犬とのキスが孕んでいる5つのリスク

犬とのキスが孕んでいる5つのリスク

愛犬が可愛すぎて思わずキスを沢山していませんか?犬とキスをする事で感染症になってしまい、時には命を無くしてしまうというリスクもあります。今回は、キスで感染する5つの感染症をご紹介します。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

犬とキスをすると感染症になる?

犬とキスをする男性

動物と密接になりすぎる危険性

昔に比べて近年のペットとの関係はより濃厚になり、室内で飼うのが当たり前となりつつあります。
ベッドで一緒に寝たり、キスをしたり等のスキンシップを沢山すると思います。犬と親密になるのはとても良い事ですが、時には親密になる事で感染症にかかるリスクがあるという事を知っておきましょう。

動物由来感染症

別の呼び方として、『人畜共通感染症』『ズーノーシス』といったものがあります。脊椎動物同士で感染して感染症になってしまうという事です。
つまり、人間と犬がスキンシップをしたり、同じベッドで寝ていたりする事で感染症にかかってしまう可能性があるという事ですね。
あまり気にする人はいないのですが、犬は口の中や体に沢山の細菌を持っています。犬とキスをしたり、体を舐められる事により感染症になってしまう場合があります。では、どのような感染症があるのでしょうか。

キスをする事で感染する可能性がある5つのリスク

見つめる犬

1.歯周病

人間の病気でも有名な歯周病は犬からも感染してしまいます。意外と歯周病になっても気づく人は少なく、酷くなってから歯周病に気づくという事が多いようです。
歯周病になると歯茎が腫れたり、悪化すると歯が抜け落ちたり、あごの骨が解けたりしてしまいます。また、様々な病気と密接な関係にあると言われている怖い病気なので注意が必要です。

2.パスツレラ症

多くの犬の口の中にいる病原菌です。キスから感染症になった場合は、主に気管支炎や副鼻腔炎といった症状になってしまいます。
抗生物質で治るのですが重症になると命の危険もある怖い感染症です。

3.犬回虫症(トキソカラ症)

犬は自分のお尻周りを舐めたりしますよね。犬の体の中に回虫という寄生虫がいた場合、お尻周りにあった回虫の卵を舐めている事になります。その状態でキスをしてしまっている可能性があります。人の体に感染してしまうと、喘息や肺炎、てんかんや発作。目に侵入されると視覚障害といった症状になる事があります。

4.カプノサイトファーガカニモルサス症

主に犬に噛まれた時などに感染する可能性がある感染症です。人が疲れていたり免疫力が低下している時に、キスや傷口を舐められた場合も注意が必要です。
感染すると頭痛、腹痛、嘔吐、発熱等の症状がみられ、酷くなると命を失うケースもあります。

5.胃がんに関係する細菌

犬の口腔内にいる『ヘリコバクター・ハイルマニイ』という細菌もキスによって、人の体内へ入り込みます。この細菌は胃がんと密接な関係にあるようです。
胃がんといえば、『ピロリ菌』が有名なのですが、この『ピロリ菌』よりも感染率が高く、危険度が高い細菌と言われています。

感染症への対策

みつめる犬

普段の生活で出来る対策

定期的にワクチンをする事で多くの感染症を防ぐことができます。また、感染症にかかってしまうリスクを減らすには、日頃からの対策も必要となります。
キスをしたり舐められた後は、水や石鹸などでちゃんと洗うようにしましょう。体にある傷口を舐められた場合は、特に注意が必要ですのですぐに石鹸で洗ったり消毒をしましょう。
犬のおしっこやフンは感染する原因になりますので、すぐに取り除いていつも清潔な環境にすることもお忘れなく。

体調不良の原因がハッキリしない場合は感染症を疑う

なんだか体調が悪いんだけど、病院にいってもハッキリ原因が分からなかった。という時は、感染症を疑ってみる事をおススメします。
病院では大体の場合、犬からの感染症を原因とした症状を想定していないところが多いと思います。感染症には初期症状に風邪とよく似た症状のものもありますので、とても厄介だったりします。
普段から犬とキス等のスキンシップを多くしているのでしたら、犬から感染しているかもしれないと医者に前もって知らせる事で、分かりやすかったりします。

まとめ

犬とキスをしようとしている人

命に関わる感染症もありますが、ワクチンや普段から対策を取ることで感染するリスクを大幅に減らすことが出来ます。愛犬と親密な関係でいながらも、適度な距離感を保つ事を心がけて日頃から気をつけるようにしましょう。

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