交通機関のルール
帰省には自家用車を使う場合を除き、使用する交通機関には、動物を乗せる際のルールが必ずあります。まずはそちらを調べ、自分の愛犬に適するかどうかを考えましょう。
レンタカー
犬を乗せるには、事前に申請が必要です。
その場合、犬の乗車料金は500円前後ですが、会社によって多少変わります。
ただし申請できるのは小型犬や猫など、10キロ以下の動物が目安とされています。
- どうにかして中型犬や大型犬を乗せたい
10キロ以上の犬は、他の交通機関の使用も難しいので、どうにかしてレンタカーを使いたい場合もあるかと思われます。
その場合は会社と相談すると、許可が降りる場合があります。まずは問い合わせてみましょう。
- 犬は車内で出してはいけない
旅先の空気を吸わせたい、景色を見せてあげたいと、車内で犬を放つのはNGです。
臭いや汚れで車内にダメージを与えると、クリーニング代として高額請求が来ます。
常に注意が必要な点からも、あまり長距離には向かない手段と言えるでしょう。
新幹線
レンタカーと同じく、10キロまでの犬猫しか乗車することはできません。
事前の申請は要りませんが、こちらは相談しても大型犬、中型犬の乗車許可はまず降りません。
- 顔や頭の出るケージはNG
新幹線では、犬は荷物として扱われます。
他のお客も乗っているので、その辺を舐めたり犬が苦手な人に顔を見せたりしないよう、全身が入るキャリーに入れておくことが前提となります。
- ペットのキャリーで座席を取ることはマナー違反
犬はケージ1つにつき280円で、「手荷物」として扱われます。
荷物で席を1つとることはマナー違反ですし、何より犬が嫌いな人がそれを見ればトラブルになりかねません。
キャリーは膝の上か、自分の座席の足元に起きましょう。
飛行機
予約は不要でほぼ全ての犬種が対象です。大型犬ももちろん乗せることができます。
- 犬の料金は片道一万円以内
距離によって変わりますが、国内なら片道一万円でお釣りが来ます。
大型犬を運べる手段は限られているので、長距離ならば値段と相談して検討するのが良いでしょう。
- 犬種によっては断られる
飛行機内は気圧の変化がかなりあります。
そのためデリケートな犬種、鼻の短い犬種や個体は断られることもあります。
犬種的に問題はなくとも、当日の犬の体調をよく見て問題がなければ乗せるようにしましょう。
リスクと責任
どの交通機関でも、「同意書」にサインが必要です。
ほとんどの交通機関、会社ではペットを乗せる際に同意書の記入を求められます。
これはペットが輸送中に体調を崩したり最悪死亡したりしても、その機関には責任がないという内容に納得した上で乗せてください、という物です。
同意書にサインをしなければ乗せることはできません。
いきなり出されれば文面に驚いて拒絶してしまいそうですが、必要なことであると事前に頭に入れておきましょう。
ペットホテルでお留守番
犬種や体格の問題、乗り物が苦手な犬の場合はペットホテルで預かってもらうこともできます。
料金は店により異なる
宿泊料金はその店がどこまで犬に手間をかけられるか、種類によってはケアもしてくれるかどうか、その他犬の大きさや日数によって大きく変わります。
実際に店舗に連絡して、自分の愛犬に合うかどうかもふまえて吟味しましょう。
困ったときの動物病院
いいペットホテルが見つからない場合、動物病院に問い合わせてみましょう。
病院によってはペットホテルを兼ねている場合もあります。
ただし、動物病院の場合はケージに入れて他の預かり動物の隣に置くなど、あくまで「預かるだけ」といった所が多いようです。
事前にどのような状態で預かってくれるのかを、料金とともによく聞いておきましょう。
自宅でお留守番
犬のストレスが気になる場合は、自宅でお留守番をしてもらうこともできます。
トイレやご飯の世話は人に頼む
まれにまとめてご飯を置いておけばいいよね?という飼い主さんもいますが、これはNGです。
犬には、日単位でお留守番することなど分かりません。
一気に食べて吐いてしまう、お腹の具合が悪くなる等の危険が考えられる他、いつもの食事時間にご飯がなくなり、ひもじい悲しい思いをさせてしまうのがほとんどです。
同じくトイレが汚れるのも、留守番で寂しい犬の寂しさを倍増させてしまいます。
世話のできる人にお願いしておきましょう。
お留守番スペースは安全に
犬をお留守番させるのが室内の場合、サークルを使うか大きめのケージを使うのが良いでしょう。
いつも室内にいるのなら放し飼いでもいいのでは?と思いがちですが、暇をもて余した愛犬が、いつもと違う行動に出ないとも限りません。
犬が異物を飲み込んだり、大事な物を壊されたりしないためにも、留守番中は安全スペースにいてもらうのが良いでしょう。
最後に
犬との帰省をする飼い主さんも、お留守番をしてもらう飼い主さんも、どちらもリスクはあり心配があることでしょう。
どちらを選んでも、安心して楽しい帰省となるよう事前にリサーチして、愛犬に合った選択をしてあげてくださいね。