飼い主と犬の間には正しい信頼関係が必要
今回は愛犬をダメ犬に育ててしまうダメな飼い主の特徴をご紹介していきますが、その前に犬と飼い主との間には必ず必要なある事があります。それが信頼関係です。
犬は元々集団生活をしていた動物です。群れの中で信頼されているリーダーに従い、皆で行動することこそが当たり前であり、そのように行動することで安心感を得ています。そのため、人間と暮らすようになった今でも飼い主をリーダーと認識し、信頼し、従いつつ暮らすことで安心感を得ることができます。
日々の愛犬の暮らしに安心と幸せを与えてあげるには、飼い主が愛犬から「信頼できるリーダー」として認められていることが必要不可欠です。犬にとって良い飼い主はこの信頼関係が正しく築けています。
しかし、この信頼関係を間違ってはき違えないよう注意してください。犬に好かれたいという一心で甘やかすことは信頼関係構築に繋がりません。むしろ格下として認識されてしまうため、飼い主にとっても犬にとっても悪影響を与えてしまいます。この点をしっかり理解しておきましょう。
ダメ犬に育ててしまう飼い主の特徴
犬と飼い主の間には正しい信頼関係が必要であるという話を理解した上で、どのような飼い主が犬をダメ犬に育ててしまうのか、その特徴を確認していきましょう。もし「当てはまってる」と感じた方は、今すぐにその行動を改めてください。
1.犬の要求にすべて応えてしまう
「愛犬の機嫌を損ねたくない」「愛犬に好かれたい」あるいは「可愛い愛犬を見ているとつい…」という思いから、愛犬からの要求を毎回すべて受け入れてしまうという飼い主さんがいますが、これはNGです。
「構って~」と甘えたように愛犬が要求してきた際、いくら飼い主側が忙しくても「はいはい」と毎回応えてしまっては、犬は「この人は僕の言うことを何でも聞いてくれる」と勘違いしてしまいます。たしかに嫌われはしませんが、リーダーとして認めてもらえませんし、格下と見なされてしまう恐れがあります。
だからといってまったく要求に応えてはいけないということではありません。飼い主が忙しいときは飼い主のペースに合わせ、用事が終わった後に「遊ぶ?」などと声をかけ、愛犬との時間を作れば良いのです。基本的に愛犬のペースにすべて合わせるのではなく、飼い主のペースに合わせることが大切です。
2.悪い事をしても正しく叱らない
まだしつけが終わっていない子犬期の頃は、何かと失敗をしてしまったり、いたずらをしてしまったりと放っておくと後々問題行動に繋がる状況が多いです。飼い主として正しく叱り、しつけすることができれば問題ありませんが、「可哀想だから」と悪い事をしても叱らない飼い主はいけません。
叱らなければ、犬は悪い事・してはいけないことを認識することができませんし、そうなれば成犬になっても同じ事を繰り返すのは当たり前です。それを「問題行動ばかりするダメ犬」と言いますが、これは子犬期、あるいは家に来たばかりの時にしっかりとしつけをしなかった飼い主の責任です。
悪い事をしてしまった際は、イタズラ箇所を指さし、低い声でアイコンタクトを取りながら「ダメ」としっかり伝えましょう。1回では理解されませんが、何度も繰り返すうちに「悪い事」という意識が芽生えるようになります。他にも場合によっては一定時間(15~30分)無視をするという方法も1つの手段です。
3.犬の主導で行われる散歩を容認
皆さんは愛犬と散歩する際、飼い主主導で行っていますか?もしも愛犬主導で飼い主が引っ張られるようにして散歩をしているのであれば、これも問題視する必要があります。
散歩は犬と飼い主の上下関係がハッキリ見える場でもあります。愛犬が足早に引っ張るようにして歩いてしまったり、いつまでも立ち止まり先に進まないと言うことがあっても、飼い主の「行こう」や「待て」という言葉にしっかり反応し、飼い主主導の散歩に戻れるのであれば問題ありません。なぜならば、しっかりと飼い主の指示に従えているからです。
しかし、まったく聞く耳を持たず、アイコンタクトすらしないようであれば、犬の方が「自分が飼い主を散歩させている」「俺についてこい!」と思っている恐れがあります。これでは上下関係が逆転していると言っても過言ではありません。
飼い主の指示が聞けない、自分が上であると勘違いしてしまうと、犬は問題行動を起こしやすくなり、「ダメ犬」として認識されてしまいます。このように日々の飼い主の行動に原因がある場合は、少しずつ改善していくことで、ダメ犬卒業も可能ですよ!
4.感情によって態度を変える
ここまで見てきてもわかるとおり、犬がダメ犬になってしまう原因として、飼い主の日々の接し方や行動によって飼い主を信頼していない、むしろ自分の方が上であると勘違いしてしまっているケースが非常に多いです。
犬は信頼できるリーダーに対し、常に冷静でぶれない指示を求めます。そのため、飼い主側の都合によるその場その場の感情で、犬に対する態度を変えることもNG行動に含まれます。
「先ほどまでは機嫌が良かったのに、今近付いたら急に怒鳴られた」なんてことがあれば、人間であっても理不尽に感じますし、「この人は信頼できないな」と思いますよね。犬も同じように感じます。
信頼できなければ、頼れるリーダーが存在しないことになりますので、犬は集団心理として「自分がしっかりしなければ」「自分がリーダーとして上に立たなければ」と考えます。その結果、自分勝手な問題行動を起こす「ダメ犬」として認識されがちなのです。
しかし、何度も言うようにこの一連のダメ犬行動は、ダメな飼い主の特徴から引き起こされているものです。飼い主がしっかり信頼してもらうことができれば、少しずつ問題行動は改善されますよ!
まとめ
いかがでしたでしょうか。このように犬に信頼されることこそが飼い主と犬の正しい関係を築くために最も重要な事です。「ダメ犬」と言われる犬は飼い主に原因があることがほとんどですので、まずは自らの行動や接し方を見直してみましょう。