犬をワザと驚かせるリスク①「信頼関係を崩してしまう」
信頼関係を築いている途中なのであれば、ワザと驚かされたことによって犬は人に対して不信感を持ち、人を信頼することができなくなってしまうかもしれません。飼い主さんを信じることができず、いつも不安や恐怖やストレスを感じながら過ごさなければならないなんて可哀想ですよね。
これまでにしっかり信頼関係を築き上げてきたのであれば、ワザと驚かされたことによって信頼関係を失ってしまうかもしれません。愛犬と飼い主さんとの信頼関係の深さはそれぞれにあると思いますが、何度も何度もワザと驚かされているうちに、大好きな飼い主さんであっても信頼することができなくなってしまうでしょう。一度失ってしまった信頼関係はなかなか取り戻すことができません。飼い主さんの言うことを何も聞いてくれなくなってしまうかもしれません。
犬をワザと驚かせるリスク②「嫌なことをする人だと認識されてしまう」
ワザと驚かされたことによって“この人は嫌なことをする人だ”と認識し、その人にだけ明らかに違う態度をするようになってしまうかもしれません。たとえば、家族の中でその人だけを避けたり、言うことを聞かなかったり、威嚇したり。また驚かされてしまうのではないかという警戒心から、ちょっとしたことで噛みついてくることもあるかもしれません。また驚かされてしまうのではないかという不安から、常にビクビクと怯えてしまう犬もいるかもしれません。
犬をワザと驚かせるリスク③「ストレスによって病気を発症してしまう」
ワザと驚かされたことによってストレスを感じ続けると、そのストレスが原因で何等かの病気を発症してしまうかもしれません。ココロもカラダも疲れてしまい、精神疾患によって問題行動を起こすようになることも考えられます。自分自身の手足や尻尾を噛むなどの自傷行為の原因にもなりかねません。症状はみられなくても、犬のココロとカラダに大きな影響を及ぼし、深く傷つけてしまっているかもしれません。
犬をワザと驚かせるリスク④「飛び出してしまう・脱走してしまう」
花火や雷の音、地震などに驚いて脱走してしまったという話をよく耳にしますよね。ワザと驚かされたことによって脱走してしまったり、車道に飛び出して事故に遭ってしまったり、二度と愛犬に会えなくなってしまうことがあるかもしれません。
犬をワザと驚かせるリスク⑤「興奮しやすくなってしまう」
また驚かされてしまうのではないかと常に不安に感じ、落ち着かず、興奮しやすい状態になってしまうことがあります。飼い主さんにワザと驚かされたことで興奮しやすい状態になっているのであれば、飼い主さんがどんなに落ち着かせようとしても落ち着けるはずがありませんよね。
犬をワザと驚かせるリスク⑥「ケガをしてしまう」
たとえば、犬がローテーブルの下で寛いでいるところをワザと驚かされたら、飛び上がって起きると思います。テーブルに頭を強打し、ケガをしてしまたり、脳震盪を引き起こしてしまうかもしれません。脳への強い衝撃によって、麻痺や障害などの後遺症の原因になってしまうことも考えられます。
まとめ
犬をワザと驚かせるという方法でしつけをするという飼い主さんもいらっしゃるようです。無駄吠えが多く、吠えた瞬間にワザと驚かせることによって無駄吠えをなくす、といた方法があるようなのです。たとえば、大声をあげるとか、笛を鳴らすとか、犬が苦手な大きな音を出すことでワザと驚かせるのだそうです。そういった方法で本当に根本的な解決となるのかとても疑問です。リスクを考えると、良いしつけとは決して言えないですよね。私たち人間だってワザと驚かされて良い気持ちはしませんし、同じことを愛犬や他の犬にしようとは思わないはずです。犬をワザと驚かせるのはやめましょう。