犬の年齢で変わる「悩みごと」
犬を飼う上で、様々な事に悩み、それを解決しながら一緒に暮らしていく事が求められます。
例えば、子犬ならではのお世話だったり、老犬ならではの介護が必要だったり、犬も年齢によって悩みごとが変わってきます。
『愛犬が年齢を重ねるごとに大きな悩みごとができるかもしれない』そんな不安もあるかもしれませんが、事前に考えておくと予防することができることもあると思いますし、対処しやすくなります。
今回は、犬の年齢別の悩みごとを、「離乳期」「幼犬期」「成犬期」「高齢犬期」の4つに分類してご紹介したいと思います。
離乳期(生まれてから~6ヶ月)の悩みごと
与える食事に悩む
生まれてから間もない子犬は内臓の機能が完全ではないため、消化不良や嘔吐をする子犬も多いようです。
食事を与える際には十分に注意し、消化不良や嘔吐が続く場合には、フードを消化の良いものに変えたり、ドライフードをお湯でふやかして与えたりしてみましょう。また、獣医さんやブリーダーさんに相談するなど、専門家の意見を聞く事も大切です。
フードを変えることで体調を悪くしてしまうこともあるため、変える際には獣医さんやブリーダーさんに相談するなどして、慎重に行いましょう。
混合ワクチンの悩み
生後80日から90日の頃に混合ワクチンの接種をしますが、「犬ジステンパー」というウイルス感染を予防する際、ショック症状を引き起こし、命に関わる危険があります。
混合ワクチンの接種によってショック症状を引き起こしてしまう犬もいますが、子犬はウイルスに感染する確率がとても高いですし、感染することも命に関わる危険なことです。
離乳期だけではなく、成犬になってからも混合ワクチンの接種で悩まれる飼い主さんは多いですが、ショック症状を引き起こしてしまっても、しっかり適切な対応をすることができる獣医さんを選んでいればそれほど心配する必要はないでしょう。
不安はあると思いますが、私も、子犬への混合ワクチンの接種は行った方が良いという考えです。
狂犬病予防の注射は義務ですが、混合ワクチンの接種は任意なので強制ではありません。
しつけに悩む
子犬のうちにしっかりしつけをしたいと考える飼い主さんがほとんどですが、甘噛み、本気噛み、トイレトレーニング、甘えで吠える・鳴くなど、たくさんのしつけの悩みが出てくると思います。
とくにトイレトレーニングはしっかり行っておきたいですよね。
老犬になると夜中に頻繁にトイレに行きたがることもありますし、トイレトレーニングを全くせずにお外でしかできない愛犬に対して、「子犬の頃にしつけておけば良かった」と後悔する飼い主さんも多いんです。
幼犬期(6ヶ月~1歳)の悩みごと
食事の切り替え時に悩む
犬は成長期を経て成犬になりますが、成長期である幼犬期には食事の与え方にも注意したいものです。
小型犬~中型犬の成長期は「1歳頃」まで、大型犬の成長期は「1歳半~2歳頃」までとされています。
ただし、成犬になる時期は、犬種によって異なっていたり、個体差があったりするのでその点を考慮して、食事の切り替えを判断する必要があります。
また、食事の回数は、生後2ヶ月から3ヶ月頃までは5回、生後4ヶ月から5ヶ月頃までは4回、生後6ヶ月から7ヶ月頃までは3回、生後8ヶ月以降は2回、このように与えることが理想だとされています。
とくに注意したいことは食べ過ぎによる肥満です。与えるフードの量が、適切なカロリーになっているか常に注意してあげましょう。
幼犬期特有の病気に悩む
幼犬期の犬は、まだまだ成長の途中で、カラダが完全ではありません。また、過食や運動不足によって肥満になりやすく、腰や背骨の病気になりやすい時期です。
また、手足が短く胴の長い犬種の場合、背中に負担がかかりやすく、腰や骨の病気になってしまいやすいので、特に注意が必要です。
成犬期(1歳~7歳)の悩みごと
口コミを参考に調べてみたところ、次のような悩みを抱えている飼い主さんが多いようです。
成長による体の悩み
- 抜け毛が多くなった
- ニオイがきつくなった
- 肥満になった…等
しつけに関する悩み
- お散歩中の問題行動
- お留守番の問題行動
- 落ち着きがない
- 無駄吠えするようになった…等
この中で特に多かったのは、「抜け毛」と「落ち着きがない」という悩みのようです。
抜け毛が多くなった
犬の体も成長が進み、抜け毛が増えるのも成犬期の特徴です。
口コミを参考に調べてみたのですが、
- 「抜け毛がないのでお手入れが楽ですよ」と言われたのに犬の毛が服につく
- こんなに抜け毛が多いとは予想していなかった
などと感じている飼い主さんがチラホラいらっしゃるようです。
ブリーダーさんやペットショップのスタッフさんによっては「抜け毛がありません」という表現をされる方もいらっしゃるようですが、抜け毛が全くない犬はいません。
中には、「月1回のトリミングに連れて行けば全く抜けないと思っていた」という飼い主さんもいらっしゃるようです。
たしかに、トイプードルやミニチュアシュナウザーなど「抜け毛が少ない」犬種ですがが、「全く抜けない」というわけではないので、抜け毛の対策は怠らないようにしましょう。
ちなみに、私の愛犬はポメラニアンと柴犬ミックスの二頭で、どちらとも抜け毛の多い犬種です。
毎日2回のブラッシングでほとんどの抜け毛を取り除くことができるので、普段の抜け毛で悩むことはあまりありません。ただ、換毛期には大量に抜けるのでお手入れは大変です。
落ち着きがない
この時期になると落ち着く子と落ち着かない子に分かれます。そのため、いつまでも落ち着かない愛犬が心配になってしまう飼い主さんも多いようです。とくに、「何歳になったら落ち着きますか?」と質問されている飼い主さんが多い印象です。
性格はわんちゃんごとに変わってきます。いつまでも落ち着かないからといって落ち込まずに、その子の性格を良く観察して、気長に付き合っていく事が大切です。
私の愛犬の場合ですが、5歳頃まではイタズラも多く、子供だなぁという印象でした。そして、6歳頃になってやっと、お姉さんやお兄さんになったなと感じました。
もうすぐ7歳を迎えますが、ゴミ箱に捨てたはずのお菓子の空袋をくわえたて逃げ回ったりするなど、イタズラはたまーにあるかなという程度です。
高齢犬期(7歳以上)の悩みごと
高齢期に入ると、
- 病気
- 介護
この2つで悩まれている飼い主さんが多いようです。
病気を予防するため、年に1回でも良いので、定期的な健康診断を受けさせてあげると良いでしょう。
加齢による病気の悩み
加齢と共に基礎代謝と体温が低下し、皮下脂肪が増加します。また、必要な摂取カロリーも減少します。
成犬期と同じ食事では、摂取カロリーが多くなってしまったり、摂取エネルギーが十分に消化されなくなってしまい、肥満や病気になりやすいので注意が必要です。
特に、次のような臓器は、高齢犬が病気になりやすいので注意が必要です。
- 心臓
- 肝臓
- 腎臓
- 関節
また、老化に伴い、体の一部に腫瘍ができることもあり、悪性の腫瘍であればガン化することもあります。定期健診や日頃のスキンシップなどで体の内部・外部をチェックしてあげましょう。
老犬介護の辛さと難しさに悩む
愛犬の老いた姿を見るのはとてもツライと思いますが、飼い主さんが必ず経験しなければならないことです。
- 家中を徘徊する
- 家中にお漏らしをする
- 何時間も鳴き続ける
- 自力で歩いたり立ち上がったりできなくなる
- 寝たきりになる
- ごはんを食べてくれない
この6つは私がとくにツライと感じたことです。
家中を徘徊するので、帰宅したときに椅子の間に入って抜け出せなくなり、その場でお漏らししてしまっていたことがあります。
サークルで囲っても身を乗り出して出て行ってしまうし、ケージに入れると暴れまわるし、ケガをしてしまわないかとても心配でした。
夜中に何時間も鳴き続けたり、お留守番の間もずっと鳴き続け、愛犬の事はもちろん心配ですが、同居している家族やご近所への迷惑になるということもつらかったです。
自力で歩いたり立ち上がったりできなくなり、寝たきりになったとき、起き上がろうとして大きな声をあげる姿はとても切なかったです。床ずれになってしまい、お留守番中に血だらけになっていたこともありました。
誰かに相談するのも1つの手です
犬と暮らす中で最も悩み、ツライのは介護だと思いますが、獣医さんや犬仲間に相談したり、SNSで相談するのもいいかもしれません。また、費用はかかりますが、ペットシッターさんにお手伝いしてもらうというのも良いと思います。
一人で抱え込まず、周りの人に助けてもらったり、専門サービスを利用してみたりしましょう。
まとめ
何か悩みごとができたとき、インターネットを使って検索することがあると思いますが、間違った情報もたくさんあり、適切な対処法ではないものもあります。
豊富な知識と経験を持った獣医さんに相談するのが私は最も良いと考えています。SNSなどで体験談を聞いてみるのも良いですね。