犬の耳の形の名称、どれくらいご存知ですか?
大きく張り出している部分は耳翼(じよく)や耳介(じかい)と呼ばれており、軟骨が皮膚によって覆われています。
犬の耳は、その軟骨によって形成されており、耳の根本にある小さなたくさんの筋肉によって動かすことができます。
私たち人間は耳を自由自在に動かすことはできませんが、犬の耳はよく動き、耳の動きから犬の気持ちを読むこともできますよね。
また、耳の中には細かい血管がたくさんあり、熱を放出するための大事な器官でもあります。
みなさんがよく知る犬の耳の形と言えば、立耳や垂れ耳でしょうか。犬の耳の形は、じつはそれぞれ名称があり、種類も沢山あります。
犬の耳の形と名称
- バタフライイヤー
- チューリップイヤー
- バットイヤー
- ボタンイヤー
- セミプリックイヤー
- ローズイヤー
- ドロップイヤー
- プリックイヤー
立耳のことはプリックイヤーと言い、代表的な犬種は柴犬やジャーマンシェパードです。垂れ耳のことはドロップイヤーと言い、代表的な犬種はダックスフンドやトイプードルなどです。
今回はこの中から、「バタフライイヤー」について詳しくご紹介します。
バタフライイヤーって、どんな耳なの?
バタフライイヤーと聞いて、どんな犬の耳を想像されましたか?
「バタフライだから蝶々のような?」そう、その通りです。
バタフライとは蝶々のことですが、蝶々が羽を広げたような大きな耳を持つ犬種と言えば、パピヨンです。
パピヨンとはフランス語で蝶々のことを言いますが、バタフライイヤーはパピヨンの耳の形に用いられている名称なんです。
バタフライイヤーの特徴
まるで蝶々が羽を広げたような耳のことを、バタフライイヤーと言いますが、豊富な飾り毛を持つことが特徴です。
パピヨンの大きな耳と長い飾り毛はとても美しいですよね。飾り毛は毛玉になりやすいので、こまめなブラッシングやお手入れが必要です。
バタフライイヤーを持つ「パピヨン」って、どんな犬?
1500年頃に生み出されたとされているパピヨンは、スパニッシュ・ドワーフ・スパニエルとスピッツ系の犬種を先祖に持つとされています。16世紀の肖像画にも描かれており、貴族階級の人々から愛された犬種だったそうです。
また、パピヨンという名前はマリーアントワネットがつけたのではないかという説もあるようです。
性格
とにかく活発でよく動き回るため、室内では滑って転倒してしまわないよう工夫が必要です。とても賢く友好的ですが、怖がりで警戒心が強いという一面もあり、番犬として活躍することができるほどです。
健康面
耳の被毛に白が多く混じっていないこと、目の周りに白い毛がないこと、この2つに注意が必要であるとされています。この2つの特徴をミスカラーと言い、遺伝性の疾患がある可能性が高いのだそうです。
バタフライイヤーを持つ「ロシアントイテリア」って、どんな犬?
バタフライイヤーを持つ代表的な犬種にはロシアントイテリアもいます。見た目だけではチワワと間違えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。1900年の初頭に生み出されたとされており、基礎となった犬種はイングリッシュトイテリアであるとされています。
特徴
明るく活発な犬種なのですが、オスとメスで気質の差があるようです。被毛にはスムースタイプとロングヘアータイプがあります。スムースタイプは被毛に光沢があり、シングルコートです。ロングヘアータイプの被毛はウェーブがかかっており、3cm~5cmほどあります。
健康面
膝蓋骨脱臼と骨折、膀胱炎に注意が必要です。華奢なカラダからわかるように、脱臼や骨折しやすい犬種です。肥満になってしまわないよう、体重管理にも気をつけましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?パピヨンの耳の形はバタフライイヤーだと覚えて頂けたかと思いますが、ご存知の方はとても少ないようです。
うちの愛犬たちはプリックイヤー(立ち耳)なのですが、パピヨンと同じように耳に飾り毛を持つポメラニアンもプリックイヤーなんです。
みなさんの愛犬の耳がどんな名称なのか、ぜひチェックしてみてくださいね。