腸の働き
健康な腸の働き
人間や犬が口から入れた食べ物は、胃で分解され90%以上が腸内で吸収、消化されると言われています。
健康な腸であれば、食べたものの栄養素を必要な分だけ吸収し、不要なものはしっかりと排泄されるのですが、腸内環境が乱れていると下痢や便秘を繰り返し、大切な栄養素を吸収することができなくなってしまいます。
善玉菌を増やす
健康な腸内環境を保つには、腸内に多く生きている細菌のバランスを、善玉菌を優勢にすることです。
善玉菌とは、腸内の有害な細菌の増殖を抑え、様々な病気や疾患から遠ざけ、犬の免疫力を高めてくれます。
逆に悪玉菌が優勢になってしまうと、腸内で有毒ガスが発生し、アレルギーや皮膚トラブル、病気の原因になりかねません。
頻繁に下痢や便秘をしていなくても、アレルギー体質や皮膚トラブルが多いワンちゃんは、腸内環境が乱れているかもしれません。
腸の働きが悪くなる理由
毎日しっかりとお散歩にも行き、ご飯も食べ、スキンシップをしっかりとっていても、何らかの理由で悪玉菌が優勢になってしまうことがあります。
ストレス
ストレスを受けるのが辛いのは、人間だけではなくワンちゃんも同じように辛く感じます。
デリケートな性格のワンちゃんであれば、すぐに腸内環境は乱れてしまいます。
犬が感じるストレスはお散歩が足りない、ケージ内の時間が長く自由な時間が少ない、大気汚染や騒音など、本当に様々です。
腸内環境を悪くする原因のひとつでもあるので、できる限りストレスを発散させてあげてください。
食生活の変化
現在のドッグフードは加熱処理されたものや、添加物が配合されているものが多く、もともと狩りをして生の肉を食べて生活していた生き物である犬との食生活とはかけ離れています。
現在は食べることに困らず待っていれば食べ物が手に入る生活ですが、かつては毎日食べるものがある保証がない生活を送っていました。食べるものの種類も変わり、食べることができるタイミングも変わってきました。
老化
犬が年齢を重ねるのと同時に、腸内環境も老化し、どうしても悪玉菌が優勢になりやすいと言われています。
老化現象のひとつなので、仕方ない部分もあるのですが、腸は他の臓器に比べて老化が早いと言われる臓器でもあります。
適量を食べ若いうちからケアをすることで、少しでも老化を遅らせてあげましょう。
薬
大きな病気ではなくても、継続的にお薬を飲んでいるワンちゃんも多いと思います。
お薬は腸内環境を乱すひとつの原因でもあるのです。
特に抗生剤は、腸内に大きな影響を与えるようです。
抗生剤は悪い菌を減らしてくれるお薬ですが、その際に腸内の善玉菌も一緒に減らしてしまうため、腸内環境の乱れに繋がります。
腸内環境が整う食べ物
善玉菌が優勢になる食べ物は?
日頃、食べているのフードはお気に入りだけど、何となく腸内環境の健康状態が気になる場合は、フードのトッピングや、オヤツに善玉菌が増える食べ物を与えるのもおすすめです。
・ヨーグルト
・りんご
・バナナ
・キャベツ
・納豆
ヨーグルト
ヨーグルトは腸内環境を整える食べ物として、とても有名ですよね。
善玉菌が豊富に含まれていて、整腸作用が高いヨーグルトは、日頃から食べていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
愛犬と一緒に食べる場合は、くれぐれも果糖のヨーグルトはさけ、無糖のプレーンタイプにしましょう。量は小型犬であれば小さじ2杯程度まで、大型犬で大さじ2杯程度までです。
日々のウンチの状態を見て、量を加減してください。
バナナ、りんご、キャベツ
バナナ、りんご、キャベツなどの果物や野菜には、腸内環境を整えるオリゴ糖や便秘予防になる食物繊維が豊富に含まれています。
バナナやりんごは小さくカットしたり、摩り下ろしたりして、ヨーグルトに混ぜても効果的です。
キャベツは犬が消化しやすいよう、小さめにカットして柔らかく煮込んで与えましょう。
納豆
納豆に含まれる納豆菌は、善玉菌そのものです。
大豆アレルギーのないワンちゃんであれば、善玉菌を優勢にする食べ物としてとてもおすすめです。
また、あまり知られていませんが、納豆も食物繊維はとても豊富なので、こちらも便秘予防に効果のある食べ物です。
まとめ
我が家の愛犬も、ウンチが少し硬いときは、ヨーグルトやバナナを与えると、数日でウンチに良い変化が出てくるので、食べ物が腸内環境に直結しているのが良くわかります。
下痢や便秘などをしていなくても、何となく皮膚の調子が悪いときは、腸内環境の乱れかもしれません。
食べるもので毛並みや皮膚の状態はとても変化が出ますので、よければ試してみてください。