秋に気をつけたい病気と予防
フィラリア症
夏と比べると秋は蚊も少なくなります。
「もう蚊は飛んでいないかな」と予防薬を与えることをやめてしまう飼い主さんも多いようです。予防薬は、「蚊がいなくなってから1か月後まで」与えるのが基本です。
いつまで飲ませるのかは地域によって差があると思いますが、自身で適切な判断をすることができない場合には、獣医さんの指示に従いましょう。
ノミやマダニの寄生
基本的には、ノミやマダニの予防は一年を通して必要なものです。
秋は涼しくなるので、ノミやマダニの活動は弱くなるものの、完全にいなくなるというわけではありません。
特にノミはおうちのカーペットなどにも潜んでいることもあるため感染する確率はゼロではありません。
暖房の効いたあたたかい部屋で過ごすワンちゃんがほとんどかと思いますが、ノミが最も活動的な温度は18~27℃といわれており、室温がこれぐらいの部屋で過ごす場合、カラダや室内についたノミや卵から繁殖を繰り返すことにもなってしまいます。
涼しくなってきたからといって、予防することをやめてしまわないようにしましょう。
呼吸器の病気
空気が乾燥することでも秋を感じることができますよね。
秋になると空気が乾燥することから、呼吸器の病気にかかってしまう犬が多くなります。
くしゃみをすることが多くなったり、咳をするようになったりなどの症状がみられます。
少しでも呼吸に異常がみられたら、悪化してしまう前に獣医さんに診てもらいましょう。
部屋の空気が乾燥してしまわないよう、加湿器を用意してあげると良いのではないでしょうか。なかには重大な病気が潜んでいる場合もあるので、早めに受診しましょう。
冬に気をつけたい病気と予防
肥満や体重の増加
冬になると寒さからお散歩を嫌がる犬がいます。
寒さからお散歩をサボってしまう飼い主さんも多くなるのではないでしょうか。
食事の量は変わらないのに、運動の量が極端に減ってしまうことで、体重が増えてしまったり肥満になってしまったりすることがあります。
お散歩へ行くことが億劫なのであれば、自宅の庭や室内で遊ばせてあげるなど、一日の運動量をしっかりと確保してあげましょう。
よく晴れたお天気の良い日は、お散歩もとても気持ちが良いですし、ちょっと遠出してみたり、ドッグランへ出かけたりしてみてはいかがでしょうか。
泌尿器の病気
冬になると水を飲む量が減ってしまいやすいです。
水を飲む量が減ると、おしっこの濃度が高くなってしまいます。
一日にどれくらいの水を飲んだのか、おしっこの色は濃くないか、おしっこをしづらそうにはしていないかなど、チェックしてみましょう。
おしっこの濃度が高くなってしまうと、ミネラルが結晶化してしまうことで尿道に詰まります。
尿路結石や膀胱炎の原因になってしまうことがありますので、注意が必要です。
水を飲む量が減ってしまうワンちゃんは、水分をしっかり摂ることができるよう工夫してあげましょう。
心臓や循環器の病気
冬は外の温度と室内の温度の差が激しいですよね。
あたたかい室内で過ごし、急に冷たい外に出たとき、心臓に大きな負担がかかってしまうことがあります。
外の温度と室内の温度の差が10℃以上あると、お散歩へ出かけたときなどにヒートショックを引き起こしてしまうかもしれません。
室内を極端にあたためすぎない、温度差がないようにすることで防ぐことができます。
感染症
冬は感染症にかかりやすい季節です。
感染することで、発熱・嘔吐・下痢・咳・鼻水などの風邪のような症状がみられます。
ただの風邪だと思い、放置してしまう飼い主さんもいらっしゃるようです。
しかし、ジステンパーやケンネルコフなどの感染症が疑われます。
すぐに獣医さんに診てもらいましょう。
ジステンパーやケンネルコフなどの感染症は、混合ワクチンで予防することができます。
任意のワクチンですが、感染症予防のために接種しておきましょう。
まとめ
秋と冬は、寒暖の差や空気の乾燥によって病気にかかりやすい季節です。
元気そうに見えても、体調を崩してしまっていることがあります。
ごはんはしっかり食べているか、水分をしっかり摂っているか、排泄の様子に異常はないかなど、日々の愛犬の体調管理にも十分に注意しましょう。