犬の体力が低下する理由①「自律神経の乱れ」
自律神経とは、カラダの機能をコントロールしている神経のことです。
呼吸・消化・吸収・循環・排泄などの機能を調整しています。
自律神経には、主に昼間に働いている「交感神経」と、眠っているときに最も働いている「副交感神経」があります。
このバランスが崩れてしまうことを「自律神経失調症」と言います。
“それって人間だけなんじゃないの?”と思われるかもしれませんが、犬も同じように自律神経が働き、バランスが崩れてしまうことで、自律神経失調症を引き起こしてしまうことがあります。
自律神経の乱れによって体力が低下し、次のような症状がみられることがあります。
- 元気がなくなる
- 食欲がなくなる
- 便秘になる
- 食後に嘔吐する
- 腹部が膨張する
- 口臭がきつくなる(唾液の分泌が減少するため)
- 不整脈が起こる など様々な症状がおこってきます。
家庭でできる対策
人の場合自律神経の乱れにはストレスが最も関係しているとされています。
日々のストレスがたまり、自律神経の乱れを引き起こしてしまうのです。
わんちゃんの場合、中毒が原因として考えられてもいるようですが、根本的な原因は正直はっきりとわかっていないようです。ただ、どちらにしろストレスはわんちゃんにもいいものではありません。
- 暑い
- 寒い
- 眠れない
- 不安
- 恐怖
- 騒音
こういったことからストレスを感じることがあります。
お利口さんにお留守番することができているように感じられても、実はお留守番中に不安や恐怖を感じている犬は意外と多く、近所で行われている工事の騒音などが、ストレスの原因になることがあります。
犬の体力が低下する理由②「老化」
シニアのみなさんが「ちょっと動いただけなのに疲れる」なんておっしゃいますが、老化によって体力が低下してしまっていることが原因ですよね。
若い年齢の方でも、体力の低下によって疲れやすいという方もいらっしゃいます。
これは、犬にも同じことが言えます。犬も高齢になると筋肉が減少し、体力の低下に繋がります。無理に運動をさせる必要はありませんが、可能な限り体力を維持するための運動を取り入れてあげましょう。
家庭でできる対策
毎日のお散歩が、最も効果的な体力づくりなのではないでしょうか。
愛犬の歩くスピードに合わせ、ゆっくりと時間をかけて歩いてあげてください。
自宅のお庭やドッグランで、自由に運動させてあげるのも良いですよね。
適度な運動を行うことを習慣にするだけで、筋力が向上し、心肺機能も強化されます。
体力が低下する原因のひとつであるストレスの発散にも良いです。
また、血行もよくなりますので、カラダのめぐりも良くなります。
犬の体力が低下する理由③「夏バテ」
犬は、私たち人間のように汗をかくことで体温調節をすることができません。
暑さに弱い犬にとって、夏は四季の中で最も体力を消耗する季節です。
暑さに加えて、不快な湿度の高い状況が続くと、体力の消耗に加えて精神的なストレスもたまってしまいます。
夏バテによって体力が低下し、食欲がなくなる、下痢をする、嘔吐するなどの症状がみられることがあります。
熱中症になっている場合もあるのでそのような症状が出た時は注意が必要です。
夏バテは、秋になってから症状があらわれることもあります。
夏が終わってからも、愛犬の体調の変化を見逃さないようにしましょう。
家庭でできる対策
- 室内を愛犬に適した温度と湿度に保つ
- 窓を開けて風通しを良くする
- エアコン(冷房)を使用する
- ひんやりグッズを使用する
- 常に新鮮な水を飲むことができるようにする
犬の体力が低下する理由④「秋バテ」
秋は寒暖の差が激しく、飼い主さんも犬も体調を崩しやすくなってしまいます。
朝晩は寒く、昼間は夏のように暑いなど、寒暖の差によって体力を消耗します。
何も対策をしないでいると、体力の低下にも繋がってしまうことがあります。
食欲がなくなる、胃液を吐く、お散歩を嫌がるなどの症状がみられる場合には、秋バテの可能性もあります。
また、秋バテによって体力が低下すると、風邪を引きやすくなってしまう犬もいますので注意しましょう。
家庭でできる対策
- 寒暖の差に注意し、朝晩はあたたかく、昼間は涼しく過ごせる環境を用意する
- 水分補給をしっかりさせる
- 消化の良い食事を与える
まとめ
“最近、うちの子の体力が落ちてしまっているかも?”と感じたら、まずは原因を探ってみましょう。自宅で様子をみて、改善されない場合には早めに診察を受けた方が良いでしょう。
カラダを作る基本である「食事」「運動」「睡眠」には、日頃から注意しておきましょう。
バランスの整った食事、適度な運動、良質な睡眠が重要です。