犬の叱り方とは?
その場で叱る
犬が悪いことをしたらその場で叱ってください。時間がたってしまうと、なぜ叱られているのかわからずに飼い主さんへの不信感だけが残ってしまいます。
犬が悪いことを止めたら、すぐに正しい行動を教えてあげてから褒めてください。叱ることも大切ですが同じぐらい褒めることも大切です。
叱ったあとに正しい行動を教えて褒めてあげると、犬は正しい行動の方を覚えてくれます。
無視をする
構ってほしくて飛びつき、食事や散歩がしたくて無駄に吠える、といった行動をした場合は声をかけて叱るのではなく徹底的に無視をすることをおすすめします。
無視をするときは体には触れず、背中を向けて相手にしないことが重要です。無視をすることで行動がひどくなることもありますが、それは一時的なことがほとんどで、無視を続けていると次第におとなしくなってきます。
静かになって、しばらくしたら撫でてあげ、名前を呼んであげると良いでしょう。犬がなぜ構ってもらえなかったのかを理解すると、飛びついたり、無駄に吠えたりといったこともなくなります。
短く低い声で叱る
悪いことをしたときには「ダメ」、「いけない」、「NO」などの短い言葉を、低い声で犬に言ってみてください。このとき使う言葉は統一した方が良いでしょう。ひとつにしないと犬も混乱してしまいます。
家族の中でも使う言葉を統一してください。高い声で叱ってしまうと、犬は飼い主さんが喜んでしまっていると勘違いするので、できるだけ低く落ち着いた声で叱るようにしましょう。
犬の性格を考える
犬の性格によって有効な叱り方が変わってくる場合があります。
臆病な性格
臆病な性格の犬は、強い口調で叱ってしまうと怯えてしまい、人間不信になりやすくなります。おちついて冷静に叱ることをおすすめします。
臆病な犬にはなるべく大きな音や声は出さず、時間をかけてじっくりとしつけると良いでしょう。褒めるときも落ち着いて、大きな声で褒めるのではなく、撫でてあげたりするのが良いですね。
ワガママな性格
こちらも強く叱ってはいけません。ワガママな犬の場合強く叱ると咄嗟に噛み付く場合があります。飼い主さんとの立場が逆転して、リーダーになってしまっている犬も多いので下の立場である飼い主さんが強く叱ると、自分に対して反抗していると思い攻撃してくるのです。
まずは関係を改善するところから始めると良いですね。関係を改善することで叱っても反抗せずに、反省するようになります。また大げさに褒めると機嫌を良くして、正しい行動を覚えようとするので、褒めてあげることも大切です。
元気な性格
元気な犬を褒める場合は少し強い口調で叱ることをおすすめします。
やんちゃなので優しく叱っても言うことを聞かない犬が多く、少し強く叱ると自分が叱られていることに気づくようです。遊び好きなので高い声で叱ったりすると、自分と遊んでいると勘違いしてしまうので気をつけましょう。
やってはいけない叱り方
名前を連呼する
叱るときに名前を連呼すると、名前を呼ばれると叱られる、と覚えてしまい、ふだん名前を呼んでも近づいてくれなくなります。また、褒められるときによく名前を呼ばれている犬の場合は、叱られているのではなく、褒められていると勘違いして更に悪化することもあります。
過度に叱る
あまりにも叱りすぎると犬は精神的に追い込まれてしまいます。犬もストレスを溜めることはあり、心身に影響が出ることもあります。飼い主さんとの関係が悪化する可能性もあるので、過度に叱ることは避けましょう。
何かどうしても改善しないことがあれば、飼い主さんだけで悩まずに、家庭犬をメインでトレーニングしているドッグトレーナーさんに相談してみてください。犬のしつけ教室などに通ってみるのもいいですね。
プロの意見を聞くことで冷静になり、解決方法を知ることで過度に叱ることをしなくてもいい、ということがわかるようになります。
体罰
犬を叱るという名目で殴る、蹴る、叩く、つねる、といった体罰を行ってはいけません。
体罰を行うと犬は飼い主さんに恐怖を抱き、信頼関係を崩すことになります。
特に子犬の場合、体罰を受けて育つと攻撃的な面を持つようになり、何か怖いことや不満に思ったことがあると噛んだり吠えたりするようになります。
体罰を行わなくても、犬は正しいしつけ方をすれば言うことを聞いてくれるようになります。
昔は犬に体罰を行うのは当たり前でしたが、現在は違います。
一時的に言うことを聞くようにはなりますが、長い目でみると全く無意味です。
正しい知識を身につけるようにしましょう。
まとめ
犬の叱り方にはいろいろありますが、やってはいけない叱り方を知っておくことも大切です。
また性格に合わせて叱り方を少し変えてみると効果がでやすくなるでしょう。
犬も人間と同じように様々な性格があるので、どの場合にどういった叱り方をするのか考えてみましょう。