犬が混乱する行為①日や場所によって態度が変わる
人でも同じことだと思いますが、その時々で言っていることの違う人というのは信頼できないものですよね。これは犬でも同じで、時や状況、場所などによって言っていることや態度が変わる相手のことは信頼できず、また混乱を招きます。しつけをしたり、家庭内でのルールを教える時にはいつも同じ基準で物事を判断するように、飼い主側が一貫した態度で接することが大切です。
例えばいつもは許されていないことが「今日は誕生日だから特別」「飼い主が疲れているから今日だけは見逃す」などという理由から許されてしまうと、犬には全く理由がわからないのでその日以降も許されたものだと勘違いします。それなのに翌日以降は同じことをして怒られる…というような経験をすると、徐々に飼い主に対して不信感を持ったり言うことを聞かなくなったりしてしまうのです。
犬が混乱する行為②人によって指示や指導が違う
家族の中で犬の呼び名が違ったり、犬へのしつけの方法や基準が違ったりすると犬はとても混乱します。家族以外の人間に違うことを言われてもあまり気にしたり混乱したりすることはないのですが、同じことをしてもお父さんは許してくれるのにお母さんからは叱られる…となるととても困ってしまうようで何が正しいのかわからなくなってしまいます。
犬は家族の中でも特に誰の指示に従うべきか、ということを判断する動物なのでリーダー的存在として認めている人の指示に従う傾向にあるというのも事実。しかし子犬など家に来て間もない犬の場合は特に家族の中でも一貫したルールをつくって接してあげないと犬を混乱させてしまい、しつけがうまく行かなくなってしまうことも少なくないので注意しましょう。
犬が混乱する行為③ほめる&叱るタイミングが遅い
これはしつけでよく起こりがちなことですが、犬がしたことに対してほめたり叱ったりする時、あまりにも遅く時間が経ってしまっていると犬は何をほめられている(または叱られている)のかわかりません。
典型的なのが留守番中のいたずらやトイレの失敗を飼い主が帰宅してから叱るというもの。これは犬にとっては全く意味が分からず混乱を招きます。飼い主の帰宅を喜んで尻尾を振って出迎えたのに怒られた、飼い主は帰ってくると自分を怒る、など勘違いをさせてしまって飼い主への不信感を持たせる原因にもなります。
犬へのリアクションとして最適なタイミングとしては「6秒以内」とされています。その行動を起こしてから6秒以内にほめたり叱ったりしなければ、犬は別の行動を取ってしまったり、忘れてしまったりして何をほめられているのかなどがわからなくなってしまうのです。
まとめ
犬を混乱させないために大切なことは一貫性と適切なタイミングでのリアクションです。もちろん飼い主にもいろいろな事情や感情があり、いつも平常心で同じように接することができないことだってあると思います。しかし、犬は人間の複雑な感情や言葉を理解することはできないため「さっきはごめんね。他のことでイライラしていたんだ。」などと言っても通じないのです。
もちろん長い時間をかけて築いた信頼関係があれば、飼い主に感情の波があったとしても多少は犬も状況を理解することができるかもしれません。しかし、犬を混乱させることはしつけの面において非常に大きな影響を与えます。できることならば犬を混乱させたり不安にさせたりしないように一貫性を持ってフラットな気持ちで接することができるように心掛けましょう。