犬にウジ虫が寄生する恐ろしいハエウジ症

【獣医師監修】犬にウジ虫が寄生する恐ろしいハエウジ症

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ハエの幼虫のウジ虫が犬の皮膚の下などに入り込む「ハエウジ症」という病気があります。ハエウジ症は、ウジ虫が寄生する場所によっては、犬の脳などに発生することもあり、大変危険です。今回は、そんな犬のハエウジ症についてまとめました。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬のハエウジ症とは

体をかく犬

ハエウジ症とは、犬も含めた哺乳類の皮膚などの傷、膿んだ部分などに、ハエが幼虫であるウジ虫の卵を産み付け、皮膚の下などにウジ虫が寄生するというグロテスクな病気です。

傷に産みつけられた卵が孵化すると、幼虫であるウジ虫は、犬の皮膚の奥深くなどに穴を開けて潜り込み、傷のある部分を栄養にするために、食べながら移動したりします。

このハエウジ病を引き起すのは、ヒツジバエ科に属するハエであるとされ、種類としては、ヒトヒフバエ、ウサギヒフバエ、ウシバエ、ウマバエ、ギンバエ、イエバエ、ニクバエなどが挙げられます。

この中でも、ウシバエ、イエバエ、ニクバエなどは日本にも生息しており、ウシバエ、イエバエなどは、牛や馬などをはじめとした動物の体表の傷を見つけてそこから寄生します。ニクバエも、また傷などに卵を産みつけます。

また、卵を産みつける以外にも、ウジ虫が犬などの動物の身体の上まで登ってきて、体内に寄生したりすることもあります。寄生する場所は、肛門部など皮膚が薄く、特に糞尿などで不衛生になりやすいところが多いですが、鼻や、骨髄、腸、脳内などにウジ虫が寄生することもあります。

ハエウジ症にはいくつかの寄生タイプがあり、一つは傷口などの表面にウジ虫が発生する「創傷型」、寄生部の奥にじっと潜んでいる「せつ型」、そして皮膚の中を移動する「移行型」などがあります。

移行型などは、寄生したウジ虫が活発に動き回るため、場所を特定するのが難しかったり、治療の際に奥深くに逃げ込んでしまったりすることもあるので厄介です。

犬のハエウジ症の症状

歯で体をかく犬

犬に産みつけられた卵は、孵化するとウジ虫になり、皮膚などに入り込み、強い痛み、不快感、アレルギー反応、そのことによる不眠、1日鳴き続けるなどの症状や行動が見られます。他にも犬のハエウジ症が疑われる状態としては、体表に腫瘍、潰瘍、化膿部分がある、体臭が悪化するなどがあるようです。

犬のハエウジ症の治療方法

サージカルグローブをはめてピンセットを持つ手

ハエウジ症は犬の場合、患部の周囲の被毛を広い範囲で刈ります。これは、ウジ虫が毛のまだ生えている部分に逃げていかないようにする他、患部周辺を清潔に保ち、症状の状態を確認しやすくするなどの理由があります。

その後、患部を覆うなどして、犬に寄生したウジ虫が呼吸をしに出てきたところをピンセットで1匹1匹取り除いていくなどの気長な治療になります。

ですが、ウジ虫があまりにも奥深い部分まで潜入している、もしくは数が多すぎて場所を特定できない時などは、切開手術やイベルメクチンなどの駆虫薬を使用した治療になることもあります。

犬がハエウジ症にならないためには

耳を拭かれる犬

犬のハエウジ症を誘発する状態としては、糞や尿が付いているなど、ハエが好む不衛生な状態であること(特に肛門、外陰部などは寄生の対象になりやすい)や、傷や化膿した部分を放置しておくことなどが挙げられます。

その他にもハエウジ症になりやすいのは、動くことが少なく、床ずれなどで傷ができやすい老犬などや、屋外で飼っている犬です。

犬がハエウジ症にならないためには、糞や尿などが被毛などについていない清潔な状態を保つこと、定期的にシャンプーする、床ずれや傷ができていないかなどきちんと確認することなどが大切です。

体の衰弱している犬や老犬は、ウジ虫の寄生の対象になりやすいので、屋内で飼うことを検討してもいいかもしれません。

まとめ

獣医で処置を受ける犬

いかがでしたか?ハエウジ症は、犬の皮膚や内部にウジ虫がわいてしまうという恐ろしい病気ですが、早期に発見すればきちんと治すことができます。そのためにも、毎日犬に傷がないかチェックしてあげるようにしましょう。

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