「ダメ犬」「悪い犬」と言われる理由
テレビや雑誌などで企画される犬のしつけ特集などで「ダメ犬を1週間で直す!」などというものは少なくないと思います。犬に興味のあるっ人なら一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?そういった影響もあり「ダメ犬」や「悪い犬」というフレーズが広まり、飼い主の言うことを聞かない犬やパワフルでやんちゃな犬を「ダメ犬」と呼ぶ人が出てきました。特に吠えて騒いだり、飼い主に噛みついたりする犬やパワフルに走り回ったり他の犬に飛びかかって遊ぼうとする犬などに対してもそのようにいうことがありますが、これにはやや語弊があると思います。
本当に「ダメ」なのは飼い主!?
「ダメ犬」と言われてしまう原因の多くは、犬本来の行動であり決して悪いことではないからです。それが人に迷惑をかけたり、飼い主の手間となる行動であるが故、「ダメ」とされてしまうのです。しかしそれはその行動を制御するだけのしつけができていないだけ。つまり、しつけができておらず、コントロールできていない飼い主自身にも問題の原因があるということなのです。「ダメ」な行動をしてしまうのは犬だけの責任ではないので、「ダメ犬」という言葉でまとめて片づけてしまうのはおかしいと思います。
また、散歩や飼育をする上でのマナーを飼い主が守らずに近所の人などに迷惑をかけてしまうことなどから犬のことも悪く言われてしまうことがあります。公園でのお散歩で「うちの子は大丈夫だから」とノーリードにして遊ばせていたり、排せつ物の処理を行わなかったり、他の人や犬に迷惑をかけてもきちんと対応しなかったりすることで飼い主がよくない印象を持たれるとその飼い犬に対しての印象も悪くなりやすいので注意しましょう。
はじめから「いい子」の犬はいない
犬にはそれぞれ個性があり、性格はもちろん物覚えの良さなどにも個体差があるのは確かだと思います。しかし、生まれた時から飼い主が望むような「いい子」と言われるような犬というのはほとんどいません。それと同じように生まれつき「悪い子」というのもほとんどいないと考えられます。しつけがなかなかうまくいかなかったり、いたずらをくり返したりすると「うちの子はバカ」「うちの子はダメ犬だから」などと言う人もいますが、そういったレッテルを貼って諦めてしまったりするのはやめましょう。そういった気持ちは犬にも伝わりますし、そこで諦めてしまってはいたずらや問題行動は悪化する可能性が高いと思います。飼い主が望むような犬になって欲しいのであれば、犬の個性を認めて受け入れながら地道にいい関わり、しつけを行っていきましょう。
犬も飼い主も一緒に成長しよう
吠えるや噛む、走るなど犬が本来取る自然な行動が、タイミングや場所など人にとって望ましくないと思われる時に起こると飼い主は困ってしまうことでしょう。世間ではそういった行動を取る犬を「ダメ犬」と呼ぶことがありますが、それは少し違うと思います。人間と共生する上でよくないと思われる行動については、その犬の飼い主がしっかりとしつけをして対応していく必要があります。犬がどう育つか、どんな犬になるかは飼い主の育て方や環境が非常に大きく影響します。自分の大切な愛犬を「ダメ犬」と思ったり、そう呼ばれてしまったりすることがないように飼い主も愛犬と一緒に素敵なドッグオーナーとして成長していきましょう!