犬は散らかった場所が好き!?
私は潔癖症なので常にキレイでなければ嫌なのですが、愛犬たちはそうでもないようです。部屋を散らかすことはしませんが、自分の居場所や寝床はよく散らかします。
たった今キレイにお手入れをしてあげたばかりなのに、もう散らかってる、なんてこともよくあります。犬は散らかった場所が好きだとされているようなのですが、なぜわざわざ散らかった場所を好むのでしょうか。
犬が散らかった場所を好む理由
犬は見通しの良い場所が苦手
犬は本能的に見通しの良い場所を苦手としているようです。恐らく野生で暮らしていた頃の名残なのだと思います。
見通しの良い場所にいては敵から丸見えですし、すぐに襲われてしまうでしょう。犬が野生で暮らしていた頃は、狭い巣穴で生活をしていたようで、小さな狭い場所に身を隠していると安心するようなのです。
このようなことから、スッキリとしてキレイな場所よりも、雑然として散らかっている場所の方が好き、安心できるということなのではないでしょうか。
私の愛犬の男の子は、自分の寝床に、ブランケットやおもちゃ、クッションなどをたくさん運び入れ、ギュウギュウになりながら眠ることがあります。
邪魔くさいだろうし、カラダも痛いだろうし、狭いだろうからと取り出してあげるのですが、それでもまた運び入れて眠るんです。そうやって散らかった場所で眠ることで安心感を得ているのかもしれません。
自分や飼い主さんのニオイがするものを集める
寝床に自分のものだけではなく、飼い主さんのものを集める犬がいますよね。特に靴下やスリッパを寝床に隠し持っていることが多いようです。
なぜ足のニオイのついたものを寝床に運びたがるのでしょうか。犬は、自分や飼い主さんのニオイが染みついたものを、周りに置くことで安心感を得ているようです。
寝床だけではなくソファーの上やよく過ごす部屋などに、物を持ってきて散らかすのは、自分や飼い主さんのニオイが染みついたものを置くことで、安心して過ごせる空間作りをしているのではないでしょうか。
散らかった場所を好む犬のためのお部屋作り
愛犬が散らかった場所を好むからといって、家中を散らかされては困りますよね。そうなってしまわないようにするためには、愛犬だけのスペースを作ってあげることが必要です。
ケージがあると良いのですが、部屋で自由にさせている場合も、どこかに愛犬用の小さなスペースを用意してあげます。犬が好む「狭くて薄暗くて身を隠すことができるスペース」であると良いと思います。
狭くて薄暗く、身を隠すことができるタイプの、ドームベッドを用意してあげてはいかがでしょうか。私は寛ぎやすいように、いろんなタイプのベッドを用意していますが、ドームベッドの入り口にはカーテンをつけてあげています。お散歩の後や食事の後はドームベッドの中に入ってお手入れをしているようですが、一人でゆっくり過ごしたい時間なのかもしれません。
散らかっているのは好きだけど、汚いのはイヤ!?
散らかっている場所を好む犬ですが、決して汚い場所が平気だというわけではありません。「散らかっている」のと「汚い」のとは大きく違うのです。
子犬や老犬ではない、若い犬の中にも寝床で粗相をしてしまうことはありますが、犬は本能的に自分の寝床で排泄をすることはありません。
これもまた野生で暮らしていた頃の名残だと思うのですが、寝床に排泄してしまってはニオイで自分の居場所を敵に知らせてしまうことになってしまうからです。散らかすことはあっても、排泄によって汚くしてしまうことはほとんどないのではないでしょうか。
しかし、飼い主さんの使用済みの靴下や下着や枕カバーのニオイが好きな犬は多いようです。カラダをスリスリさせて喜ぶ犬もいるようなのですが、思わず「汚いからやめなさい!」と叫んでしまいそうですよね。
確かに汚いかもしれませんが、犬にとっては大好きな飼い主さんのニオイが染みついたお気に入りのものなのかもしれません。
まとめ
犬が散らかった場所を好む理由は、「本能的に見通しの良い場所を苦手としているから」、というのが最も有力な説なのではないでしょうか。
うちの愛犬たちで考えてみると、散らかった場所を好む男の子と特に散らかった場所を好むわけではない女の子がいます。散らかった場所が苦手な潔癖症の犬もいるのかもしれません。