大型犬の多頭飼いで注意すべきポイント①「住まいと環境」
屋外と屋内のどちらでも飼いやすい大型犬ですが、より良い環境を与えてあげたいのであれば、屋内がおすすめです。
しかし、大型犬の多頭飼いとなると、適切な住まいと環境を用意してあげられるかどうかがとても大きなポイントです。
アパートやマンションよりも、庭付きの一軒家が望ましいのではないでしょうか。
犬それぞれにトイレや寝床などの居場所を用意してあげることができるでしょうか。
大型犬をケージの中でお留守番させることは、ストレスになりかねません。
あまりにも不自由であると、ストレスによって問題行動を引き起こす原因になってしまうことがあります。
大型犬の多頭飼いで注意すべきポイント②「適切な運動量」
大型犬のほとんどは、狩猟犬や牧羊犬などの運動量を必要とする犬として、人間によって生み出されました。
そのため、想像しているよりも多くの運動量を必要としています。
その運動量を毎日与えてあげることができるでしょうか。
運動不足であると、エネルギーを十分に発散させることができません。
病気や問題行動の原因となってしまいます。
大型犬一頭と暮らすだけでも、飼い主さんにも相当の体力を必要としますし、多頭飼いとなると、みんなを連れてお散歩へというのは大変だと思います。
広い庭付きの一戸だてなら、自由に動き回らせてあげることができますし、お散歩では足りない分の運動量を補えるでしょう。
定期的にドッグランへ出かけたり、アジリティなどを取り入れてあげたりすると良いのではないでしょうか。
大型犬の多頭飼いで注意すべきポイント③「適切な食事」
大型犬の食事量はとても多いです。
中には食の細い犬もいますが、基本的によく食べる犬がほとんどです。
また、犬種によっては、ドッグフードだけでは栄養素が不足してしまうこともあります。
ドッグフード以外に、肉類や魚類や野菜類などを与えているという飼い主さんもいらっしゃいます。大型犬の多頭飼いとなると、毎日かなりの量の食事を用意してあげなければなりません。
量を用意するだけでも、とても大変かと思います。
小型犬でも大型犬でも同じことですが、その犬に適切な食事を与えてあげることができるでしょうか。食事は健康と長生きの基本中の基本ですし、大型犬の多頭飼いとなると、食事にかかる費用も相当大きなものになると思います。
大型犬の多頭飼いで注意すべきポイント④「犬同士の相性」
犬は群れで暮らす習性を持ち、家族の中での順位を理解しています。
もし、新しく犬を迎えるのであれば、群れの中に新しい仲間が増えるということです。
犬にとって、生活にとても大きな変化があると思います。
初対面でも仲良くできる場合もあります。
少しずつ距離を縮めていくことができる場合もあります。
生涯ずっと仲良くできない場合もあります。
- 全ての犬が子犬の頃から多頭飼いをするのか、後から新しい子犬を迎えるのか
- オス(メス)のみの多頭飼いなのか、性別の違う犬同士の多頭飼いなのか
- 年齢の近い犬同士の多頭飼いなのか、若い犬と老犬の多頭飼いなのか
- 同じ犬種のみの多頭飼いなのか、犬種の違う犬同士の多頭飼いなのか
このような条件によっても大きく変わるのではないでしょうか。
まとめ
私は超小型犬(メス)と中型犬(オス)の二頭と暮らしていますが、朝のお散歩とお世話だけでも少なくとも2時間は必要です。
どんなに時間がない朝でも、1時間は確保する必要があります。
おかげでとても早起きになりました。
もし、大型犬同士だったとしたら、私の体力が追いついていかないのではないかと思います。
若い大型犬の多頭飼いをされている飼い主さんの暮らしを拝見したことがありますが、「毎日が大騒ぎ!」「家の中はボロボロ」と話されていました。
犬の多頭飼い、大型犬の多頭飼いに憧れる方もいらっしゃると思いますが、想像をはるかに超えて大変なもののようです。
多頭飼いする大型犬たちが生涯ずっと、安全に安心して快適に幸せに暮らせるだけの生活と愛情を与えてあげることができるのかどうか、じっくり考えなければならないのではないでしょうか。