犬をひとりぼっちにさせてばかりいると…
犬は人と遊んだり、構ってもらったりするのが好きな、愛らしい動物です。
そして、何より飼い主さんのことが大好き!
犬は私たち飼い主のよき理解者であり、大事な友人であり、どんなことがあっても信じてくれるかけがえのない家族です。それなのに…。
犬と過ごすのは、ご飯やトイレの掃除など、必要最低限の時間だけ。
一緒に遊ぶことも、構うこともせずに、犬をひとりぼっちにしてばかりいたら…。
犬は、どんな行動を起こすようになると思いますか?
そこで今回は、犬をひとりぼっちにするリスクをご紹介します。
孤独を感じた犬は「問題行動」を起こすようになる!
ひとりぼっちにされた犬は、寂しさを感じて問題行動を起こすようになります。
問題行動はストレスの表れでもあるので、単に叱るだけでは意味がありません。
犬が問題行動を起こす原因は、ひとりぼっちにさせてばかりいるためだと、自覚することが必要です。
それでは、ひとりぼっちにさせられている犬が起こす、問題行動について見ていきましょう。
攻撃行動
犬をひとりぼっちにすることで、人間やほかの犬に対して攻撃的になることがあります。
例えば、
- うなる
- 吠えかかる
- 歯をむき出しにする
- 噛む
といった行動を攻撃行動といいます。
攻撃行動は、犬を怒鳴ったり、手を上げたりするなどの、飼い主の間違った行動によって拍車がかかります。
不安行動
不安行動とは、特定の物や音に過敏に反応したり、極度に怯えたりすることをいいます。
じつは、先ほど説明した攻撃行動は、この不安行動から発生しているのです。
ひとりぼっちの寂しさから不安を感じた犬は、ドアを引っかいたり、物を壊したり、トイレではない場所に排泄したりするようになります。
そのほか、食欲減退や唾液の増加、体の同じ箇所をなめ続ける、同じところをぐるぐる歩き回るといった行動をとることもあります。
要求行動
要求行動とは、飼い主に対して催促したり、吠えて従わそうとしたりすることです。
また、飛びかかったり、まとわりついたりして要求に応えさせようとする犬もいます。
中には飼い主の注目を引くために、足の怪我が治ってもなお、飼い主がいるときだけ足を引きずって歩く犬もいるそうです。
要求行動というと大げさに聞こえますが、飼い主がご飯を食べているときに、腕に手をかけてきたり、机に手をかけたりするのも要求行動のひとつです。
一口欲しいと吠える犬にご飯を与えていると、利口な犬は吠えたらご飯がもらえると理解します。こうした要求をやめさせたいなら、犬の要求を無視し続け、一貫した態度をとる必要があります。
その他の問題行動
上記の問題行動以外にも、食糞や過度の狩猟行動といった問題行動もあります。
散歩中の拾い食いも、その他の問題行動のひとつだと考えられます。
まとめ
犬をひとりぼっちにするリスクをご紹介しました。いかがでしたか?
仕事や家事で忙しいときは、つい犬を長時間留守番させたり、ひとりぼっちにさせてしまったりすることもあるかもしれません。
しかし、元々犬は群れで暮らす動物なので、そうした状況には慣れていません。
ひとりぼっちの不安や寂しさを感じることは、犬にとって大きなストレスになるのです。
犬の問題行動には、必ず原因があります。
それは環境によるストレスかもしれませんし、何らかの嫌な記憶がトラウマとなっているのかもしれません。
犬が問題行動を引き起こすようになってしまった場合は、叱りつけるのではなく原因を探ることがポイントになります。
私たちが寂しさを感じるように、犬も寂しさを感じます。
犬の寂しさを取り除けるのは、犬と暮らす私たち飼い主だけなのです。
そして、寂しさを問題行動という形で表現する犬を救えるのも、私たち飼い主しかいないのです。