。妊娠期間が2か月ですから、春にかけ合わせた場合、生まれるのは初夏から夏。引き取るのがその2~3か月後、それが目安です。
秋の繁殖期であれば、子犬が産まれるのは冬。引き取る時期は初春以降です。最近のブリーディングはエアコンなどで快適な環境が作られているため、年間を通じて子犬は産まれるようになってきました。
いずれにしてもその季節のピーク時ではなく、季節が始まる辺りが環境に慣れていくには適しています。
秋に犬を迎えるための準備をしましょう
秋に犬を迎える場合、犬を迎えるための準備に加えて、これから迎える冬の寒さに備えた準備も必要です。とくに注意したいのが、体温調節が苦手でデリケートな子犬を迎えるための準備と寒さ対策です。
子犬を迎える前に準備するもの
- ケージ
- ベッド
- トイレ
- 食事
- 食器
- 首輪
少なくともこれだけは準備しておきたいです。
ケージは子犬の寝床でもあり自分だけの居場所でもあります。安全で安心できる場所を用意してあげることができます。また、慣れるまではベッドやトイレや食器もケージの中に準備してあげると良いです。
すぐにお散歩デビューをするわけではありませんし、サイズもわからないかと思いますので、まずは首輪だけ準備しておくと良いと思います。首輪には迷子札をつけておくとより安心できます。
寒さ対策
室内の温度を適温に保つことはもちろんなのですが、暖房器具に頼ることなくできる寒さ対策をしておくことも必要です。
ベッドは冬用のあたたかい素材のものを準備してあげます。さらに、毛布やブランケットを入れてあげると良いです。ケージへの寒さ対策には、専用のカバーや毛布などで覆ってあげることで冷気をシャットアウトするなどの方法があります。
低温火傷を防ぐため、子犬にペットヒーターを使用することはあまりおすすめしません。脱水症状を引き起こしてしま可能性もあります。
母犬や兄弟姉妹の温もりがなくなったことで寂しがる子犬もいますが、ブランケットやタオルに包んだ湯たんぽを準備してあげると良いかもしれません。湯たんぽも低温火傷への注意が必要です。
鈴木桂子
犬はもともと穴倉のような外敵や外温から身を護れる場所を、巣にしていた習性があります。潜り込めるような場所、背中などが壁に守られているような、そんな工夫をしましょう。
クレートが便利です。ケージは飼い主からは見守りが出来て安心かもしれませんが、解放的過ぎると犬にとっては落ち着かないこともあるので、夜は毛布などですっぽり覆ってあげるのも寒さ対策にも有効です。
春や夏に犬を迎える場合
犬を迎えるおすすめの季節は秋ですが、春や夏に犬を迎えることもあるかと思います。私たち人間が「あたたかい」と感じる春でも、暑さに敏感な犬にとっては「暑い」と感じていることがあります。
暑さに弱い犬だからといって、冷房で室内を冷やし過ぎてしまうと、体調を崩してしまうことがあります。人間と犬とでは体感が大きく違うためです。人間に合わせて冷房を使用すると、犬には不十分であることもあります。
冷房の効いた室内で過ごす場合、冷房による寒さや冷えを予防する必要があります。ケージやベッドにブランケットを準備してあげたり、冷房の風が直接当たらない位置にケージを移動するなどすると良いと思います。
鈴木桂子
ドッグショーに出す犬は、春のショーのために春に交配をしないことも多いので、そういった純血種だと秋以降の出産が多くなります。
子犬は生後3〜4ヶ月まではまだうまく体温調節ができないので、春生まれの子犬は夏の暑さ、秋生まれの子犬は冬の寒さが少々心配になります。
いずれの場合でも、いきなり長時間外に出すのではなく、少しずつ外気に慣らしていく時間を増やしていけば、夏、冬のピークにはそれなりの月齢になるので子犬特有の脆弱性は薄れています。
夏であれば散歩は早朝の涼しい時間帯、夜はアスファルトがなかなか冷えないので気を付けましょう。冬であれば逆に昼間の時間帯から外気に慣れさせましょう。
まとめ
犬は子犬であっても成犬であっても、新しい環境へ移ることにはカラダにもココロにも大きなストレスや負担がかかります。迎える時期によって異なる十分な事前の準備や配慮が必要です。
迎える犬種の特徴や苦手なことなどを把握しておくと良いと思います。迎える犬がどういった犬なのか、性格などを事前に聞いておくのも良いのではないでしょうか。
鈴木桂子
子犬を迎える際は、室内飼いをするのならハウスとなる場所が一番大事になります。冷房や暖房の風が直接当たらない、静かな場所を選びましょう。
寒さ対策は冬仕様の温かい毛布などを用意し、潜り込めるような場所・クレートがあると快適です。
気温調整ができるようになってくる生後4か月以降に、暑さ、寒さのピークが来るのがベストですが、重要なのは愛犬の様子を見て小まめに調節してあげることです。
洋犬の場合は基本的に湿度の高さに弱いので、梅雨から夏にかけて特に気を配る必要があります。その犬種の出自国の環境なども参考になります。