肉球って何?
犬だけに限らず、様々な動物に存在している肉球ですが、そもそも肉球は何だろうと考える方も少なくないかもしれません。
肉球というものは、簡単に言えば「人間のマメがそのまま固くなったもの」というイメージが1番わかりやすいかと思います。
細かくお伝えすると、皮膚の最外層という部分が厚くなっています。そして、ハニカム構造という機能があり、衝撃を和らげてくれる存在です。だから犬は砂利道でも走れるのかもしれないですね。
肉球ってどこまでが肉球?
真ん中のぷにぷにしている部分だけが肉球だと考えてる方、実はそれは間違いです。
なんと肉球にはなんと骨があり、血管や汗腺等の結合によって構成されているのです。
- 掌球
- 指球
- 足底球
- 手根球
- 趾球
このように肉球には上記の種類が5つもあります。「前足で」1番広い面積を持つ掌球。5本の指についている小さな指球。「後ろ足」で1番広い面積を持つ足底球。手首にあたる部分にある細長く固い手根球。そして、指のところにある小さな4つの趾球。
肉球といえど、実はこれだけ呼び名が違い、それぞれに違う肉球なのです。
最初から肉球って硬いの?
実は肉球は最初から硬いわけではありません。人間の赤ちゃんの皮膚がもちもちふわふわのように、犬の皮膚も柔らかく、肉球も同様にイメージ通りのフニャフニャの肉球なのです。成長していくにつれ、歩いたり走ったりできるようになり、更には屋内屋外関係なく走り回ります。そうしている内に皮膚はどんどん丈夫になり、厚くなり、硬くなっていくのです。
犬の肉球はどんな役割?
私たち人間からすると、犬の肉球はぷにぷにしていて何とも言えない魅力があります。飼い主さんの中には、肉球を触りたくてしょうがない、なんて方もいるのではないでしょうか。そこでまず、肉球は何故あるのか、一体犬にとってどんな役割を担っているのか、肉球の基本をここで知っておきましょう。
- 足音を消す為
- 足への衝撃を緩和する為
- 地面の状態を確認する為
これらの理由が考えられています。
足音を消す為にある肉球
元々は野生で過ごし、食糧は狩る日々を送っていた犬。狙うと決めた獲物に忍び寄る為には、自分の足音がいかに消せるかがとても重要になります。その際、この肉球が足音をうまく消す役割を担っていたわけです。
足への衝撃を緩和する為にある肉球
また、お散歩コースのように綺麗な道でなく、通る道、森、林、全てが舗装されていないとなれば、歩いたり走ったりするだけで足への負担はとても大きいと考えられます。そこで、それらの衝撃を少しでも緩和し、野生の中でも生きられるよう、肉球は成長してきたのです。
地面の状態を確認する為にある肉球
先ほどの理由と同じように、舗装されていない道では、下に何があるかわかりません。他の動物に仕掛けられた罠等もあったかもしれません。肉球は厚いと言えど皮膚です。人と同じように、切れたり、腫れたり、傷付いた際は何かしらの症状が発生するのです。その為にも、肉球は地面の状態がなるべく分かるように沢山の種類があるのではないか、とも考えられています。
また、足の指先の部分の毛が少し長いのは、犬にとってレーダーのような役割だと言われています。
最後に
普段私たちの可愛い対象になっている犬の肉球ですが、実は犬達にとっては、大昔から、生きていく為に必要不可欠な存在だったことがご理解いただけたでしょうか。
ただ、忘れてはいけないのことが一つあります。それは「乾燥」です。肉球は冒頭でもお伝えした通り、皮膚が厚くなったものです。つまり、傷付くことだってあります。切れたりもします。人間と同じです。その為、私達人間のように靴を履かない彼等は、知らない間に傷付けている可能性があります。どうぞお散歩の際には道を選んで歩くようにしてあげましょう。そして、肉球を大切にしてあげましょう。