犬の散歩を人ごみの中でするリスク
犬を人混みの中へ連れて行くことには、とても大きなリスクが伴います。
人混みの中を、リードを引いてお散歩をさせることはもちろん危険を伴うのですが、たとえ犬を抱っこして歩いていたとしても、リスクが伴うことがあります。
犬の散歩を人混みの中で行うことにはどのようなリスクが伴うのか、一緒に考えてみましょう。
犬の散歩を人ごみの中でするリスク①「蹴飛ばされてしまう」
夏祭りに出かけた際に、私が実際に見た光景をお話します。
出店が立ち並び、たくさんの人が行き交っていました。
向かいからトイプードルを二匹連れた女性が歩いてきました。
大丈夫かな?と不安な気持ちで見ていたのですが、案の定、走ってやってきた小学生くらいの男の子によって、一匹のトイプードルが蹴飛ばされてしまったのです。
「キャンッ!」と鳴き声をあげ、とても驚いた様子で怯えていました。
人混みの中だったので、男の子にはトイプードルの存在が見えていなかったのだと思います。
大人たちも出店の商品を見ながら、話しながら歩いています。足元なんて全く気にしていません。目線を下に向けなければ見えないほど、小さな犬の存在には気づくことが難しいのです。
犬の散歩を人ごみの中でするリスク②「興奮して逃げ出してしまう」
人混みの中を歩いていたことで、不安や恐怖やストレスを感じ、興奮し、急に走り出してしまう犬がいます。
いつも大人しい愛犬が、興奮して急に走り出してしまうなんて飼い主さんは考えていません。
ですから、犬が急に走り出してしまったことで、握っていたリードを手放してしまい、犬は逃げ出してしまいます。
そんな光景を私は何度も見かけたことがあります。
「〇〇ちゃん!〇〇ちゃん!」と飼い主さんは必死に叫んで呼び戻そうとしますが、犬は戻ってきません。興奮しているため、パニックを起こしてしまったのでしょう。
犬の散歩を人ごみの中でするリスク③「愛犬を落としてしまう」
人混みの中を飼い主さんに抱っこされたチワワがいました。
突然、人間でも驚いてしまうような大きな音がし、チワワは驚き興奮し、暴れ出しました。
あまりにも暴れてしまったため、飼い主さんの腕からチワワは落ちてしまいました。
すぐに一緒にいた他の家族に抱かれていましたが、そのまま逃げだしていたかもしれませんし、大ケガに繋がっていたかもしれません。
犬の散歩を人ごみの中でするリスク④「他人に危害を加える」
興奮した犬が、他人に危害を加えてしまったという話はよく耳にしますよね。
人混みの中を歩くのであれば、他人との距離も近いでしょうし、カラダが触れ合うこともあると思います。
人混みの中で興奮し、パニックになり、近づいてきた他人に恐怖を感じ、思わず噛んでしまうことがあるかもしれません。
犬にとって人間はとても大きな存在です。
人間に車が近づいてくるような迫力があるのではないかと思います。
ただすれ違うだけなのですが、それが犬にとっては恐怖に感じてしまい、危害を加えてしまうこともあるのではないでしょうか。
犬の散歩を人ごみの中でするリスク⑤「危害を加えられてしまう」
はじめに、足元にいた犬の存在に気づかずに蹴飛ばされてしまった、というお話をしたのですが、そういった事故ではなく、意図的に愛犬に危害を加えられてしまう可能性も考えることができます。
人混みの中、一匹の中型犬が柱に繋がれていました。
後から分かったのですが、飼い主さんがトイレへ行っている間、その場で待っていたようです。
なぜこんなところに繋がれているんだろう?と様子を見守っていたのですが、そこへ中学生くらいの男の子4人が近づいてきました。
すると、何と、犬に向かってエアガンの玉を打ってきたのです。
祭りの会場だったので、出店で売られていたのかもしれません。
戻ってきた飼い主さんに見たことをお伝えしたのですが、とても驚いた様子でした。
犬にケガはないようでしたが、「置いていってごめんな~」と涙目になりながら謝る飼い主さんを見て、もう二度と人混みに置いていくことはないだろうと感じました。
まとめ
犬が苦手な人もいます。犬が大嫌いな人もいます。
犬連れOKの場所であったとしても、公共の場所であり人混みの中である場合には、犬を連れていることで冷たい目で睨まれることもあります。
汚い言葉をかけられることもあります。
自分自身も気分が良くありませんが、何より愛犬に申し訳なく思います。
犬は人間の気持ちを読み取り理解します。
言葉はわからなくても、表情や声のトーンなどから理解することができます。
愛犬に嫌な思いをさせてまで、人混みの中へ連れて行く必要はないと思います。
お祭りや花火大会や初詣など、愛犬と一緒に楽しみたい気持ちはわかります。
愛犬だって大切な家族の一員です。
だからこそ、愛犬にとって安全で安心できる場所でお散歩させてあげてほしいなと思います。