犬のトレーニングの必要性
社会とペット
近年までは社会とペットとの関係について積極的に論じられることは少なかったのです。適切な時期に適切な「教育」を受けていれば、「手に負えない」「大きくなり過ぎた」等の理由で愛護センターに引き渡され殺処分される犬たちのどれくらいの数が助かったのでしょうか。
街で見かける犬の種類の多さや犬の質、ドッグフードの普及率等のおかげで日本のペットブームをビジネスチャンスと捉えた多くの事業体が、海外から生体やフードの生産のノウハウなどを積極時に取り入れた結果です。
ペット文化
元々日本は犬を番犬として位置付けて来た結果、特別なトレーニングを必要としなかったことも大きく影響しています。
主として狩猟民族であるヨーロッパ諸国では犬を猟犬として利用する為に、特別な時には高度なトレーニングを必要としてきました。人とペットの関わり方など欧米先進国の「ペット文化」の取り入れが二の次にされた期間が長かったという指摘は正しかったのです。
飼育形態
日本におけるペットの飼育形態も大きく変化を遂げており「お座敷犬」として飼育される犬でさえ、社会との関わりを持つ機会が多くなりました。
積極的に外へ連れ出そうとしない家庭犬でさえ、予防接種やグルーミング、ペットホテル等の家庭を出て家族以外の人との接点を持つことにもなり、犬を連れてのレジャーやスポーツが盛んな時代、家庭よりもむしろ地域社会での適正行動をめざしたトレーニングが必要な時代に入ったのです。
ペットとの共生社会
「手がかからなければ良い」という個人的に満足する範囲ではなく、迷惑をかけずに人間社会に適応できる水準までの犬の能力を高めなければいけません。そのためにも、犬にトレーニングを行うことは生活における重要なファクターとなっています。
犬の習性を理解しよう!
犬をトレーニングするにあたっては、あらかじめ犬の心理や能力、性質を充分に飼い主が理解するところから始めなければなりません。
次に犬の本能行動は、わんちゃん達1匹1匹個人差は多少はありますが、全ての犬が持って生まれているものですので、下記の本能行動を上手く使いトレーニングをすることができます。
犬の持つ本能行動
- 飼い主より前へ出たがる
- 嫉妬心が強い(例えば他のわんちゃんを可愛がっている時)
- 走るものを追う
- 穴を掘る
- 所有欲が強い(例えばおもちゃを取ろうとすると怒る)
- 警戒心が強い
- 物を運ぶ(ケージや自分の巣にお気に入りのおもちゃなどを運んでくる)
これらは、社会適齢期(生後45〜90日間)までに飼い主やトレーナーによってコントロールされる事がなければ、子犬が併せ持っている人に対する親和性や服従性が失われて本能行動のみが増幅されてしまいます。やがて犬の行動すべてを支配するようになってしまいます。
犬の行動すべては利己的なものであって、犬は自分自身が不利になる事や不快を伴う行動を自発的には行いません。群れの中での行動は他を従属させる優位な立場にいるか、他に服従する劣位な立場に甘んじるかのどちらかです。
劣位におかれた犬
犬は終始服従に甘んじてるのではなくて、チャンスがあれば優位に転じようと機会を伺っていると考えた方がいいでしょう。犬のトレーニングは、彼らの本能による行動を制限することにより、人に対する親和性や服従性を引き出すためのものなのです。
まとめ
犬のトレーニングの必要性の理由は人間社会に対応する為に必要です。人や、他の犬に被害を加えれば飼い主の責任です。その為に犬の習性を知り、理解することが大切になります。
飼い主やトレーナーが犬の能力と可能性を信じて犬に接することによって初めて、犬もトレーナーや飼い主を信頼しトレーニングを受け入れるのです。
わんちゃんを飼う方、まず信頼される飼い主になるようわんちゃんと一緒に頑張ってください。初めてのことでなにもわからない、何処から始めれば良いの?という方はペットショップの店員さんに相談するのも良いですし、犬の幼稚園や保育園があるのでわんちゃんと一緒に通い学ぶのも一つの方法です。
わたしは4ヶ月前に2匹目のわんちゃんを飼い始めたのでまだまだトレーニング中です。やっとおすわりや、待て、ハイタッチができるようになりました。まだまだ問題行動はありますが根気よくトレーニングをしているので今わんちゃんとトレーニングを頑張っている方、わたしと一緒に頑張りましょう。