あなたの部屋は安全ですか?
室内で愛犬を飼っている皆さん、またはこれから室内で愛犬を飼おうと思っている皆さん、あなたの部屋は愛犬にとって安全ですか?
飼い主さんには快適で安全な部屋であっても、愛犬にもそうであるとは限りません。もしかすると、愛犬に病気やケガのリスクを負わせる危険な部屋であるかもしれないのです。
では、室内犬にとっての危険な部屋と安全な部屋にはどのような違いがあるのでしょうか?部屋の中のポイントごとにその違いを比べてみたいと思います。
エアコン
危険な部屋
犬は高温多湿が苦手ですので、夏場はエアコンによる温度と湿度の調整が必要になりますが、人と犬とでは快適な温度が違います。ですから、飼い主さんに合わせて温度設定がされた部屋は、愛犬には暑すぎて熱中症になる可能性があります。
また、最近のエアコンは人感センサーを使った省エネ機能を搭載したものがあり、人の動きを感知して自動で運転をコントロールしてくれます。しかし、犬にはセンサーが反応しない場合があります。
夏場に愛犬をお留守番させる際にエアコンをつけて出かけたものの、人感センサーが反応せずに冷房が停止してしまい、愛犬が熱中症になったという事例は少なくありません。
安全な部屋
犬種や年齢によって異なりますが、エアコンの設定温度は夏場は25℃前後、冬場は20℃前後を目安に設定すると犬は快適に過ごすことができます。湿度は50%前後をキープするようにします。
夏場に愛犬をお留守番させる際は、エアコンの人感センサーをオフにして、冷房が連続運転になるように設定して出かければ、熱中症のリスクを軽減できます。
床
危険な部屋
床が全面フローリングの部屋はツルツルして滑るので、愛犬の関節などに負担がかかります。また、じゅうたんやカーペットを敷いていても、毛足が長いものだと爪が引っかかりケガをする危険があります。
安全な部屋
愛犬が遊ぶスペースの床に毛足の短いじゅうたんやカーペットが敷かれていたり、ペット用ワックスなどで滑らない加工が施されていれば、愛犬は滑ることなく遊んだり走ったりできます。
観葉植物
危険な部屋
部屋のインテリアとして観葉植物を置く人は多いですが、犬が口にすると中毒を起こす危険な植物は少なくなく、観葉植物の中にも犬に有害なものがあります。
床やローテーブルの上など愛犬の届く場所に観葉植物が置かれた部屋は、愛犬が葉や茎を食べて中毒を起こす可能性があります。
安全な部屋
部屋に観葉植物を置かないのが一番です。もし置くのであれば、愛犬の届かない高い場所に置くか吊り下げ、さらに万が一のことを考えて、犬に安全な観葉植物を選ぶことで中毒を起こす危険を回避することができます。
ゴミ箱
危険な部屋
ゴミ箱に興味を示す犬は多く、フタのないゴミ箱が愛犬の届く場所に置いてあれば、愛犬がゴミをあさって食べてしてしまう可能性が高いです。
ゴミ箱の中には焼き鳥の串や爪楊枝、タバコの吸い殻など犬にとって有害なものが捨ててあることが多いので危険です。
安全な部屋
フタ付きで、倒れてもフタが開かないタイプのゴミ箱なら、愛犬がゴミを誤飲するのを防ぐことができます。
小物類
危険な部屋
薬、アクセサリー、クリップといった小物類は、床に落ちたままになっていることや、テーブルの上に置きっぱなしにしてしまいがちですが、愛犬が誤飲してしまう危険があります。
安全な部屋
誤飲しやすい小物類は引き出しにしまったり、ポーチにまとめて愛犬の届かない場所に置くなどしてきちんと保管しておくことが、愛犬の安全につながります。
電気コード
危険な部屋
電気コードが床にあると、愛犬が噛んでしまう恐れがあります。通電している状態で電気コードを噛めば感電する危険があり、愛犬の命に関わります。
安全な部屋
家具の後ろに電気コードを配置する、配線カバーをつけるなど愛犬が電気コードを噛めない工夫が施されていれば、感電事故を防ぐことができます。
キッチンの出入口
危険な部屋
愛犬がキッチンに自由に出入りできると、飼い主さんが食事を作っているときに玉ねぎやニラなど犬に危険な食べ物を床に落として愛犬が食べてしまったり、飼い主さんの留守中に愛犬がコンロのスイッチに触れて火をつけてしまったりする恐れがあります。
安全な部屋
さまざまな危険が潜むキッチンの出入口にゲートや柵が設置してあれば、愛犬を事故の危険から守ることができます。キッチンのほかにも、転落の危険のある階段や飛び出しの危険のある玄関などもゲートや柵で仕切ってあると安心です。
まとめ
こうして部屋の中のポイントごとで比べてみると、室内犬にとって危険な部屋と安全な部屋の違いは、「犬の目線に立った環境づくりができているか」にあるようです。愛犬が暮らす環境を整えてあげられるのは飼い主さんだけですので、愛犬の目線に立って、愛犬が安心して過ごせる安全な部屋づくりをしてあげてくださいね。