犬が怖がって落ち着かせるのに大変なものとは?
愛犬が怖がっている時、はじめに大切なのはなぜ怖がっているのか理由を探すことです。
犬が怖がっている時、落ち着かせるのに大変なものを5つご紹介します。愛犬が何かに対して怖がっている時は当てはまるものがないか確認してみましょう。
雷・花火・家電などの大きな音
犬は基本的に普段聞きなれない大きな音を嫌がります。
聞きなれない大きな音を嫌がる理由としては雷や花火など人間からすれば音を聞くだけでなぜその音がなったのか原因を理解出来ますが、犬は原因が理解出来ず恐怖心をあおられるからだとされています。
大きな音の中でも特に花火や雷などの破裂音や掃除機やバイクなどの低くて継続してなる音は苦手な犬が多く、混乱してパニックになる場合もあるため注意が必要です。
他の犬や猫などの動物
犬や猫など他の動物が好きな犬もいれば苦手な犬もいます。他の動物と出会った時に唸る、逃げる、動けなくなるなどの行動がみられる場合は怖がっている可能性があります。
怖がっている仕草を見せているにも関わらず飼い主が無理やり近づけるとパニックになり攻撃的になってしまうこともあるため注意が必要です。犬同士や他の動物と近づける際は飼い主が愛犬の様子をよく見て判断することが大切です。
見知らぬ人や子供・男性
犬は人が好きな生き物と思われがちですが人が苦手な犬もいます。特に大きな声で追いかけてくる子供や体の大きな男性に苦手意識をもつ犬が多いようです。
苦手意識を持っている人に無理やり近づけさせたり、強引に触ろうとするとパニックになり攻撃的になってしまう可能性があります。愛犬にとって人間をトラウマにさせないためにも苦手意識をもっている人に対しては慎重に慣れさせていきましょう。
動物病院やトリミングサロン
動物病院で行う注射や点滴、トリミングサロンで行うシャンプーやカットはほとんどの犬にとってうれしいものではありません。そのため、嫌な事をされる場所だと覚えてしまい怖がる犬が多いです。
中には車に乗っただけで動物病院やトリミングサロンを連想してしまい、震えが止まらなくなる犬やパニックになる犬もいるようです。
目薬やブラッシングなどのケア
目薬やブラッシングなどのケアが苦手という犬は少なくありません。成犬の頃は平気なケアでも老犬になると視力や聴力、脳の機能などが低下し怖くてパニックになる場合もあるようです。
犬が怖がる時によく見せるサイン
愛犬が怖がっている時は飼い主が愛犬の気持ちをいち早く察し、落ち着くようにサポートしてあげることが大切です。
犬が怖がっている時によく見せるサインを5つご紹介します。どれも飼い主が見て確認できるサインとなっていますので、愛犬が怖がっているかどうか判断する際の参考になれば幸いです。
- 表情がこわばっている
- 体をまるめて寝ている
- 高い声で繰り返し鳴いている
- 呼吸が荒くなる
- 体が震えている
犬が軽度の恐怖を感じている時は耳を下げ口を真一文字に結び表情がこわばります。普段の寝方が仰向けの犬が体をまるめて寝ている場合も何らかに恐怖を感じている可能性があるでしょう。
犬によっては恐怖からストレスを感じ普段より不機嫌になる場合もあるようです。軽度の恐怖を感じている犬のサインはいずれも普段から愛犬の様子をよく観察している飼い主でないと変化に気付けない可能性が高いです。
犬の恐怖が中等度になると鳴き声や呼吸などに変化が表れます。「キャンキャン」「キューンキューン」といった高い声で繰り返し鳴いている場合は恐怖から警戒心があがっている可能性があります。
他にも運動をした後や気温が高いわけではないのに舌を出し「ハァハァ」と呼吸が荒くなっている時は恐怖から心拍数があがり呼吸が荒くなっていることが考えられます。
犬にこれ以上の負担をかけるとストレスから体調に影響が出たり、パニックから攻撃的になる可能性があるため出来る限り恐怖心を軽減してあげましょう。
犬の恐怖心が重度になると痙攣発作がおきる、犬や人に対して噛みつくなどの行動がみられるため注意が必要です。
また、恐怖心が継続しておきている場合抜け毛が増える、体や四肢をなめ続け脱毛がみられるなどの症状が表れるためはやめに対応を行いましょう。
犬が怖がっている時に上手に落ちつかせる方法
愛犬が怖がっている時にしつけのために慣れさせようとあえて近づける、恐怖心を和らげようと声をかけるなどの行為は恐怖心が増しトラウマになってしまう可能性があります。
それでは愛犬が怖がっている時はどのように対応をすればよいのでしょうか。犬が怖がっている時に上手に落ち着かせる方法を5つご紹介します。
怖い音やものをシャットアウトする
犬が怖がる音やものをシャットアウトするのも方法の一つです。怖がっている対象が他の犬や特定の人の場合、散歩中に怖がる対象が表れた時は道をそれることでシャットアウトすることが出来るでしょう。
また、花火や雷などの音に怖がる場合は窓を閉めることで音が小さくなり恐怖心を軽減させることが可能です。
過剰な声かけを行わない
怖がっている愛犬を見るとつい「大丈夫だよ。」「怖くないよ。」と言葉をかけてしまいたくなります。しかし、このような声かけは犬にとって飼い主の様子がいつもと違うと感じ、更に恐怖心をあおってしまう結果につながります。
犬が怖がっている時は過剰な声かけを行わず、犬が怖がっている対象を無視しいつも通りの過ごし方を行いましょう。そうすることで犬も異常事態ではないんだと感じ安心して生活を行うことが出来るでしょう。
怖いものから気をそらす
掃除機をかけるタイミングや来客が来るタイミングなど、犬が怖がるタイミングがいつからか飼い主がある程度予測できる場合はその前に気を逸らすのも良いかもしれません。
恐怖心が軽度の場合は愛犬の好きな食べ物を見せたり、ボール遊びなどの運動を行うことで気を逸らすことができるでしょう。
これを繰り返すことで怖がる必要のないものだと犬が理解し、恐怖心を軽減させる練習になります。
気持ちが落ち着くツボをおす
動物病院やトリミングサロンなど必ず行う必要がある状況の場合、待ち時間などに気持ちが落ち着くツボをマッサージしてあげるのも良いでしょう。
犬の眉の内側にはさんちくと呼ばれるツボがあり、犬のストレス軽減や気持ちを落ち着かせるのに効果があります。さんちくを優しく撫でてあげることで愛犬の気持ちが落ち着くかもしれません。
孤独感を感じないように工夫をする
犬の祖先と言われるオオカミは群れで行動をしていたため、現代の犬も孤独が苦手な子が多いです。バイクや雷の音など外の音を怖がる犬は留守番中に恐怖を感じトラウマになっている可能性があります。
留守番中も孤独感を感じさせないように部屋のライトをつけっぱなしにする、テレビで落ち着かせる音楽をながしておくなど愛犬が安心して過ごせるように工夫をしてあげましょう。
怖がる犬を落ちつかせる時の注意点
怖がっている犬はとてもデリケートです。誤った対応行うとトラウマとなり状況が更に悪化するケースやパニックになり脱走をして事故につながる可能性もあるため注意が必要です。
怖がる犬を落ち着かせる時に注意することを4つご紹介します。
怖がっている犬を叱らない
恐怖や不安を感じている犬を叱って無理やり克服させようとするとする行為はやめましょう。犬は怖がっている時に叱られると余計に対象物が苦手になり逆効果になる可能性が高いです。
また、反対に犬を心配して過剰に声をかけても犬が異常事態だと感じ状況が悪化してしまう可能性があるため注意が必要です。
愛犬が怖がっている時は叱らず、褒めず、飼い主は普段通り行動することが大切です。
犬を自宅や飼い主の傍から逃走させない
犬は恐怖や不安が最大値に達するとパニック状態になります。パニック状態になった犬は対象物から離れようと逃走し、迷子や事故にあってしまうケースもあります。
犬が怖がる対象物がある場合は庭で遊ばせていても室内へ入れる、お散歩中はハーネスや首輪が抜けないようにダブルリードにするなど、犬が逃走してしまわないように気をつけましょう。
また、室内にいる場合もドアをあけた時や網戸を破って脱走してしまう可能性があるため注意が必要です。
恐怖症が強い犬は行動診療専門の獣医師に相談する
雷や地震などの自然災害は飼い主の力でシャットアウトすることが難しいです。自然災害への恐怖心が強い犬は行動診療専門の獣医師に相談してみるのも良いかもしれません。
恐怖や不安は重度になると犬のストレスや病気につながります。気持ちを落ち着かせる薬やサプリを処方してもらうことで犬の気持ちを安定させることが可能です。
ただし、飼い主の判断で薬やサプリを試すことは状況が悪化してしまう可能性があるため危険です。必ず行動診療専門の獣医師と相談しながら対応しましょう。
怖がっているものを無理強いさせない
特に犬同士を挨拶させる時や他の人と触れ合う時、愛犬が怖がっている場合は無理強いをさせないように心がけましょう。
怖がっているのに無理やり近づけてしまうことで愛犬がトラウマになるだけでなく、攻撃的になり危害を加えてしまう可能性があるため注意が必要です。
まとめ
人間と同じように犬にも怖いものや苦手なものが存在します。飼い主から見れば大したことがないものでも、犬にとっては大きな恐怖やストレスを感じる場合があります。
愛犬が怖がっている時に無理強いをさせてしまうとトラウマになり恐怖心が増すだけでなく、飼い主との信頼関係も崩れてしまう可能性があるため注意が必要です。愛犬が怖がっている時は安心して過ごせるようにサポートしてあげましょう。
また、恐怖やストレスから脱毛や痙攣など体に影響がある場合は行動診療専門の獣医師やドッグトレーナーなど専門的な借りることも考えてみても良いかもしれません。
愛犬と飼い主が幸せで快適な毎日を過ごせるように心がけましょう。