1.バセッド・ハウンド
名前だけでは姿が想像できないという人でも、写真を見れば見覚えがあるという方がほとんどではないでしょうか。そう、世界的に有名なシューズブランド「ハッシュパピー」のシンボルマークになっているわんこです。
もともとはフランスが原産で、短い足と密集した被毛を活かして山中での猟に活躍してきました。また、貴族的な犬としても有名で、フランスやベルギーなどの王室から庇護を受けてきたという歴史を持っています。長い耳の他にも、コントラバスのような、よく響く低音の鳴き声が特徴です。
性格
穏やかで献身的な性格です。神経質でも臆病でもなく、頭も良い犬種なので家庭犬に向いているとされます。
飼う時の注意点
上でご紹介した性格や、被毛の手入れが楽なことから、飼いやすい犬種といわれています。ただし、肥満しやすい傾向にあるため、運動不足になるとすぐに太ってしまいます。
胴長短足ですが運動が苦手なわけではないので、ぜひ積極的に運動をさせてあげましょう。また、吠え声は大型犬並みの大音量なので、マンション等の集合住宅で飼育する等で気になる場合には、しっかりとしたしつけが必要です。
2.ブラッド・ハウンド
先にご紹介したバセッド・ハウンドやスヌーピーで有名なビーグルなど、ハウンド犬種の祖先とされるのが、このブラッド・ハウンドです。イギリスを原産地とし、中世ヨーロッパでは修道院で猟犬として飼育されていました。
長い耳と垂れ下がった皮膚が特徴ですが、最も特筆すべきはその嗅覚で、正確さはわんこ界でもナンバー1と言われています。かつては、裁判で法的な証拠として採用されるにはブラッド・ハウンドが追跡した結果が必ず必要であるとされていたほどです。日本ではポピュラーでありませんが、欧米では現在でもたくさんのブラッド・ハウンドが警察犬として活躍しています。
性格
穏やかすぎるほど穏やかな性格です。警察犬としても追跡任務をメインとしているので、犯人と闘ったり、追いつめた相手を攻撃したりすることはしません。
飼うときの注意点
その穏やかな性格から、めったなことでは吠えないという点では飼いやすい犬種です。手入れの面では、皮膚が垂れ下がっていてヨダレが多いので、皮膚炎等を防止するためにも皮膚のしわの内側までこまめに拭いてあげるようにしましょう。
また、頭が良い犬種ですがしつけを失敗すると手に負えなくなってしまうので、初心者にはあまり向かない犬種といわれます。不安な場合には、プロのトレーナーの指示をあおぎましょう。
3.コッカー・スパニエル
一般的なのはアメリカン・コッカー・スパニエル(マズルが短く頭がドーム型で彫りが深い)とイングリッシュ・コッカー・スパニエル(マズルが長く頭は平ら)で、どちらも優雅な毛並みに覆われた長い耳が特徴です。イギリス原産のイングリッシュ・コッカー・スパニエルがアメリカに渡り、アメリカン・コッカー・スパニエルになりました。アメリカン・コッカー・スパニエルは、ディズニー映画『わんわん物語』のヒロイン・レディでもおなじみです。もともとはコッカーと呼ばれるウッドコックや山鴨といった鳥を捕る猟に使用されていたことから、その名前がつきました。
性格
どちらの性格もとても温順で人なつこく、家庭犬に向いている犬種です。
注意点
繊細で美しい毛並みが特徴であるだけに、被毛のケアは欠かせません。毛玉を防いできれいな毛並みを維持し、皮膚病を予防するためにも、毎日のブラッシングと定期的なトリミングを欠かさないようにしましょう。また、運動量も比較的多い犬種なので、お散歩や遊びで適度な運動量を確保し、ストレスが溜まらないようにすることも重要です。
4.ビーグル
最後にご紹介するのは、スヌーピーのモデルとしても有名なビーグルです。あまり耳が長いというイメージはないかもしれませんが、その体格に対して耳が大きいのが特徴です。
そういえば、スヌーピーも、ウサギのように長い耳をピンと立てたポーズをとっていることがありますね。ビーグルはイギリス原産の猟犬で、集団でお互いに声を掛け合いながら獲物を追いつめていくことから「フィールドの声楽家」とも呼ばれます。
性格
活発で社交的な性格です。また、個体差があまりないことでも知られています。
飼うときの注意点
皮脂の分泌量が比較的多い犬種のため、体臭がきついと言われることがあります。こまめなブラッシングや、濡れタオルで身体を拭いてあげる等のケアの他、フードを見直すことも体臭予防のポイントです。
一方、集団で猟をしていた経歴から集団生活が得意なので、多頭飼いをしたい人にとっては絶好の犬種です。
長い耳のわんこに重要なのは耳のケア!
ご覧になっていただいたとおり、長い耳のわんこは皆、垂れ耳のわんこです。それぞれの注意点ではあえて触れませんでしたが、どのわんこにも共通して注意してもらいたいのは、耳のデイリーケアです。
耳の長さにかかわらず垂れ耳のわんこは外耳炎にかかりやすい特徴がありますが、長い耳のわんこではなおさらです。耳の裏側の汚れをしっかり拭き取って清潔を保ってあげることが重要です。飼い主さん自身で難しい場合には、動物病院やトリミングショップでお願いしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?長いお耳のわんこは、そのお耳を羽ばたかせて今にもパタパタと空を飛んでしまいそうなユニークさがありますよね。
ついついそのお耳をいじってみたくなってしまいますが、耳を触られるのを嫌がるわんこは多いので、必要以上に触るのは我慢してじっと見守るだけにしましょうね。